遊牧民から学ぶビジネスのヒント②
2、計画性のない侵略行為
遊牧民が支配領域を出るときのパターンは2通りです。
『遊牧者がステップから出てきて、耕作者の農園に侵入したのは、かれの習慣的な周期から離脱しようとする計画的な意図に動かされたのではない。かれの手ではどうすることもできない力に、機械的に反応したまでのことである。(同文)
かれが服従する、そういう外的な力が二通りあり、一つは斥力、もう一つは引力である。かれはときには、今までの居住地を堪えがたいものにする乾燥化の増大に押しやられ、ステップの外に出る。(同文)
隣接の定着社会の領域に生じた、社会的真空状態の吸引力に引き寄せられて、ステップの外に出る。』(同文)
(1)先日、ダルビッシュ有選手のツイッターで「練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ。」とあったけど、上記の事例はこのことに近いのではと思う。
環境に合わせた突発的な行動によって、一時的に成功をすることができても、長続きをしない。今までの努力が無駄になってしまう・・・・。
彼の言葉は名言ですね!
計画性がない努力は、一時的に成功することはあっても、長続きすることはできない。
【考 察】
(1)古代ギリシアの発展を鑑みると、『本当の発展・成長』は、「理想」「計画性」「実行力」が相まって始めて成し遂げることができるのかもしれない。
(2)以前に書いた記事に、今回の「斥力」で進化を遂げた話を書いたけど、人間は他の生物とは違う。他の生物は姿かたちを変えることで、新たな環境の変化に適応しようとするけど、それが適応力があれば、他に代わられることは次の変化が起こるまで無い。
でも、人間は適応しなければ、他に簡単にとって代わられる。それが自然の摂理。だからこそ、「理想」が大事なのだと思う。
《用語集》
※『遊牧民』とは、人類の生活類型の二大区分である『移動型』、『定住型』の内、移動型の牧畜を生業とする人々や民族をいいます。
※『牧畜』とは、牛や羊、兎などの家畜を人工的に養育して、数を増やし、その乳や肉、これらの加工をして保存食としたり、皮や羊毛などの日常生活に必要なものを作ったりして、生活の糧とする業をいう。
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