より創造的であればある程自由度が増す?
『結局、指導者として欠くことのできない創造力の萌芽をもっていた新しい政治勢力に亡ぼされてしまった。「歴史の研究1」第二章 文明の比較研究より A・J・トインビー著』
1,「創造力」によって「指導力」が増す!?
古代ローマ帝国同様、創造力がない国や組織は、「創造力の萌芽」を持っている勢力に亡ぼされてしまう。
「創造力」とは、新しいものを作り出せる能力、のこと。
『民衆(社員)に指導を与え、民衆(社員)の忠誠を勝ち得る』ことができなかったから古代ローマ帝国は滅びた、とトインビ博士は語っていたので、もしかすると「指導する側に想像力があって始めて、指導力が増すのかもしれませんね(創造力がない人の指導には影響力が低い)。
2,「創造力の萌芽」を持つ組織の下に
「創造力の萌芽をもっている新しい政治勢力」をトインビー博士は2つ紹介をしてくれています。
①シャルルマーニュのフランク王国アウストラシア
②アルフレッドのウェセックス王国
ですが、日本の皆さんには印象が薄いのではと思う。
そこで、時代は逆行しますが、私は下記の例を改めて出したいと思います。
古代ギリシアのアテネ、スパルタ、その他の都市国家。これは前回もあげていますので、ここで書くと何を言いたいか推測がついている方もいらっしゃるかもしれません。
古代ギリシアで人口増加に対する解決策で、より創造的だったのは、アテネとスパルタです。他の都市国家は、従前のやり方を踏襲して、結局、アテネとスパルタのどちらかのリーダーの下(デロス同盟・ペロポネソス同盟)に入ることになったのは好例なのではないでしょうか。
まとめ
資金や機械設備など、知識以外の資源は、いかなる企業にとっても独自の資源ではない。企業を差別化する唯一にして特有の資源は、科学技術から社会、経済、経営に至る知識を活用する能力である。企業が市場において価値あるものをつくれるのは、知識のおかげである。しかし、知識そのものは、特定の企業だけの資源ではない。智識は、普遍的かつ社会的な資源である。智識は、長期にわたって秘密にしておくことができない。「だれかにできたことは、ほかのだれかが行う」ことは、昔からの常識である。(「創造する経営者」P・F・ドラッカー著)
この言葉から推察すると、差別化の唯一にして特有の資源は、知識を活用する能力。でもこれはその会社特有の資源であり続けることはできない。だからこそ創造的でなければ、いつかは限界的な存在になってしまう。
創造的であればある程、どのような形であれ他社の力を利用することができる立場になり得る。
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