見出し画像

オーストラリア ダーウィン カカドゥ国立公園 二トミルク国立公園

オーストラリア

 ワニのことならちょっとは知ってるよ。人食いワニってのはね・・・。日本にいてワニに警戒心を持つことはないだろう。ワニを目にすること自体が、まずないからね。動物園に行くとか、近所でペットとして飼われていた小型のワニが逃げ出してとかで見かけることはあるかもしれない。
 しかし、オーストラリアの北部で野外に出かける際には、ワニについての最低限の知識は必要だ。国立公園と聞くと安心、安全なイメージがあるけれど油断はできないよ。今年の5月、クイーンズランド州の国立公園の川で捕獲されたイリエワニの体内から男性の遺体が発見されたというニュースがあった。イリエワニの保護区で釣りをしていて襲われたということだ。
 体長2,3mのオーストラリアワニというワニは危険を察知すると飛ぶように走り去るらしい。ところが厄介なことに、攻撃的なイリエワニも同じようなところに住んでいる。体長は4,5m以上だ。オーストラリア政府観光局は、「うかつに水に入らないようにしましょう」、「水辺に近づかない」こととアドバイスしている。
 オーストラリア大陸。左はインド洋、右は太平洋。すぐ上の島々はインドネシア、パプアニューギニアなど。右下はニュージーランド。

ノーザンテリトリー

 中央がノーザンテリトリー州、左がウェスタンオーストラリア州、右がクイーンズランド州。左の海がティモール海、右がアラフラ海。その下はカーペンタリア湾。

 州都ダーウィン ( Darwin )。だいたい中央部分がカカドゥ国立公園。

ダーウィン

 ダーウィンのすぐ上の島はティウィ諸島。

 衛星画像は2023年7月23日。ズームイン。

 市街地を南北に三分割して見てみよう。

 まず北側。

 中央。上に見えるのがダーウィン国際空港。左下は州政府機関、博物館、美術館、港、コンベンションセンターなどが集まるウォーターフロント地区。中央の緑地はチャールズ・ダーウィン国立公園。

 南側。中央に、アデレードと結ぶ大陸縦断鉄道のダーウィン駅。下のほうに液化天然ガスの積み出し港が見える。

 参考衛星画像は2021年8月30日。これがダーウィン国際空港。オーストラリア空軍との共用になっている。

 参考衛星画像は2022年3月20日。ターミナル付近。

野焼き

 ダーウィン近くのティウィ諸島のあちらこちらから白煙が立ち上っている。乾季になると先住民アボリジニは野焼きを行う。5万年以上前から続けられてきた野焼きは今では、大規模な山火事を防ぐため、生態系を活かすためのものだということが広く理解されている。

 ダーウィン近郊でも野焼きが見られる。

カカドゥ国立公園

 衛星画像は2023年7月30日。世界遺産。カカドゥというのはアボリジニの言語の一つだそうだ。公園全体を見るために、輪郭を描いていこう。右側は右の川、イーストアリゲーター川沿いから、ガンバランヤ ( Gunba-
lanya ) の町の左からラインを下に伸ばしていく。左側は、左上の海岸の突起部分の少し右からラインを下に伸ばしていく。
 右下端のジャビル ( Jabiru ) はカカドゥを観光するための拠点だ。観光できるのは5月から9月の乾季。10月から4月の雨季は観光は不可能。

 上の画像から下ろしてきたラインが左右の輪郭になる。

 上の画像から下ろしてきたラインが左右の輪郭になる。左下隅のパインクリーク ( Pine Creek ) の町よりも右になるね。

 パインクリークの下あたりでカカドゥは終わっている。そこから下は二トミルク国立公園。左下端のキャサリン ( Katherine ) の町の右斜め上のエリアである。

ジャビル

 ダーウィンから車で3時間。ビジターセンターもあるのでカカドゥ国立公園の情報が集まっている。またアボリジニの生活、文化に触れることもできる。左の川はサウスアリゲーター川。ズームイン。

 飛行場もある。右の敷地は何かの鉱山跡か。

 参考衛星画像は2021年9月4日。

 左上、ワニをかたどったロッジがあるね。

 ジャビルの左下、サウスアリゲーター川の支流にイエロー・ウォーター・ビラボンという湿地、氾濫原がある。そこではボートでクルーズするツアーが行われており、観光客に人気なのだ。湿地帯に住む数々の野生動物、植物はもちろん、あの凶暴なイリエワニの生態を間近に観察することができるのだから。ズームイン。

 参考衛星画像は2021年4月24日。ここも飛行場はあるね。

 クルーズ用のボートだね。

 宿泊施設は完備している。
 ロックアート、岩肌に描かれた絵画はあちこちに3000以上残されているという。

二トミルク国立公園

 二トミルクとはアボリジニの言葉で、セミの夢見る場所という意味だそうだ。左下のキャサリンの町から約30キロ。キャサリン渓谷にご案内しよう。ズームイン。

 参考衛星画像は2021年6月20日。カカドゥから流れてくるキャサリン川では、乾季には泳いだりカヌー遊びができるのだが、雨季にはイリエワニが出てくるので遊泳禁止になる。

 観光用のボートが並んでいる。

キャサリン

ズームイン。

 この川はキャサリン川。

 参考衛星画像は2020年10月3日。

 町を横断しているのは大陸縦断鉄道。右下にキャサリン駅。

 オーストラリアは南のほうに大都市が集まっている。それで冬になると大都市のほうは寒くなるので、暖かいダーウィンやキャサリンに人が移住してくるそうだ。わかるなあ、その気持ち。
 逆もまた真なり、か。こう猛暑が続くと、日本だと北海道あたりがいいんじゃないかと思ってしまう。まあ、気軽に移住するわけにはいかないという現実の前に、そんな思いはいつものように消し飛んでしまうんだけどね。

注記)
a.
衛星画像は、欧州宇宙機関 ( European Space Agency : ESA ) が運用する EO ブラウザからスクリーンショットしたものを使用しています。
b.地図画像・参考衛星画像は、Esri が運用する World Imagery Wayback からスクリーンショットしたものを使用しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?