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【着物コラム】着物は日本人だけの物なのか


こんにちは。着物コーディネーターさとです。

私は英語は義務教育レベルのまんまずっと生きているのですが、
Instagramで知り合った、日本語が上手な海外出身のお友達と仲良くしてもらっています。
そんなお友達の中で、とてもお付き合いが長いのは香港のKiriさん。
彼女と知り合って「日本ってこんな風に見られているんだ」
という視点を持つことができました。



先日、Kiriさんとお互いの近況を報告しあっていた時に
「元々は着物を着る自信がなかった」
と打ち明けてくれて、とても驚きました。
私はKiriさんが日本に来たときに着物を着ているのを見ていたので、
「さとさんがきっかけ」と言ってもらえて、とても嬉しくなりました。

Kiriさんは、私と知り合う前から日本に何回も来ていて、日本旅行記も出版されているので、
なので「えっ、そうだったの!?」とかなり驚きました。
Kiriさんから「日本人じゃないから着物を着るのに躊躇したし、知識がないと叱られると思っていた」
と聞いて、なんとも言えない切ない気持ちになりました。

「私は着物は日本人だけのものとは思っていないよ」と伝えたところ、
Kiriさんが私のコメントを繁体字に翻訳して、ブログに掲載してくれました。


日本人じゃない人が着物を着ると叱られる?


着物にはどうしても「日本文化」「日本の伝統」という言葉がセットで付いてきます。
日本人の生活や性質に特化した衣服なので、それは当たり前の事かもしれません。
でも、やはり現状の着物はルールやマナーが多すぎて、
とにかく煩雑で難しい
知らないと恥ずかしい
知らないなら着てはいけない
高級な着物を着ないと恥ずかしい

というイメージがかなり先行しているようです。

では、着物を着るには、日本文化や伝統への深い理解は本当に必要なのでしょうか?
そんな事ないでしょ、と私は思います。だって服ですもん。着れば誰でも着られます。




もう1人、
Instagtamがきっかけで仲良くなった友人のAnjiを紹介させて下さい。
彼女はドイツ出身で、この写真は同じくドイツ出身の20年代の女優、マレーネ・ディードリヒにインスパイアされたスタイリング。
「日本人には思いつかない」ですよね。


こちらは彼女のオリジナルの浴衣。
思わず「Cool」って言いたくなっちゃいます。笑

私はKiriさんもAnjiも、二人の着こなしがそれぞれ大好きです。
彼女達の共通点って
「本来の自分のまま」で着物を着ていることなんです。
勿論、KiriさんもAnjiも、着物や日本に対して理解と敬意を払ってくれていますよ。
でも、着物を着るからって日本人になろうとしなくて良いと思うんです。
何より、似合ってるし、カッコイイし可愛いですもん。
私は彼女達が「本来の自分のまま」で、着物を自分のファッションとして選んでくれたことが、私はすごく嬉しいです。



最後に、最近仲良くなった友人ズを紹介させて下さい。

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先日もこの写真をnoteに掲載したのですが、
この中で日本人は私だけです。笑



着物は着れば着られるし、着たいと思う人着ればいいと私は思います。
難しいルールがそれを達成させにくくしているなら、
和装産業が衰退している今、その難しいルールは是正するべきなのでは?

日本人じゃない人は着物が着られない!だって和の心ないでしょ?
という理論が成立してしまうなら、
じゃあ日本人が着物を着なくなった現在、着物は徐々に消える以外の道がなくなりますよね。

それに、シンプルにみんな似合っていて、かつ楽しそうで良くないですか?
私は色々な人が着物を着てくれるのがとても嬉しいです。


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