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ボードゲームと相対性理論

…もしもし、俺だ。
今、機関の目を盗みこれを執筆している。奴らはすぐに気付くだろう。これは「ボードゲームに交わるエトセトラ Advent Calendar 2021」の12月4日の記事だ。必ず最後まで読んでくれ。健闘を祈る。
エル・プサイ・コングルゥ。

狂気のマッドサイエンティストより


「ゲームは思い出」
以前、誰かから聞いた言葉である。どこの誰に聞いたか覚えてはいないが、短いフレーズなのに的を得ていて感心している。アナログゲームにしろ、デジタルゲームにしろゲームの面白さは、システムやアートワークがもちろん大事だが、同時にいつ、誰と、どこでゲームをしたか、ということも非常に重要な要素なのだと最近よく感じている。

「ファーストキスのような鮮烈な行為と共に海馬に記憶されたエピソードは、忘却されにくいのよ。」
某アニメの天才美少女科学者の言葉は、科学的な根拠は知らないけれど信憑性がある。はたしてボードゲームがファーストキスほどの鮮烈な行為なのかという疑問はあるが、確かにボドゲと共に記憶したエピソードは忘れにくいように思える。

何か小難しい説明文のような感じになってしまったが、今回は、この夏に経験したボドゲ旅行を振り返り、ボードゲーム(以下、ボドゲ)について考えていきたい。

なお、かなり長文となっているのでボドゲに関するところだけでも読んでいただけたら嬉しい。



【旅行計画】

2021年6月、毎年恒例の夏休み旅行の計画を立てる時期だが、あいにく昨年から続くコロナ禍で日本全国で自粛モードだ。高知県は地方であるため都心部ほどの感染者はいないが、やはり県外への移動は自粛せざるを得ない。妻に相談したところ、「柏島へ行ってみたい。」と言う。

なるほど高知県に住んで十数年になるが、柏島までは行ったことがない。なんでも海が透き通るほど綺麗なところらしい。よし決めた!今年は柏島で泳いでキャンプしてボードゲームをしよう!

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高知市から柏島ビーチまでの道のり

ざっと調べてみると、高知市から柏島ビーチまで165km、車で3時間の距離だ。あいにく高速道路は途中の須崎までしか延びておらず、行程の3/4は一般道を走る予定だ。まあ、もう慣れましたよ。

早速、いつもの友人をLINEで誘ってみる。
「夏休みに柏島でキャンプして、ボドゲしましょう!」
内心ドキドキしながらも、なんとも適当な感じでメッセージしてみた。
「いいですよ。」
あっさりOKだ!やったぜ!o(^^)o


【ボードゲーム選択】

さて、問題はどのボドゲを持っていくかだ。いつものことだが、このボドゲ選定が最も困難で楽しい。ボドゲはBGG(Board Game Geek)などの評価ももちろん大事だが、遊ぶメンバーに合うボドゲを選ぶことも重要だ。

今回のボドゲメンバーは、(40代おっさん)、友人(同じくおっさん)、長男(高1)、次男(中2)、友人の長男(大1)の5人がメインメンバーで、これに三男(小2)と園児(5才)が少し参加するかもしれない。女性陣はおしゃべりで忙しいだろうから参加しないだろう(笑)。

今回の条件としては、
・5人以上で遊ぶのが基本。最大10人の可能性あり。
・夕食後の寝る前しかボドゲ時間はないが、重ゲーを1つは遊びたい。
・全員ボドゲ経験者だが、年齢、思考力にバラつきあり。

悩みに悩んで選んだボドゲがこちら↓

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旅行前日のボドゲバッグ

<選択① SCYTHE:サイズ -大鎌戦役->

今回の本命枠。これを読んでいただいている方で知らない人はいないと思われるが、2016年にストーンマイヤー社から発売され、日本では2017年末にアークライト社から完全日本語版が発売された世界観が最高な4Xゲームだ。

