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マラソン練習としてタバタ式を試してみた

一回たったの4分、それを週に2~3回。これだけで有酸素系、無酸素系の両方を十分に刺激できるという。つまりマラソンで求められる、トップスピードと持久力を同時に鍛えられるということだ。概要は知っていたが、ようやく腰を上げて実践してみた。

TABATA式とは

タバタ式(あるいは、タバタトレーニング、タバタプロトコル)は、HIIT(高強度インターバルトレーニング)の一種で、立命館大学の田畑教授の研究からそう呼ばれている。
日本よりも海外でかなり有名らしく、さまざまなスポーツ分野で、エリート選手たちも取り入れているとか。

具体的な手法は、20秒間の全力運動と、10秒間の休息。これを8セット程度。これで4分。運動のメニューは何でもよいとされるが、20秒間で最大心拍付近まで追い込む必要があるため、局所運動(腕立てや腹筋など)は不向き。バービージャンプ、スクワットジャンプ、エアロバイクなどが推奨されている。

トレーニングの詳細や原理は、以下本家サイトをご参照いただきたい。

タバタ式、でググってみると、けっこうヒットするが、中には(本家サイトと比較して)間違っていると思われる内容のサイトもあるので注意。
例えば、ダイエット目的としては短期的に結果が出るメニューではないと思う。

練習メニュー刷新の必要性

あくまでも僕個人の取り組みとして書きたいので、なぜ今更タバタ式なのかという点から。

今シーズンは総じて不調だった。逆に絶好調だったのは2年前。その年は、それまでの練習メニューを刷新し、ランニング専業を宣言し(それまではトライアスロン兼業)、小出監督の本(文末にリンク)を参考に、高強度練習を積極的に取り入れ、練習時間も増やしたのだった。フルマラソンも100kmマラソンも、大きくPBを更新した。

が、それに続くシーズンオフの練習で怪我(足底筋膜炎)、翌シーズン(昨年)はPBを更新するも、大躍進とは言えず、今シーズンは最初からボロボロ。新しい怪我自律神経の不調、治らない気管支炎、その他オーバーワークの兆候。そろそろ、次のステージに向けて、練習メニューを再び刷新する必要を感じていた。
(100kmでは一応PBを出したが、二年で10分の更新では、練習量に対して割に合わない)

練習の時間軸的分業と二極化

振り返ってみると、今までの練習は、どうも「中途半端に全力」のメニューばかりだった気がする。
例えば1000mインターバルだと、6本こなせるようになったら、次は8本やろうとする(1本の質を追求するべきだったのでは?)。
30kmLSDだと、終了時点でオールアウト手前くらいまで走ってしまう(遅く走るのが不安)。
つなぎJOG10kmも、追い込みはしないが、疲労抜きとは言えない程度には飛ばしてしまう。
うむ。書き出してみると、情けないほど無計画だ。。。

今年は、分業と二極化をしっかり意識したい。

分業とは、競技(マラソン)を要素分解し、個別にトレーニングしていくという考え。サッカー選手に例えれば、ドリブルとパスとシュートの練習をそれぞれ独立して行うようなイメージ。球技だったら当たり前ね。

二極化は、追い込むタイプの練習と、追い込まないタイプの練習をキッチリ分けるということ。追い込むなら徹底して、ただし短時間。追い込まないなら、決して呼吸がはずまないレベルで。
ちなみに僕は、追い込まない=回復が目的、とは思っていない。回復は目的の一つであるが、他にも、技術(重心の位置、安定や、体幹の管理など)、低速時の遅筋の増強なども意識したい。僕の性格の問題かもしれないが、回復だけ考えると、練習が雑になる。この辺は長くなるので、また別に書くかもしれない。

最小の練習量(時間、走行距離)で、最大の成果を上げること。これをもっと真剣に取り組んで行こうと思う。

取り組みと感想

タバタ式本家サイトでは推奨していないが、あえてメニューはダッシュにした。100mタイム計測のつもりで全力ダッシュして、時計のアラームが20秒を知らせたら歩く。10秒後にまたアラームが鳴ったら折り返して全力、の繰り返し。全力走になるので、追い込むためにも、怪我を避けるためにも、アップはキッチリと。

さて、実践してみると・・・・死ねるね、コレ。インターバル走は今までずっとやってきたし、400m10本とか、1000m6~8本とかに慣れてたので、1本20秒で合計4分なんて軽いと思っていた。まったくとんでもない。

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スピードを見ると、2本目からすでに大失速。その時点ですでに、「は??この強度でレスト10秒ってどういうこと!?」というのが正直な感想。3秒くらいしか休んだ気がしない。6本目くらいで涙出てきた(笑)。終わってみると、本当に4分しかたっていないことになんだかびっくり。しばらく動けず、クールダウンに出るまで15分くらいかかった。

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追い込めるかどうかが一番の課題だったが、心拍グラフを見ると、最大心拍に達したようである(たぶん、だが、グラフの山がちょん切れたようになっているので)。失速はしたが、追い込めたようだ。ピークがキレイに8個できていたら、もっとすっきりするのだが・・・
ついでに、自分の最大心拍が思ったよりも低いこともわかった。

全力スプリントでフォームが乱れるのも心配したが、主観的にはうまく走れていたと思う。春から取り組んできたフィジカルトレーニングの成果か。

まとめ

以上の経験に雑感を加えてまとめてみる。

1.やってみるとマジきつい、効果が出て当然と思える
2.メニューはランニングでもやれる
3.道路が200mもあればやれるので、練習環境を問わない
4.ホントに4分で終わるが、念入りなアップやダウンが必要なので、1時間位は欲しい。

やってみて、「成果が上がりそう」という感じは大切だと思う。当面、週2回くらい、タバタ式を取り入れてやっていくつもり。


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