素敵な観光地:雲仙

GWの混雑を避け、長崎県・雲仙市を旅行してきました。

雲仙にした理由はかなり単純で、めっちゃ食べる旦那が「雲仙みかどホテルのビュッフェがすごいらしい!」というので、では…雲仙に!みたいな感じで決まった。(確かにここ最近、Youtubeの履歴が全部「雲仙みかどホテル ビュッフェ」となっていた)

長崎は隣県なので、旅行先にしては近場なのですが、雲仙に関して何も知らなかったのでワクワクしながら当日を迎えた。

旅行する前にうっすら「(雲仙って、行ったことないよな…)」と考えていたら中学生の時にソフトテニスの選抜?で選ばれて雲仙の百花台テニスコートでプレイしたことを思い出し、「(雲仙、行ったことあるじゃん…)」とか思ったけど、テニスコート以外寄っていないので、行ってないようなもんだな…!となり面白かった。

最低でも3日前には旅行の準備を済ませる私と違い、旦那はだいたいいつも当日の朝に準備し、今回も何も見ずに袋?みたいなものをポーンッ!と入れて終わっていてすごかった。

そんなこんなで当日、雲仙温泉に到着した。
ホテルのビュッフェ以外の情報を入れていなかったが、雲仙温泉に色んな観光地が集結しているっぽく、とりあえずブラブラと歩きましたが、いや〜雲仙…とてもいい場所でした。

まず、温泉地ならではの地獄(火山で絶えず火煙が燃え立つ所。温泉で絶えず熱湯がわき上がる所)がすごかったのです。

別府の地獄も見たことあるけど、個人的には雲仙地獄の方が迫力があり、
とてもいい天気なのにも関わらずなぜか、涼しかったです。
まるで景色までもを包み込んだ、冷房完備な透明な施設でこの世を見ているようでした。快適〜!

地獄をある程度観光して、雲仙ビードロ美術館で素敵なガラス作品を見たのですが、野島泉里さんという彫刻家の展示もやっていて、それも素晴らしかったです。これで700円…?お得すぎでは???

雲仙、すごくいい…本当に….みんな行った方がいい……

しかし、こんな素敵な観光地なのに周りにいるのが60~70代の夫婦ばかりだった。たまたまなのか知らないけど、本当に若い人がいなかった。

あまりにも若い人がいないので、旦那が突然「21XX年、人類の若者は突然変異によって消滅し日本は少子高齢化から高齢限定都市となった….」とか言ってて面白かった。人類最後の希望は私たちってコト…..?

まぁそれくらい年齢層に差があったので、お昼に入ったレストランも案の定ご老人しかいなくて、席についた瞬間に隣の老夫婦が「あら!若い人も、いるのね〜!」とか言ってた。

おしゃれで美味しいオムライスを食べて、締めのコーヒーをいただいていると、新しく60代くらいの夫婦がきた。

旦那さんの声がめちゃくちゃデカくて全ての声が聞こえていたのだが、
「(ふふふ、元気やね)」とか思って油断していると、
旦那さんが店員に「三重から来ました○○(本名?)!ここではビーフシチューにライス大盛りを、お願い致します!」と大声で注文していて流石に面白すぎた…笑いを堪えていると、その後にすかさず奥さんが「お父さん、かっこいい」とか言ってて本当に面白かった。

かっこいい…のか?いやでも今ここまで堂々とできる人、いるか?
いる….な….いますね!はい….でも本当に面白かったのです。

まるで二度目の事情聴取に向かう籠池夫婦みたいで….
(わかる人にはわかる)

お腹もいっぱいになったところで、雲仙温泉を出て、ロープウェイに乗ろうと仁田峠に向かった。ここに向かうには100円の環境協力金を払って一方通行の道路を登っていくのですが、対向車を気にせず山道をぐいぐい上がっていくのがとても気持ちがよかったです。

ロープウェイの途中に展望台があったので寄ってみたら、とても素晴らしい景色で、色々歴史が書かれているボードを見たくて近づいたけど、そこには70代くらいのおじいちゃま'sがそのボード前でめっちゃ変な話をしていてそっちの方に気を取られて結局見れなかった。