以前から気になってはいたものの、架空世界とはいえ戦争テーマであることや、直接攻撃要素があることから躊躇していた。しかしメックなどのリアルなアートワークに惹かれ、きっと友人、子供たちも気に入ってくれるだろうと信じて購入することにした。

とにかく雰囲気が持ち味のゲームなので、リアル資源トークン(3280円)も追加で購入。テンションがすごく上がるので、これはホントに買って良かった。


<選択② オルレアン+5人用拡張(英語版)>

今年の2月にEngamesさんから再販されたオルレアン。予約開始が月曜日のお昼という中途半端な時間で自分では予約できなかったため、兄に頼み込んで予約してもらった一品。予約開始と共にサーバーがダウンして大騒ぎになったらしいが、2時間粘ってくれて何とか予約できたという奇跡のゲーム。

友人と二人プレイはしていたが、ぜひ多人数でプレイしてみたかったことと、直接攻撃要素はなく、多人数でもダウンタイムが少なそうなので選択。ただし基本のプレイ人数は2〜4人であるため1人参加できない…。どうしようかと思っていたところ、5人用拡張が存在することを知り迷わず購入。このときは英語版しかなかったが、言語依存はほとんどないので問題ないと判断した。

上記2つは確定で、あとは残り時間と元気さで遊べるものを選択できるようにしたい。積みゲーを崩したかった下心あり。


<選択③ ハンザ・テウトニカBIG BOX>

ホビージャパンHPより引用

2021年1月にホビージャパンから発売された日本語版BIG BOX。2009年にドイツArgentum Verlagから発売された名作交易ゲームの再販らしい。インタラクションが強いことで有名。

昨年からボードゲームを始めた私にとって、昔発売された名作と言われるボドゲは非常に魅力的だ。プレイ人数は3〜5人となっており、明らかに多人数で遊ばないと面白さが分からないゲームと思われ、遊ぶ機会がなく積んでいた。インタラクションが強いのでメンバーの趣向に合わないところが若干気がかりだが、チャンスがあればやってみたい。


<選択④ ロレンツォ・イル・マニーフィコ 拡張セット同梱版 日本語版>

2021年5月末にテンデイズ・ゲームズさんから日本語版が発売されたばかりのもの。買ったばかりなので遊んでみたかった(笑)。基本は2~4人用だが、拡張「ルネッサンスの貴族たち」を導入することで5人対応となる。


<選択⑤ サンファン2>

Gigazineさんの記事(https://gigazine.net/news/20210124-sun-juan-2/)より引用

名作「プエルトリコ」のカード版「サンファン」をリファインした日本語版「サンファン2」。ちょっとした隙間時間で終わるのに満足感の高い優れもの。ヴァリアブル・フェイズ・オーダーの面白さをメンバーに伝えたい。

写真では分からないが、カードをスリーブに入れたら元の箱に入りきらなくなったので、100均のケースに入れてある。小箱ゲームはカードをスリーブに入れると入らなくなることが多く残念だ。このときプレイ人数が4人であることに気付かなかった。


<選択⑥ MIRARIS:ミラリス>

DOMINA GAMESさんのHPより引用

DOMINA GAMESさん特有の美しいイラストが魅力的なバッティングゲーム。所有するボドゲでは貴重な6人対応。小学2年生の三男がボドゲしたいと言い出したら持ち出す予定。


<選択⑦ スシゴーパーティ!>

このメンバーでは1番のプレイ回数を誇る定番ゲーム。2〜8人というプレイ人数の広さと5歳の園児がプレイ可能というシンプルなドラフト、セットコレクションが魅力。お寿司のメニューを変えることで違った戦略が可能となるためリプレイ性も高く、我が自宅ボドゲ会の締めに使用されるみんな大好きなゲーム。


<選択⑧ 6ニムト>

ボドゲーマより引用

言わずと知れたドイツゲーム3Kの1人、ヴォルフガング・クラマーさんの名作。2〜10人に対応するパーティゲームで、女性陣含む全員が参加したくなったら出番があるかも。


<選択⑨ ドミニオン拡張:移動動物園>

ホビージャパンHPより引用

メインメンバーでは定番ゲーム。サプライはまだ未プレイの移動動物園。インスト不要だし、時間が余ったら後はドミニオンを朝までやればいいか、という安直な選択かつ最大の保険(笑)。

さあ、(ボドゲの)準備は整った!
ボドゲ旅行に出発だ〜!



