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マインドフルネス瞑想とヴィパッサナー瞑想の違いをまた書いてみた。

ヴィパッサナー瞑想|マインドフルネス瞑想


ヴィパッサナー瞑想とは狭義の意味では、歩きの瞑想や座って行う瞑想そのものを指す。広義の意味では原始仏教で説かれる清浄道のことを指す。

マインドフルネスは多義的で説明に困るし、私も全部は把握していない。カバット・ジンのマインドフルネスストレス低減法は禅、ヨガ、サマタ瞑想、ヴィパッサナー瞑想などの要素をブレンドしたものらしい。医療目的で行われる。ティク・ナット・ハンの説いているマインドフルネスについてはよく知らない。巷でマインドフルネスという時、ティク・ナット・ハンの説いているマインドフルネスだとか、カバット・ジンの説いているマインドフルネスだとか区別しながら説いているのはあまり聞いたことがない。ここでも区別しない。つまり適当。

原始仏教の教える清浄道。つまり広義の意味でのヴィパッサナー瞑想。そこから戒律や倫理的な側面、宗教的な側面を排したものがマインドフルネスである。

戒律・倫理的な側面・宗教的な側面

在家の仏教徒が守るべき戒律は五戒である。

・五戒
不殺生戒(ふせっしょうかい)命あるものを殺さない、傷つけない。
不偸盗戒(ふちゅうとうかい)他人のものを盗まない。
不邪淫戒(ふじゃいんかい) 不倫をしない。
不妄語戒(ふもうごかい) 嘘をつかない。
不飲酒戒(ふおんじゅかい) お酒を飲まない。

・七仏通戒偈(しちぶつつうかいげ)
悪を避け、善をなし、心を清めよ。これが諸々の仏の教えである。

・宗教的な側面
因果論(カルマ論)。これは自分の行ったこと(業)が自分に返ってくるという真理である。人をサポートする善いことをすれば、人にサポートされる善いことが返ってくるし、人に財施(財産を寄付すること)をすれば、それが返ってくるし・・・といった具合に善い行いをすれば、それが返ってくる。また、悪いことをすれば、自分のした悪いことが返ってくるということである。過去世で行った善いこと、悪いことが今世で返ってくる。今世で行った善いこと、悪いことも今世や来世で返ってくる。

・輪廻転生。
生まれ変わりである。

こういった要素を広義の意味でのヴィパッサナー瞑想というか原始仏教から排したものが、マインドフルネスらしい。他にも仏教の教えを排しているはずだ。マインドフルネスで十二縁起なんて聞いたことがない。教える人によっては、仏教の教えも少し入ってくるが・・・。

原始仏教は悟りを開く為の壮大なシステムだ。そこから一部分だけを取り出したものがマインドフルネスだ。色々、重要な要素が削られている・・・。

あまり気にすることはないかもしれないが、最近、マインドフルネスを行うとエゴが強まるという研究が出てきているらしい。マインドフルネスは戒律は守らないし、倫理的な側面を排しているからだろうか。ヴィパッサナー瞑想は戒律を守り、倫理的な側面もあるし、エゴを削っていくのが仏道の修行である。

マインドフルネス認知療法とかセルフ・コンパッションとかACTとか、仏教から派生?したマインドフルネスから派生したものがたくさんある。よく知らないものばかりだ。学べば役に立つのだろう。だが、私の興味は原始仏教に向いている。


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