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#歴史好き
大著「歴史の研究」私達の価値観や既成概念は、知らぬうちに条件づけされている。
今、私はA・J・トインビーの『歴史の研究』を読んでいます。
自称・読書家の私でも、読み込むのに大変骨が折れる一作です。
トインビー博士の長年の研究があればこその深い思索の末の一文一文となっています。
それを感じる度に背筋がゾクゾクしてします。
トインビー博士は、20世紀最高の歴史学者と言われています。
彼のことは、私が10代のときに、実母から聞きました。
そもそも歴史好きな私にしてみれば、
前例がない時代を迎えるにあたり、前例がないことを目指した組織を考察!?
『ただ単に、カルキスとコリントの歴史は、ある意味において正常であるが、これに反してスパルタとアテナイの歴史は、それぞれ方向は異なるが、正常な発展からそれていった、ということができるだけであって、どうしてそのような特別な発展をとげたか、という点は説明できなかった。(歴史の研究 第1章歴史研究の単位 A・J・トインビー著)』
「どうしてそのような特別な発展をとげたか」という疑問について、身近に感じら
我々の視点・観点は条件付けされている
私が敬愛している1人でもあるアーノルド・J・トインビー博士。博士の著書『歴史の研究』を改めて読み返すことにしたので、その考察をとりまとめようと考えています。
『歴史を眺める際に、われわれはすべて、われわれの見地が、たまたまわれわれのおのおのが生まれた時代と場所によって、大部分決定されていることに気づく。人の見方は、要するに、特定の個人、特定の国民、特定の社会の見方がある。(「歴史の研究」日本語版