【出発 〜シュタインズ・ゲート〜】

当日の天気予報は曇り一時雨。せっかくの海水浴なのに雨は勘弁して欲しい。時間は朝7時、不安な気持ちで出発。

想定科学ADV「Steins;Gate」Official Websiteより

道路の混み具合にもよるが車で3〜4時間の行程だ。退屈な子供達のためにアニメDVDを用意した。私が準備したのは「シュタインズ・ゲート」。三男にはちょっと早いが長男、次男にはちょうど良いだろう。ぜひタイムトラベルに興味を持ち、日々の勉学に対するモチベーションを上げてもらいたい。フゥーハハハハハ!

シュタインズ・ゲートはもともと2009年に発売されたXBOX360用アドベンチャーゲームだが、2011年にアニメ化されている。10年以上前の作品であり、劇中ではガラケーやポケットベルなど懐かしいガジェットが登場しやや古さを感じさせるが、ストーリーはやはり秀逸で子供たちも夢中になって見ていた。しかし、妻は違ったようだ。

「助手でもティーナでもない!」

厨二病の岡部倫太郎(おかべ りんたろう)と、ツンデレ美少女天才科学者の牧瀬紅莉栖(まきせ くりす)の掛け合いにおける定番フレーズだ。繰り返し行われるやりとりが面白いのだが、妻が一蹴。

「同じことばっかり言ってる。バッカじゃないの!」

あちゃー、妻には合わなかったか…。なんとも残念だ。面白いのに。
…と思っていたら、興味ないそぶりをしつつ、妻も横目でしっかり見ているではないか(笑)すっかりハマっている様子だった。

「べ、別に興味があるわけじゃないんだからね。仕方なく見てあげてるだけなんだからね!」

なんてことは言わないが、ツンデレな妻が最高にエモかったのは内緒だw


【海がとっても綺麗!】

そうこうしているうちに土佐清水に到着。

道の駅「足摺黒潮市場」で昼食タイム。地元の人で賑わっており、トロまぐろ丼やカツオたたき丼はとても美味かった。

昼食後さらに西へ走ると、ようやく目的地の柏島ビーチに到着!
が、すごい人混み…。
しかも駐車場はいっぱいで停める所もない。

あまりに慌てていたので写真を失念。こんな感じでした。
「22年ぶりに過ごす、高知の夏。1度は行くべき、高知の海。」(http://shimantocho-chiikiokoshi.jp/blog/the-sea-of-kochi-should-go-once/)より引用

ちょっと想像していた光景と違うな〜、
ということで急遽、竜ヶ浜キャンプ場へ移動することにした。

柏島ビーチから少し東へ戻ると、竜ヶ浜キャンプ場に着く。

こちらは駐車場が制限されているためか、人混みもなく快適。砂浜じゃないのでアクアシューズ必須だけど、そんなことが気にならないほど海が綺麗♪気になっていた曇り空も晴れ渡ってきたし、海の中は足元が見えるほど透き通っていて魚が泳いでる!
とっても気持ちがいい。

どこまで沖へ進んでも足元が見えるほど透き通った海が素晴らしい。

【ホテル到着】

しばし海水浴をみんなで楽しんだ後に夕食をとり、今夜泊まる「ホテル南国」へ到着。

今回、お世話になったホテル南国

「ホ、ホテル?」
女性陣はみんな唖然としている。それもそのはず、ホテルと言い張ってるがなんとも昭和を感じさせる民宿だ。部屋はもちろん和室で、10人が雑魚寝することになりそうだ。
「・・・ここに泊まるの?」
当たり前の質問があちらこちらで飛び交う。男性陣はもはや修学旅行気分で枕投げでもしたい気分だが、女性陣はそうではないらしい。
とりあえずオヤジさんへ声をかけ、部屋に敷居をつけてもらった。これで女性の寝る場所を確保できた。しかし、今度は暗くて狭くて怖いとw

女性陣の不安をよそにさっさと風呂を済ませた男性陣。早速、大きなテーブルにプレイマットを敷きボドゲ会開始だ!


