上野ゼミの番組をみて

 昨日、上野ゼミの番組をやっているからと母に声をかけられ、降りてきてテレビを途中で観ました。

 上野千鶴子さんは、私が学生時代の頃から知る機会がありました。大学生の頃にゼミで、家族社会学を専攻していて、母から一冊の文庫本を手渡されました。

 その本の作者が上野千鶴子さんで、家族社会学を専攻しているなら、考えるもとにならないかと考えたからだと伝えられ、自分の今後のことを考えるなら、家族社会学をやっているのも悪くはないから、読んでみればいいと言われました。

 そして、昨日の番組をみて、考えさせられることが多くありました。

 家族の家事労働について考えさせられたときに、最初は、逃げるは恥だが役に立つのようだったと思いました。

 労働対価に対し、専業主婦になったら、家事の他に育児、介護含めてやらなければならない考えに対し、対価や賃金も支払われないのが普通の家庭です。

 しかし、昔は金を持っている人たちは、お手伝いさんを雇って労働させていた事実があるのに対し、現代は金持ちの一部しかやっていない事実を聞いた時は、一人の人間に家事以外の労働をしている負担を考えた時に育児、介護までもを背負うというのは無理があることもよくわかりました。

 今でも、自分がどこまでやっているかということを考えた時に、介護と家事を両立してやっていることをはじめて考えました。介護といってもそこまでの介護ではないし、母も、叔母も一緒に手伝ってやっていたので、負担が少なくて済んでいます。家事に対しては、多少の不満を言われることがありますけど、生きる上での仕方ないことだと思いました。

 いつも、家事や育児や介護はつきもので、生きる上の妥協点をどこまで見つけるかも仕事ではあるけど、家族として生きているうえでも不満はいくらでもあり、やりたくないこと、しなければいけないことも含めよくあることだと思いました。

 しかし、そこで声をあげなかったら、殺人を犯す人もいたり、話し合いができる環境ではなく、介護や育児を投げ出したくなる人もいたりする現状があります。

 どうしても堪えてしまうことは、私もよくわかります。どうせ、あと何年かの辛抱だや、少し離れてみれば済むこともあるけれど、家族という社会で生きていく中で、悩みがあっても家族を第一に考えて、和を乱さないようにしていくことを考え出すと、堪えればの選択肢も出てくるのはよくわかります。

 しかし、労働をしている時にふと思い出されることもあったり、何かできることが無ければ嫌になり自暴自棄になることもよくわかります。それで、不満の出し方を工夫することを他人に頼って聞いてしまうこともありました。

 すると、自分が悩んでいることが嘘のように解決していくということもありました。悩みを共有できるというのは幸せなことだと思いました。

 どうしても、現実を直視したくないあまりに、逃げることは簡単だけど、家族というものに悩みがでてくるとどんな人間でも、気が散ることが度々あることを経験しました。

 たかが、家事の昼食のお弁当や晩御飯のおかずを作るだけの作業をするだけなのに、これだけ人は悩み苦しむものなのかと考えてしまいました。

 人を頼るのにも核家族だと、もっと難しいでしょうし、世間体を気にするあまりに相談しづらいことは沢山あるなとも思いました。

 家族に悩まない人はいないし、悩まない人はよっぽどできる人なのかなと思いました。

 最後に話されていた、知識や知恵の話をされていたときに、弱者を救うための学問であって、偉い人や自分の身の上を叩くために学問はないという考えも納得がいきました。

 最終的に今の人々は、叩くために小賢しいことを言って相手を叩くことを目的にしているだけのように感じ、従わせるためだけにものをいうのは違うことだと思いました。

 弱者に対し何ができるか、強者でもいつまでも横柄にふるまっていては衰退し、自分の身の回りの人からも愛想をつかされ離れていくこともあります。

 自分が偉いというカテゴリーに含まれていても、人の為に使わないで、人を陥れるために使うのは違うことや、間違えて人道外れるようなことをすれば、現代の社会では警察や法律により守られている為、逮捕されてしまうこともあります。

 自分が強くとも人の為に考えてあげて答えを導き出すことこそ大事なことだととても強く感じました。

 世の中は、強者の為にあるのでも、ましてや弱者の為にもあるわけではなく、両者が手を取り合って、いつも解決方法を考えていくことこそ、本当にいい世界になったと言えるのではないかと考えさせられました。

 家族のことに関して、悩みや苦しみがあるのは人ぞれぞれでしょうけど、見ないわけにはいかないし、そのつけは必ずどこかで他人の目として帰ってくることもよくわかりました。

 だから、家族の問題をないがしろにする人は、他人や身内からも同じことを言われ苦しむことが多々あるなと私は考えさせられました。

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