僕の人生の一コマ(4)ー赤面、勘違い事件!ー
僕は、子供の頃、超自意識過剰人間だったのかもしれない。
小学生の頃から、女の子と3秒目線が合うと、「あっ、この子俺のこと好きなんだ」と考えてしまう超自惚れの強い子供であった。
そんな性格だから、当然悲劇は起きた。
思い出すだけで、赤面してしまうことがある。
中学1年生の時のことだ。
確か、10月だったと思う。
衣替えをしたばかりだった記憶があるから。
その日は、なんの授業だったか今となっては思い出せないが、とにかく、教師が休みで「自習」という、生徒だけで与えられた課題をこなす時間があった。
その最中、廊下に他のクラスの女子が10人程現れ、その中の、先頭の子が右手にピンクの手紙を持って、僕の方をジーと見ていた。3秒以上。
当然僕は、あっ、この子俺のこと好きなんだあ、と考えてしまい、「おいおい、参ったな、みんな見てるのに、もっと、時と場所を考えてくれよ」と、心の中で叫び、ちょっとムッとしてしまった。
そして、その子が僕に向かって「ちょっと来て」と言ったとき、悲劇は起きた。
「こんなみんなの前で、告白しないでくれよ、恥ずかしいだろ!」と、僕は叫んでしまったのだ。
かなり、大きな声で。
彼女は困った表情になり、「いや、違う、いや、違う」と言った。
そして申し訳なさそうに「T先輩に渡してほしかっただけなの」と小声で続けた。
T先輩というのは僕と仲の良かった3年生のことだ。
当然教室は爆笑に包まれた。
僕は、一瞬で、まさに、顔から火が噴いた。
そして、どういうわけか教室を飛び出し、給食室まで走り、更に説明が付かないのだけど、配膳前の山積みになっている食パンをむさぼり食べてしまった。
人間って極限状態だと面白い行動をとるんですね?
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