【ボドゲ① MIRARIS:ミラリス】

まずトップバッターは、MIRARIS(ミラリス)!
おそらくボドゲ会をもっとも楽しみにしてくれていたのは三男で、率先して準備も手伝ってくれている。まずはこの三男を満足させてやらねばなるまい。そこで、三男のために用意したミラリスの登場だ。

ミラリスは、とても神秘的で美しいイラストが特徴のバッティングゲームだ。詳しい説明は省略するが、各プレイヤーは1〜9までのドルミールカード(通貨カード)を出し、場に出ている奇跡カード(得点カード)を奪い合う。8ラウンド終了時にもっともたくさんの奇跡を集めたプレイヤーの勝利となる。

美しいキャラクターカード。三男には少し難しいのでカード効果を適宜説明した。

面白いのは、各プレイヤーは可憐な少女たちが描かれたキャラクターカード1枚を秘匿に保持しており、それぞれに固有能力を持っていて得点計算時に発動するのだが、この特殊能力がとても強い!このため奇跡カードが少なくても最後の最後で一発逆転があり得る。もちろん逆にどれだけリードしているように見えても、最後の得点計算で逆転負けすることもある。この最後まで気が抜けないシステムが秀逸だ。

しかも6人でプレイしても1ゲームが10〜15分程度で終わるので、「もう一回!」と誰もが思ってしまう手軽さも魅力。このため3回ほどプレイしたが、40分程度で終わり三男も満足気に寝てくれた。良かった良かった。


【ボドゲ② SCYTHE:サイズ -大鎌戦役-】

次はいよいよ今回の大本命、サイズの出番だ。言うまでもなく世界観が最高のゲームで、重装甲兵器メックが出てくるあたり男子のハートを鷲掴みにする魅力がある。今回はさらにリアル資源トークンも用いて、とにかく雰囲気にこだわってみた。

なお、サイズが私にとってどのように最高のゲームなのかはボドゲーマのレビューに書いたので、そちらを参照して欲しい。

とにかくサイズは箱を広げた時からメンバーの顔つきが違った。みんな目をキラキラさせてフィギュアやトークンを手に取りながら、どんなゲームなのか正座して待機してるじゃないか。よしよし♪

私は颯爽と用意したサマリーを各自に手渡しインストを開始した。
「このゲームだけは失敗できない!」
自分の中にそういう思いがあったためか、2週間ほど前から説明書を何度も読み、いつものようにHAL99さん、まさごぼうどげえむさんの動画を何度も見てルールを頭に叩き込んでいた。

入念な準備のおかげなのか、メンバーから質問もいくつかあったが特に困ることなく答えることができた。マラカイボの失敗から約1年。自分のボードゲーマーとしての成長を感じることが出来て嬉しい。

インストに約1時間かかったため、時刻は22時。海水浴の疲れはもちろんあったが、そんなことなどすっかり忘れて、これから始まる異空間での闘いのことで私の頭は一杯だった。

しばしトイレ休憩を行い、いざ戦闘開始!

