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『ヴィンランド•サガ』28巻

ああああ、始まってしまった。

このまま、いいことしか無いまま終わる訳はないとわかっていたけど、それでも苦しい。
誰が明確に悪いわけでもないのに、少しのすれ違いと少しの不運と少しのタイミングのズレで暴力が始まってしまう。
その暴力がどんな不幸を呼ぶかを考えるともう胸が痛い。

今まで積み上げてきた大切なものとその時間、そしてそこに紛れ込ませた「悪意の種」。
そういった要素を最大限にうまく使うのが本当に幸村誠はうまい。
特にやっぱり「大きな刃」。
たった一振りしかない剣。
最初は剣が1本だけあったところでどうするんだろうと思ってたけど「象徴」として使っていくのが抜群にうまい。

あああ、でもこれはただの始まりでしかないとヒシヒシと感じる。
その予感はあったヒルドさんはともかく、エイナルまでなんか怪しい。
ああああやめてええええやめてえええ悪いことにはならないでええええええ。


でも絶対になるのだけど。


それにしても帯の「千年の逆風が吹く。」ってコピーめっちゃいい。
どうしたって抗えないものが来る。

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