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ブリュッセル1893:ベル・エポック 〜有明亭にて〜

ミルフィオリを楽しんだ後は、予約時からインストをお願いしていたブリュッセル1893の番である。あまり話題になっていないが、2013年に発売され、2014年フランス年間ゲーム大賞(As d’Or – Jeu de l’Année)を受賞した名作のリメイク。

エンゲームズさんから日本語版が出版されてアートワークと共に非常に気になっていたので、ボドゲーマでこのゲームを遊べるカフェを探したところ有明亭さんにあるとのことだった。

自分の気になっているゲームをインストしてもらってプレイできるなんて、なんと贅沢な遊びだろうか。ボドゲカフェの最大のメリットではないかと感じている。



ゲーム概要

プレイヤーはベル・エポック(美しき時代)の建築家となり、アール・ヌーヴォー様式の壮大な建物を建築し名声を得ることを目指す。

ゲームは5ラウンドで構成され、1ラウンドは3フェイズからなる。
・計画フェイズ
・アクションフェイズ
・解決フェイズ

5ラウンド終了後に最も名声点を獲得したプレイヤーの勝利となる。

アール・ヌーヴォーを感じさせるアートワークが美しい!

アール・ヌーヴォー(フランス語: Art nouveau)とは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動のことで「新しい芸術」を意味する。

花や木をモチーフとした非常に繊細なアートワークがとても美しく魅力的だ。偶然だが有明亭の落ち着いたカフェの雰囲気と非常にマッチしていて、我ながら見事なセッティングだと感じたw

計画フェイズから戦いは始まっている!

ゲーム準備時にアクションストリップ5枚をランダムに組み合わせてアール・ヌーヴォーボードを作成する。このアール・ヌーヴォーボードには25箇所のアクションスペースが存在することになるのだが、その全てを使用できるわけではない。ラウンドのスタートプレイヤーが株式市場カードに示された選択肢のうちの一つに直角定規を配置することで、アクションスペースが決定されるのだ。

つまり、この時点でスタートプレイヤーは自分に有利なアクションスペースを決定することが出来る。何と、いやらしいシステムw

多彩なアクションはインタラクションだらけ!

アクションフェイズではワーカープレイスメントを行う。アクションスペースは、アール・ヌーヴォーボード上に5つ、ブリュッセルボード上に4つ。

<アール・ヌーヴォーボード>
・工房アクション
・売却アクション
・貴族アクション
・資材アクション
・建築アクション

<ブリュッセルボード>
・株式市場アクション
・グラン・プラスアクション
・サンカントネール公園アクション
・聖カトリーヌ市場アクション

基本的な流れとしては、工房アクションで美術品を作成、売却アクションで換金。資材アクションで資材を獲得し、建築アクションで家を建設してアクション強化。これを繰り返していき名声点を獲得する。

やることは分かっているのだが、そこには他プレイヤーとのインタラクション地獄が待っていたw

<売却アクション>

まず、売却アクションでは現在市場に出ている色の美術品は売却できない。そのため上手く他のプレイヤーと被らないように美術品をコントロールする必要がある。

また売却エリアの中央にある変な正方形が売却価格と名声点のチャートとなっていて、これを持っている美術品の数だけ好きなように動かして売却するのだが、みんな自分の有利なように動かすため思うようにいかない。

そしてアール・ヌーヴォーボードだ。
基本的にスタートプレイヤーが決めたエリアのアクションを行っていくのだが、置いた駒の位置が解決フェイズで非常に重要な役割をもってくる。

<アイリスのエリアマジョリティ>

各アクションスペースの間には格子状にアイリス(の花)マークがあり、このアイリスが完全に囲まれた状態にある場合、最も多くのワーカーを置いているプレイヤーはアイリストラックのレベルに応じて名声点を得ることができる。つまりエリアマジョリティになっているのだ。

<名声カードをめぐる入札>

また、縦の列では入札が行われておりワーカーと一緒にお金も置いているのだが、最も多くのお金を入札したプレイヤーはボード下段に置かれている名声カードを獲得することが出来る。これは個人ボードの右側に差し込むことで、最終得点計算時にボーナス点が増える仕組みとなっている。

最終得点に非常に大きく影響してくるので、この名声カードの取り合いもなかなかに熱い!

感想

今回の満足度:9点(10点満点)

これは想像以上に面白かった。上記の通りバチバチのインタラクションだらけなので人を選ぶゲームだと思うが、私はこういうのが大好きだ。特に気の知れた相手とインタラクションの強いゲームを遊ぶと本当に楽しい。

オリジナルが10年前ということでやや古臭いシステムばかりなのかもしれないが、最近流行りの「マルチプレイヤーソロゲーム」にはちょっとうんざりしているので、このぐらいのインタラクションが心地良く感じてしまう。

ブリュッセル1893はもっと評価されて良いゲームなんじゃないかな。またこの重さのゲームでもインストしてもらえて快適に遊べたので、有明亭さんにはとても感謝している。楽しかった。また遊びたい。





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