ゲーム開始時、北方王国が「水泳の達人」能力により労働者を広く展開するも、ラスヴィエト連邦が「地域社会」能力でいち早くファクトリーに到達。ザクセン帝国が支持無視の戦闘を繰り返す展開に。最終的には、ザクセン帝国とラスヴィエト連邦が星章6個を獲得するも、「潜水能力」と「寄り道」能力を駆使したポーラニア共和国が勝利。

今回のプレイ内容
ラスヴィエト連邦
ザクセン帝国
ポーラニア共和国

私は赤のラスヴィエト連邦を使用して「地域社会」の固有能力によりファクトリーに一番乗りできたのだが、その優位を十分に生かすことができず、後半はザクセン帝国とポーラニア共和国に押される展開となった。

ちなみにザクセン帝国で戦闘を繰り返し星章を獲得していたのは友人で、「潜水能力」を上手く使い湖を利用して支配地域を広げたのは友人の息子さんだ。2人のプレイングはとても刺激的で勉強になり、ゲームの勘所を的確に把握する能力に長けた素晴らしいボードゲーマーだといつも感心してしまう。

ゲームが終了した時、時計の針は夜中の1時を指していた。私達はしばし感想戦を楽しんだ後、余韻も冷めやらぬうちに布団へ潜り込んでいった。


【布団の中で】

余談だが、この時私は転勤により、8月いっぱいで高知を離れることが決まっていた。新天地は愛知だ。あまりにも遠い。もう今までのように週末に集まって友人たちとボードゲームを囲むことは出来ないだろう。

布団に入った私は重ゲーを満喫した充足感と程よい疲労感に満たされながらも、何とも言えない寂しさを感じながら深い眠りについた…。



【2日目午前 〜釣り〜】

竜串海岸

ホテル南国の目の前には竜串海岸の堤防があり、2日目の午前はここで釣りをすることになった。子供たちは久しぶりの海釣りにワクワクしていたが、私は心中穏やかではなかった。というのも、幼い頃から今まで私は釣り堀以外ではほとんど釣りをしたことがなく、7~8年前に一念発起して幼い子供たちを連れて海釣りに挑戦したが、長靴が1足釣れただけだったからだ。

そんな漫画みたいなエピソードを笑いながらも、友人が釣りを教えてくれるというのだ。
「そんなに上手く釣れるのか…」
私は半信半疑になりながら、釣具屋で買ってきた一番安い釣り竿を取り出した。

私はもちろん、子供たちも釣りに関してはド素人だ。
そんな私たちに友人は、針の付け方、餌の入れ方、リールの巻き方など丁寧に教えてくれた。ありがたい。
釣り糸にはいくつもの針が並んでおり、その先には餌を入れる籠が付いている。なんでも「サビキ釣り」という釣り方らしい。

そうこうしているうちに、長男の竿がブルブルっと震えて、次の瞬間1匹の魚が宙を舞った。

「釣れたよ!」

本当に釣れた!
こんな何にもない堤防で魚が釣れるのか。にわかに信じられない光景だったが、その後も次男、友人の息子さんと、みんな順調に釣れていた。

そろそろ自分にも来るかもしれない。いや、来るはずだ。
期待と不安で一杯になりながら竿を握り海を見つめていると、ポケットにあるはずのスマホが手元で振動している。
「あれ?着信かな?」
そう思った瞬間、気が付いた。
違う、スマホじゃない!竿が振動しているんだ!
私は夢中でリールを巻きながら叫んだ。
「釣れた!」

釣れた。生まれて初めて魚を釣ることができた(笑)
この後、三男も無事に釣ることができて、みんな大満足の釣りだった。


【バーベキュー】

SnowPeak 土佐清水キャンプフィールド

ちょっと遅めの昼食はバーベキュー。
キャンプ場へ移動して、みんなでタープテントを設置。

近くのスーパーで買ってきた食材でバーベキューを開始する。
このキャンプ場は非常に手入れが行き届いていて、清潔感があって気持ちが良い。ついでにさきほど釣った魚を友人が処理してくれたので、焼いて食べた。美味しかった。

夕食後のあとは花火を楽しみ、再びホテル南国へ。
さあ、今夜もお楽しみの時間がやってきましたよ。


【ボドゲ③ オルレアン+5人用拡張】

時刻は21時30分を過ぎていた。今日はさすがに三男も疲れたのか寝てしまったので、もう一つの本命オルレアンをプレイすることにした。

オルレアンは2014年発表のやや古めの作品だがネットでも非常に評判が良く、興味はあったもののほとんど市場には出回っていなかったので入手を諦めていた作品だ。しかし今年2月にEngamesさんが再販してくれたおかげで遊ぶことが出来るようになった。感謝、感謝。

