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バラージ 〜他人の導管に甘えるな〜

今回の満足度:5点(10点満点)

5点。え!?
お前この前、バラージ10点満点って言ってたやん!

なんて声が聞こえてきそうですが、今回は私のバラージ史上最低のプレイングだったので悔しくてこの点です。反省を込めて振り返ってみます。

なお、今回は思いのほか長く、重い記事になってしまったので時間のある時にでもゆっくり読んでいただければ嬉しいです。


23点!

先に結果から伝えておこう。今回の得点は、23点。
え!?23点!
バラージをプレイしたことがある人が聞いたらビックリするだろう。

私のこれまでのプレイ経験的には、バラージは通常60〜150点程度の得点が出るゲームだ。ちなみに私の初めてのプレイでも68点ほどだったし、BGAでの最高点は135点だった。

ゲーム展開により点数にバラツキが出るのもバラージの特徴だと思う。正直、23点という低得点を晒すことは非常に恥ずかしいのだが、今回はどうしてこのような低得点になったのか振り返り、今後のプレイングに役立てようという趣旨で記事を書きたい。

ちなみに私はあまり勝敗にはこだわらない。単純にそのゲーム体験が楽しければそれで良い。ただし、そのゲームの根幹を楽しむことは得点行動に繋がることが多いので、(ゲームが楽しい)=(高得点)という図式にはなると思う。


プレイ振り返り

まずは今回のプレイを振り返ってみる。
今回の国家は、アメリカのマーガレット・グラント。自分の発電所を水が通過するとエネルギーが進むのだが、今まであまり上手く利用できたためしがない。

重役は、ビクトル・フィーゼラー。発電量が4以下なら必ず4発電できる。この重役は発電量が少なくても4発電を担保してくれるので、けっこう好きな重役だ。

そして今回の目標は、自分の建物が一番少ないエリアの建物数が少ないプレイヤーが15点というもの。また変な目標だな。
そしてラウンド毎のボーナスを確認。前回はこれで失敗したからね。

特に発電を頑張る第4ラウンド、第5ラウンドのラウンドボーナスを確認すると、契約数×2点、発電所×5点。
よし!今回は重役の能力も考慮して、積極的に発電所を建てて、エネルギーの小さい発電を繰り返して契約数を稼ぐ作戦でいこう。

今回は持ち主のOさん(橙)、Hさん(白)、Oさん(緑)との4人プレイ。
全員経験者ということで、上級タイル、外部契約、個人建物拡張込み。

3番手スタートの私は他のプレイヤーと被らないところで、水を確保しやすいところ、ということを考慮して、一番左端の平原へ基礎を建設。3金かかるが仕方ない。

そしてその下の盆地に発電所を建設して、あとは3の導管を建設すれば発電が可能になる。ここまでは順調だった。

ここで白がボード内側に2の導管を建設。
「お!?これは利用できるのでは?」
こんなことを思いついたのが、悪夢の始まりだった。

3の導管を建設するには掘削機6が必要だ。さすがに初期ラウンドからこれを建設して発電することは出来ないが、発電所をもう一つ建設することならかなり早くできる。小さな発電を繰り返す作戦ならこの方が良いと判断した。

第2ラウンドで平原の真ん中の盆地に発電所を建設した私はさっそく発電!白の導管を利用しているため、1金を白さんに支払った。白さんはさらに1VPを獲得。まあ1金ぐらい大したことはない。私はエネルギートラックでトップになった。

そして第2ラウンド終了。トップの私は6VPを獲得。
よし!これはいける!
なんとなく手応えを感じていた。

第3ラウンド、私は白さんにまた2金払って4+2発電。さらに水を流して、白さんに1金支払って2発電・・・。私は白さんにお金を支払い発電を繰り返した。

もう賢明な皆さんならお分かりだろう。お金がない・・・私は資金難に陥った。
もうこうなるとワーカーを銀行へ送って借金を繰り返すしかなかった。

そして第3ラウンド終了。2回発電するもエネルギートラックはあまり進まず、このラウンドは2位。獲得したVPは2点。
いつの間にかVPトラックも抜かれて3位に転落していた。

おそらくここで外側にある3導管を建設すれば、まだ普通のバラージになった気がするのだが、お金がない私は4つ目の基礎ダム駒を置いた後の6金収入が欲しくて欲しくて仕方なく、おそらく冷静ではなかった。

掘削機を購入した私は基礎ダム駒を丘陵地域へ建設。そして念願の6金を獲得。
さあ、何かやろうかと思ったが時すでに遅し。発電アクションはすでに埋まっているし、特に得点行動になりそうなアクションはなかった。

そして最終ラウンド。
他プレイヤーはボード右側に水を集めて発電を行っている。
しかし左側の私のダムには発電しようにも水はなく、ただただ建設ホイールを回して山岳地帯に基礎ダムを1個建設する以外に得点行動はなかった。

最終ボーナスもあるのだが、それも全員が山岳地帯に1個ずつ建設しているので、平等に点数が入るだけで実質的には得点にならない。

最終得点計算

結局、トップは外部契約時に重機駒を回収できる能力を上手く活用したHさん(白)が140点ほどだったと思うが獲得して勝利。

Oさん(橙)は建設物は少ないが毎ラウンド発電を上手く行って2位。Oさん(緑)は発電をあまりせず個人建物を全て建設することでVPを獲得して3位。

23点の私はぶっちぎりの最下位。
しかも白さんには周回遅れにされる屈辱。
私が発電のたびにトップの白さんへお金を支払い続け、ゲームバランスを破壊してしまっていたことは明らかだった。

もう低得点の自分が情けない気持ちと、他のプレイヤーに申し訳ない気持ちでいっぱいになり、涙が出そうになった。

「こんなはずじゃなかったのにな・・・」

最終盤面を眺めながら、私は完全に言葉を失っていた。
と、その時、どこからともなく声が聞こえてきた。

「他人の導管ばかり使ってたらダメでしょ♪」

誰の言葉か分からなかったが、少し茶化すように声をかけてくれたおかげで、スッと重くなっていた気持ちが軽くなった。

「そうですよねー。お金無くなっちゃいました!失敗ですw」

私は出来る限り明るく声を張り上げた。
誰も私の失敗を責めるプレイヤーはいない。
むしろ和やかな雰囲気で感想戦を楽しんでいるようだった。

少し落ち着いた気持ちでバラージを片付ける。
次は「アンダー・ウォーター・シティーズ」をやるという。
まだ見たこともないボードゲームに、もうワクワクしていた。


感想

私はボードゲームが下手くそだ。
たまに運よく勝つこともあるが、ほとんど負けているし、今回のような不甲斐ない得点で大負けすることも多い。

バラージは他プレイヤーの強さでかなり得点が変わる印象で、計画性が非常に大切だと感じる。しかも計画が狂った時にそれを修正する能力も求められるので、非常にスキルの必要なゲームなのだろう。

時々、私にはバラージは少し荷が重いのかもしれないと感じることがあるが、それでも私はバラージが好きだ。ゲーム序盤に今回はどこにダムや発電所を建設していくか計画するところ、数少ない重機駒でやり繰りして建設していくところ、ゲーム終盤で水をたくさん貯めて発電するところ、またこれら全てを他のプレイヤーの動きを見ながら流動的に計画を修正していくところなど、そのどれもが難しくて面白い。

こんな私の下手くそなバラージを一緒に遊んでくれる同卓の方には感謝しかない。本当にありがとう。ぜひこれからも一緒にバラージを遊んで欲しい。

もっとバラージが、ボードゲームが上手くなりたい。


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