未来は現在の延長上ではない

楳図かずお先生の「漂流教室」、小説があるのをご存知でしょうか。風見潤先生の作品で、漫画では描かれていない箇所までをていねいに書き上げられていました。その作中、タイムスリップした未来、一面の砂漠の中に花が咲いている、それはプラスチックの造花だった。。。という場面描写が鮮烈で、まだ子供だったわたしには、その後ずっとプラスチックを捨てることが罪悪のように思えて仕方ありませんでした。

時は流れて、住んでいる自治体では10年ほど前にプラスチックが「燃えるごみ」になりました。ごみ捨ての分別が変わるという広報が来た時、その描写、砂漠の造花を思い出しました。

読んだ当時、このままだったらどうしようと苦手な理系に進んで研究しようかと思ったくらいです。けど大学は文系に進み、結果的にはその問題を解決することはできませんでした。

けれど、プラスチックごみがどうしたら減るか、燃えても有害な物質を出さない素材を多くするにはどうプラスチックを作ったらいいかなど、自治体やメーカーや研究者、わたしには想像もつかないくらいたくさんの知らないひと達が、それを問題もしくは課題として取り組んでくれたおかげで、10年前もそして今日現在もある訳です。

問題や課題に自分の力が及ばなくても、それに取り組むほかのひと達がいる。

未来は現在の延長上に、ただ、あるものではない。

以下のニュースを読んだ時も、そんなことを思いました。

被ばく影響、科学界の結論

https://mainichi.jp/articles/20170921/ddm/016/070/003000c

EU、福島産コメ規制解除へ…検査証明書不要に

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170927/k10011158381000.html



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