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アンダーウォーターシティーズ

今回の満足度:9点(10点満点)

バラージの大敗ですっかり意気消沈してしまった私が、悲しみも忘れて夢中で遊んだゲームが「アンダーウォーターシティーズ」!
こいつはとんでもなく面白かった。


ゲーム概要

どうやら人類が次の生活の場として選んだのは海底。ドーム型の都市を海底トンネルで繋ぎ、生産施設を建設して自分だけの海底都市を作り上げるゲーム。

デザイナーは、ウラジミール・スフィ。プラハやメッシーナ1347の作者さんですね。中央のメインボードには3色のアクションスペースがあり、そこにワーカータイルを置くワーカープレイスメント。1ラウンドに3枚のワーカータイルを置ける。

10ラウンドを行い、最終得点計算で勝利点の一番多いプレイヤーの勝利。

所持カードの色とアクションの色を同じにしたい!

プレイヤーはアクションカードを何枚か所持しているのだが、メインボード上にワーカーを置いた際にアクションスペースの色と同じ色のカードがあれば、そのカードのアクションもプレイすることが出来る。

このカードのアクションには、即時効果だけでなく、永続効果や最終得点計算に関わるものまであるので無視することは出来ない。当然、手持ちカードの色と同じ色のアクションを行いたいのだが、これがなかなか上手くいかず悩ましい。

またボード上の緑のアクションスペースはアクションは弱いがカード効果が強くなっているらしい。逆に黄色のアクションスペースはアクションは強力だが、カード効果が弱い。

この辺りを上手く調整しながら自分のアクションを計画していくところが、非常に特徴的で面白いと感じた。

生産施設をまとめて作ると生産力が上がって気持ち良い!

ドームの脇にある丸いディスクは生産施設となっている。このゲームは3時代に分かれており、それぞれの時代終了時に生産フェイズがあり資源を生産できる。というか、ゲーム中に3回しか生産がなく非常に資源のやり繰りが厳しい。

そして生産フェイズの最後には、ドームに暮らす人々へ食糧を提供する必要がある。このためしっかりと計画的に生産施設を建設し、必要な食料の確保、次の時代での建設に必要なリソースを確保しなければならないのだが、生産施設は2階建てにすると生産力が増し、また同じドームに並んでいるとさらに生産力が増す仕組みとなっており、この拡大感がとても気持ち良い。

膨大なユニークカードのコンボが楽しい♪

ユニークなカードがテラフォーミング・マーズと同じぐらい大量にあり、これらの効果が段々と相乗効果で増してくる拡大感は非常に気持ち良い。正直、永続効果などは多すぎて処理漏れがあっても気づかないレベルw
注意深く意識しておく必要がある。

時代が進むにつれて効果が強くなって来るのも楽しく、カードを引くのが非常に楽しかった。時代システムのおかげでテラフォーミング・マーズのような完全にランダムなシステムよりも徐々にゲーム展開が盛り上がるように出来ているところは素晴らしいと感じた。

自分だけの箱庭海底都市が嬉しい!

アークノヴァのように個人ボード上で誰にも邪魔されず自分だけの海底都市を創れるのは単純に楽しい。その分、他のプレイヤーが何をやっているのかは分かりにくいのだが、メインボードのワーカープレイスメント要素のために無視するわけにはいかず、アクションスペースの早取りや手番順の取り合いがインタラクションを生んでいて面白い。

そういう意味で、テラフォーミングマーズほどインタラクションは強くなく、アークノヴァほどソロゲー感はないので、私にはちょうど良い楽しいインタラクションの程度に感じた。

感想

全体にパッとしないアートワークのためか野暮ったい見た目なのだが、ゲーム自体は非常に面白い。徐々に賑やかになる海底都市やユニークな大量のカードコンボによる気持ち良さは素晴らしい。

コンポーネントがやや貧相で損をしている感は否めない。後で知ったが、遊ばせてもらった個人ボードはダブルレイヤーで非常に使い勝手が良かったが、これは拡張に含まれているものらしく、オリジナルはただの厚紙のようだ。またトークン類も今ひとつセンスが感じられず、たくさんもらってもあまり嬉しくないw

今回は目標カードをしっかりと達成していたハルさんが128点でトップ。私は105点で3位だったが、自分としては居住ドームを8個建設し目標の左上タイルまでトンネルで接続できたので非常に満足のいく海底都市となり嬉しかった。

バラージが辛かっただけに、このアンダーウォーターシティーズの拡大感が気持ち良く、誰にも邪魔されない箱庭海底都市を創造するのが楽しかった。それでいてワカプレの駆け引きもあるのでちょうど良いインタラクション。

人を選ぶゲームだと思うが、「海底のテラフォーミング・マーズ」(と、誰かが言っていたw)の名は伊達ではなかった。ぜひまたプレイしたい。


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