オルレアンが自分にとってどのように素晴らしい作品なのかは、これもボドゲーマにレビューしているので参照していただきたい。

先述した通り、今回5人で遊んでみたかったので、英語版だが5人用拡張を購入して持ってきた。英語版と言っても言語依存は個人ボードのみなので、私が使用すれば問題なく、また別途購入したアップグレード駒には5人分の木駒が入っていたので、その点も安心だった。

ゲーム内容としては、私は5点の綿織物を中心に商品を集めていく作戦を立てたのだが、バッグドローの運も今ひとつで他プレイヤーより出遅れてしまった。このため交易所も建てられず点数が伸び悩み、結局、ロワール川沿いに広く交易所を建てた友人の息子さんの勝利となった。

今回のプレイ内容

プレイ的には残念な結果だったが、やはりオルレアンは素晴らしい。バッグ構築のソロゲーム的な面白さと、交易所を建てるインタラクションの強いルート構築的な面白さが上手く融合しており、名作と呼ぶにふさわしい作品だと感じる。

5人プレイはどうかという不安もあったが、今回プレイした感じでは特に問題なく楽しめた。バッグドローのフェイズは同時進行なので5人でもダウンタイムはなく快適だし、実際のアクションフェイズでも、先のフェイズで自分のアクションをほぼ決めているので悩むことなく進んでいく。人数が増えてもダウンタイムが気にならないのは本当に凄いことだと思う。


オルレアンが終わった時の時刻は午前0時30分。本当はオルレアンの後にハンザテウトニカをプレイしたいと思っていたが、さすがに昨日からの疲れもあったためか、みんなに睡魔が襲ってきたため断念することにした。気持ち的には朝まで徹夜でボドゲしたいところだが仕方ない。


【ボドゲ④ ドミニオン拡張:移動動物園】

朝早く目覚めた私は眠そうな息子たちを起こして、おもむろにドミニオンを始めた。今日は最終日。なんとなくこのままで終わりたくなかった。願わくば、このままずっと友人たちとボードゲームをしていたかったのかもしれない。

箱切りしたおかげで通常の1/3程度のスペースで持ち運びすることが出来たドミニオン拡張。でも重さは変わらないw

それにしても、やはりドミニオンは最高だ。目の前に並べられた10セットのアクションカードを眺めながら、出来るはずもないコンボを夢想するところから始まり、プレイ中は相手の思いもよらないコンボを驚嘆と羨望の眼差しで見守り、自分のターンでは終わることのないコンボにドヤ顔する。
ドミニオン、おまえ最高だよ!


【帰途】

ひとしきりドミニオンを堪能した頃、女性陣の準備も整い私たちはホテルを後にした。本日は水族館へ行くことになっていた。

足摺海洋館のウミガメ

子供たちは水族館を大いに楽しんでいたが、私はもうクタクタだった。幸い天気にも恵まれたおかげで、顔も手足も日焼けでヒリヒリしている。正直、身体はもう疲労困憊といったところだが、心はとても満たされて心地よかった。

そして別れの時。

「ありがとうございました。またボドゲしましょう!」

自然と口から出てきた。
転勤で次はいつ一緒にボドゲできるか分からないけど、いつかまた友人たちと最高のボードゲームで語り合いたい。そう思った。

そして友人家族に別れを告げ、帰途に就いた。
帰りはまた例のアニメだ。

「時間は人の意識によって長くなったり、短くなったりする。
相対性理論って、とてもロマンチックで、とても切ないものだね」

牧瀬紅莉栖の言葉が心に染みる。
ボドゲって、相対性理論で出来ているのかもしれない…。



長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
明日は、Feuille@27o,3betさんの「今年に出た新作鉄道テーマのゲームを振り返る!」です。お楽しみに。


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