「〇〇の娘さんは…本当に器用で気量が良くてね…随分前、随分前の話なんだけど…天皇陛下からもね…その気量を認められて、家に電話が来たらしいもんね…」

「(気量を認められて、天皇陛下から電話??????)」

「それなのにね…うん…家を出ていっちゃってね…一人娘なのにね…キチンとしてて、皿洗いとかもうまくて…」とか言っててびっくりした。

他のおじいちゃんたちみんなも下を向かいてウン…ウン…とかうなづいていてボードの中身とかどうでもよくなった。この景色を見ながらなぜそんな話を?

この世には、気量を認められて、天皇陛下から直接電話をいただける人がいる。それを知れただけでも雲仙に来てよかった。多分色々と誤解がある嘘のような気がするけど….

気を取り直し、車に乗り込みロープウェイまで一気に向かうと、仁田峠のミヤマキリシマ(ツツジ)が満開ですごく綺麗だった。でもここも60~70代ばかりでみんなが「天国みたいだね〜」とか言いながら見ていて面白かった。
合言葉みたいにみんなが言っていたので「ここは現実ですよ!」とツッコミを入れたくなったが、そんな無粋なことはせずに黙って花を愛でた。

往復チケットを買って出発時間までロープウェイ内で待っていると、一人のおじいちゃんが乗ってきてめちゃくちゃデカいくしゃみを5回くらいした後に気まずそうにこちらを見ていたので、「(くしゃみとか全然気にしないよ…!)」とか思っていたら突然、「極楽も、地獄もさきは、有明の月の心にかかる雲なし」とか言い出してそのまま反対の窓を見つめてて、めっちゃ面白かった。なんなの?くしゃみうるさくて、ごめんなさいとかじゃないの???

※ちなみにこれは上杉謙信の有名な辞世の句で「私の死後に極楽か地獄に行くのかはわからないが、どちらに行くことになっても今の私の心境は、雲のかかっていない明月のように一片の曇りもなく、晴れやかである。」みたいな意味です。

このロープウェイに乗って死ぬ気なの????

変に和歌に知識があるせいで、少しのざわつきと共に頂上まで向かった。
旦那に和歌の意味を教えたら「エッ…..!」とか言ってて面白かった。

でもそんなおじいちゃんも頂上に着くと「おぉ〜!」とか言いながらめちゃくちゃスマホで写真を撮りまくってて楽しかった。絶対死なないことがわかったので安心した。

12分おきに下りのロープウェイが出ているので、適当に探索していたら”頂上へはこちらから”という看板があって「(え?ここじゃないの……?)」と思ったけど簡単に登れそうなので登った。

10分くらいで登れたのでよかったが、サンダルだったので少し疲れた。頂上には先ほどの歌詠みじいが先にいて、ゼェゼェいいながらスマホで自撮りしようとしていたのでさすがに写真をとってあげた。

結果、なんだかんだ仲良くなって3人で歴史のボードとか見て、ジュース飲んだり楽しんだ。下りのロープウェイが来たのでそれに乗ろうと移動すると歌詠みじいは「俺は少し後のロープウェイに乗るよ!」とか言ってて「(え!まさか…死のうとしている…..?)」とビビったけど、「観光バスの時間までまだ後少しあるから!」とポケットから〇〇観光と書かれたバッチを見せてくれたので、安心した。歌ひとつで動揺しすぎである。

歌詠みじいと別れ、チェックインの時間が近くなったのでホテルに向かってビュッフェの前に先にお風呂に入ることにした。
露天風呂がついている部屋にしたが、大浴場が空いてたので入ることにした。

バックから着替えを取り出し、旦那が入れていた謎の袋を渡すと、中には靴下が7足だけ入っていて笑い死にするかと思った。旦那も動揺していた。
※パンツは別で買いました。

