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2022/4/2

人の温かさに触れた経験、そして


ある日の朝、子供を保育園に送る途中、曲がり角で直進して来る自転車とぶつかって、子供を前カゴに乗せたまま私の自転車が倒れてしまうということがありました。幸いどちらも怪我もなく、大事には至らなかったのですが、私は横から自転車が来ると分かった瞬間から軽いパニック状態になりました。

この子が危ない、守らなくては、という動物的本能のスイッチが入ったのか、急に涙が溢れ、号泣状態になり、訳が分からなくなってしまったのです。そんな私を見た相手も驚き、子供をなんとかカゴから出そうとしているところに、通勤途中のお兄さんが通りかかりました。


30代後半に見えるその男性が、さっと重い電動自転車を起こして、大丈夫ですか?と声をかけてくれたのです。救急車を呼びますか?病院に行きますか?と話しかけてくれ、結局私の家まで自転車を引いて付き添ってくれたました。冷静に優しく話してくれたその方は本当に親切で、自転車の衝突はショッキングでしたが、それ以上に人の温かさに触れる経験でした。


それから半月も経たないある日、今度は子供が公園の滑り台の途中の段から落ちて、顔と鼻を殴打ということがありました。もちろん、息子はギャン泣き、鼻からドバドバと血が吹き出してきます。さすがに慌ててましたが、深呼吸をして、持っていたタオルで鼻を押さえ、水道で洗おうとしたのですが、血は止まりません。


そんな時、一緒に公園で遊んでいたお母さんたちが集まって来てくれたのです。鼻が折れてないか調べてあげると言ってくれた方はなんと女医さん!これなら、折れてませんね、心配なら明日病院に行ってみてください、と声をかけてくれました。


男の子を二人遊ばせていたお母さんは、血の味が気持ち悪くて泣き止まないなら味の濃いジュースを飲ませるといいと、自販機で飲み物を買ってきてくれてました。口の傷は病院でも縫ってくれないから、とりあえず様子を見てみるといいよ、と親身に教えてくれたのです。


これまで、何の関わりもなかったのに、一瞬でみんな集まって助けてくれるとは!子育ては初めて、ましてや男の子の怪我なんて縁遠かったので、もうありがたくてありがたくて涙が出そうになりました。


子供には痛い思いや、怖い思いをさせて、本当に申し訳なかったけれど、この町に住んで本当に良かったな、周りの人はなんて温かいのだろうと感謝の気持ちがこみ上げてきました。

自分が周りの人に良くしてもらうと、今度は困っている誰かの助けになろう、と自然に思考が向きます。驚いたことに、うちの夫も柄にもなくそんなことを言っていて、困っている時の人の親切は、本当に沁みるものだな、と感じました。


ということで、早速、ありがとうのお返しをしてみました。保育園の新クラスの懇談会で、みんなやりたがらない役員に立候補してきました!うちは夫婦共に自宅で仕事だし、保育園も2年目なので少しは勝手が分かるし、いいですよね・・・?あとで後悔するかも知れませんが笑、私なりに感謝を循環させてみることにします。


今年度は、Terima kasih sama sama 精神でいきます。

(インドネシア語で ありがとう どういたしましての意)

何か面白いことがあったら、またお知らせしますね!
それでは、おやすみなさい

マルチアーティスト

さとここにし

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