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傑作『Metro Exodus』|ゲーム日記2021年3月15日

クリアしました。2019年の発売時にPS4版でクリアしたものの、PC版で買いなおしていたゲームだ。本作はロシアの作家ドミトリー・グルホフスキーの小説を原作にしたゲームシリーズ。開発を手掛ける4A Gamesは『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズのGSG Game Worldのスタッフもいたりする会社。没入感の高いシングルプレイFPSという点で共通している。

核戦争後の世界で人々はモスクワの地下鉄で暮らしていた。地表は放射能で汚染され、人が住めないからだ。主人公の青年アルチョムと仲間たちは汚染されえていない土地を求め、機関車に乗って旅にでる。冬から秋までの1年を通した旅で、モスクワからバイカル湖まで主人公一行は大陸を横断する。

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『Metro Exodus』はシリーズ三作目のゲーム。前二作はモスクワの地下鉄を中心にリニアなステージが多かったが、『Metro Exodus』はセミオープンワールドも採用した。一本道のステージもあれば、1平方キロメートル近いステージを自由に攻略したりもできる。雪に覆われたモスクワ都市部を出たことで、湿地や、干上がったカスピ海の砂漠など、ロケーションも豊富になった。

メトロシリーズの魅力はHUD(ヘッドアップディスプレイ)をほぼ排した没入感にありそうだ。残弾数などは一応チェックできるが、レティクル以外の情報は通常は隠れている。HPのゲージはなく、画面の端が赤くなったらダメージを受けているのだろうと分かるわけだ。

暗ければヘッドライトをつけたいが、まずな手持ちの充電器で充電を行う。またはライターを取り出して、かかげてみるのもありだろう。汚染地帯ではガスマスクをつける。マスクをつけていると汚れに気が付く、そうしたら手で拭えばいいのだ。こうしたアクションは泥臭く面倒な要素だが、しかし主人公と一体感を感じさせてくれる。

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核戦争後の世界は残酷で、ミュータント、人食い、狂信者などに出会う。それでも列車には仲間がいて、道中仲間が結婚式をあげたりと暖かい。

メトロの舞台はロシアであり、カラシニコフは欠かせない。そして定番のAKに加えて、核戦争後のオリジナル武器も登場する。ティハール、シャンブラーはメトロシリーズの画期的な発明だ。リアリティのあるゲームと架空銃は相性が悪いが、これらの手作り銃はばかばかしくも説得力がある。

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ティハールは1作目から登場した空気銃だ。鉛か鉄の球を圧縮空気で打ち出し、静かに敵を葬る。圧縮空気は世紀末の世界でどこから手に入れるかと言えば、ポンプを使って自分で圧縮するのだ。自転車の空気入れと同じ感じである。ティハールにはガス圧メーターが付いていて、圧縮空気の圧力を確認できる。

シャンブラーは回転弾倉式のショットガン。全くばかげているが、すばらしいリロードアニメーションに有無を言わさず納得させられる。弾倉を交換することもできるし、12ゲージをいちいち入れなおすこともできる。動画でみてもらいたい。4分42秒当たりからだ。

操作がぎこちない、など文句がないわけではない。でもやってみる価値はあるゲームだと信じている。


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