大浴場は確かにめちゃくちゃ空いていたが、入りたかった露天風呂(景色が自慢らしい)に先に3人組が入っていたので、まずは内湯に入ることにした。

その3人組が全然露天から出てこないので、チラ見するとそれぞれが温泉のへりに腰掛けて喋っていたので、「(まだ入りづらいな…)」と思いサウナに入った。
20分ほど入り、そろそろいなくなったかな?と思い覗いたら全然話しをしていたので、流石に長すぎない?と思った。
「(これは人が行かない限り無理だな….)」と思ったので気まずかったけど、露天風呂に入った。

喋っている三人組の真ん中に入りました。

少し勇気がいる入浴だったけど、これで流石に「(人が来たから、お話やめようね!)」となるだろうと期待したが、そんなうまくはいかなかった。

このポジションにいても話は延々と続き、しかも話の内容が「あ、うんさっきの続きだけど、やっぱりね、あると思うの、私はそういうの…そう添加物は本当に良くないの…だから、◯◯ちゃんと◯◯ちゃんがこうやって旅行に連れてきてくれたことは嬉しいんだけど、でもね、お土産とかには、防腐剤とかもたくさん入っていて、危険、危険なのよ…」とか言ってて地獄だった。

親子だったんだ…しかも両脇にいる娘たちが、明らかに私のことを気にして気まずそうにしているし、母親はさっきみたいな話を目をビンビンにしながらお構いなしにしているので、いたたまれなくなって5分で出た。

すまん…..すまん…….

先ほどのことを全て忘れ、部屋でのんびりとしているとあっという間にビュッフェの時間になったので会場に向かった。
どれもこれもとても美味しかったのだが、ロープウェイでのプチ登山が尾を引いていて想定していた量ほど食べれなかったのが悔しかった。旦那はめっちゃ食べていた。(よかったね)

かなりの満腹になったので、部屋に戻って休憩して今度は部屋のお風呂に入った。寝床について旦那と1日の振り返りをしてひとしきり笑ってそのまま爆睡した。

朝食もビュッフェだったので、好きな量をとって美味しく楽しんだ。(旦那は海鮮丼を2回も食べていてすごかった。)

雲仙みかどホテル…本当にいいホテルだった。

チェックアウトを済ませ、その後は車で40分のところにイルカウォッチングが体験できる場所があったのでそこに向かうことにした。

受付を済まし、船に乗って30分ほど進むと、めちゃくちゃイルカがいて楽しかった。200匹くらいいました。イルカ。最高かよ。

スタッフさんの解説を聞きながら楽しんでいると隣の老夫婦が震える手でスマホで撮影していたので「(頼む…絶対に落とさないでくれ…)」と少し緊張してしまった。(スマホは無事でした)

基本みんなイルカを見ながらウフフキャハハしていたのに、謎のおばちゃんがスタッフさんに「あの!スクリューは大丈夫ですのん?!イルカちゃんが巻き込まれたりはないですの??私、それが心配で全然楽しめません!!!」とかずっと言っててスタッフさんの顔が土色になっていた。

スタッフさんが「大丈夫ですよ〜この船にはスクリューはないですし、イルカたちも危険なことはしませんので〜」とか言ってもずっと「そうですの?!本当ですの?!」とか言ってた。

(うぜ〜)と思っていたら、旦那がそのスタッフさんに別の明るい質問をして、そのおばちゃんとやんわり離すという気遣いをしていて感動した。
この人は本当にそういう気遣いに長けている。彼が同性だったら昨日の気まずい露天風呂もなんとかしてくれたかも知れない….と思った。

イルカウォッチングを終え、かなり満足したので帰路につくことにした。

家に帰りついた瞬間、長い運転で疲れた旦那が寝てしまったので、寝ている間に適当にドラマを観て過ごす事にした。しかし、なぜかネトフリで東野圭吾の「さまよう刃」をみてしまい、めちゃくちゃ暗い気持ちになってしまった…..(原作を読んであまりの胸糞の悪さに記憶を封印していたので忘れていた)

なぜ???今こんなに苦しい思いを?????

まぁでも、旅行とても楽しかったです。
車必須だけど、雲仙おすすめなので気になる方は是非どうそ!


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