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ゴールド・ラッシュ 〜15分のクリスマス会〜

12月24日、受験生を抱えた我が家では、今年はひっそりと過ごさなければならない。世の中はクリスマスで盛り上がっているようだが、そんなことは関係なかった。

「子供たちをボドゲに誘っちゃダメよ!」

妻から幾度となく念を押されていたのだが、家族みんなでお昼ご飯を食べてくつろいでいたら、ボードゲーマーの血が騒ぎ出したw

「15分だけボドゲで遊ぼう。」

何気なく切り出したところ、受験生の長男も「仕方ないなぁ」という顔でオッケーしてくれた。それを見た妻も、

「ダメって言ってるじゃない!15分だけだからね。タイマーで測るから!」

と渋々オッケーしてくれた。
やった!私はすぐにボドゲ棚へ走った。

ゲームは「ゴールド・ラッシュ」だ。

先日、超新作体験会のサニバブースで遊ばせてもらい非常に気に入ったので翌日のゲムマで早速購入した。15分で完結するとなると、これしか思いつかなかった。いや、最初からこれを遊びたくて15分という時間を提案したのかもしれない。

私はいそいそとテーブルを片付けてセットアップを始めた。



ゲーム概要

1990年にクニツィア博士が発表した名作のリメイク。6種類の動物たちが一攫千金を求めて金鉱へやってきている。プレイヤーたちはお気に入りの動物たちを支援し、分前をもらって大金にありつきたい。でも採掘されるのは鉄クズばかり・・・。果たして大金を手にするのは誰だー!

プレイヤーにはそれぞれ3枚の支援タイルが配られる。手番プレイヤーは中央の山札から1枚カードを引き、お金カードなら動物タイルの右側の好きな場所へ置く。動物カードならその動物タイルの左側に置き、支援タイルを1枚置いても良い。

こうして山札全てのカードを置ききったらゲーム終了。動物タイル右側に並んだお金の総額を支援したプレイヤー同士で分け合い、最も多くのお金を稼いだプレイヤーの勝利となる。

ただの運ゲーじゃない!

インストが終わると誰しも思うのは、「これって、ただの運ゲーじゃね?」ということだ。山札から1枚引いて場に並べる、という手順だけ聞けばそんな風に感じるのも無理はないのだが、プレイしてみると全くの運ゲーではないことが分かる。

とにかくどの動物を支援するのか悩むのだ。ゲーム終了時に分前を貰えるので、出来るだけお金を稼ぐ動物を支援したいのだが、遅すぎると他にも支援しているプレイヤーが複数いて分前が減ってしまう。かと言って早すぎると鉄クズばかり置かれてしまう。

この絶妙な悩みどころがなんとも面白い!実際、早々にヤギを支援した黒の長男は皆んなに鉄クズを置かれてお金を全く稼ぐことができなかった(笑)

アートワークが素敵!

おっさんがこの点を強調すると非常に気持ち悪いかもしれないが、アートワークがめっちゃ良いのである。別府さいさんによるアートワークはすごく素敵で、妻や小学4年生の三男もとても気に入っている様子だった。

しかもゲーム的に意味はないのに、動物のキャラクターがオールユニークなのも見た目に飽きなくて素晴らしい!様々な動物たちが金脈に群がっている様子を想像するだけで楽しくなってくるのだ。

これは歴代最高のゴールドラッシュが来たような気がする(大袈裟w)。

家族でもゲーマー同士でも盛り上がる!

基本ルールでは手番のとき、まず山札から1枚カードを引く。この運ゲー感がファミリーゲームとしても面白いし、ゲーマー同士でも盛り上がって良い。ボドゲ慣れしていないプレイヤーも悩まずに手番を開始できるので安心だ。

またヴァリアントルールとして、手札3枚を持って好きな1枚を出すルールも用意されており、これはゲーマー向けと思われる。最後まで手の内を見せない読み合いの激しいゲーム展開になりそうなので、また試してみたいと思う。

感想

今回の満足度:10点(10点満点)

15分のタイマーをかけられて始めたゲームだったが、15分きっかりに終了した。たった15分だったが満足度は非常に高く、期待通りの楽しさをもたらしてくれた。

ほのぼのしたアートワークで家族みんなが安心して楽しめ、それでいて1枚引くごとに盛り上がり、またそれをどこに置くかみんなが注目する。勝っても負けても楽しさを共有できたことは素晴らしい。

たった15分の我が家のクリスマスゲーム会だったが、非常に幸せな時間を過ごすことができた。デザイナーのクニツィア博士と再版してくれたサニーバードさんに心から感謝したい。


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