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ダンナと仲良く腕組んで道横切ってんのはオマエだろう【他動詞】floor(ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』, B'z / Liar! Liar!)
Slowing only slightly as they reached the intersection, Sophie flicked her headlights and stole a quick glance both ways before flooring the accelerator again and carving a sharp left turn through the empty intersection onto Rivoli. (p.142)
交差点に差し掛かるとソフィは少し速度を落としてライトを点け、素早く左右に目を配ってから人気のない道へと左に大きくハンドルを切って、リヴォーリ方面に向かってまたアクセルを踏み込んだ。
殺人の容疑をかけられた主人公ラングトンを、協力者のソフィが車で米大使館に送り届けようとしている場面。
英辞郎によると、floor には他動詞として、「4.〔アクセルを〕床まで踏み込む」という意味があるそうだ。
「アクセルを床まで踏み込む」という意味で「床」を動詞として使うという発想は、日本人にはなかなか出てこない。
accelerator を動詞として使うと長いから面倒だというのはわかるが、だったら pedal を動詞として使えばよさそうなものだが、これは自転車などのペダルをこぐとき専用らしい。融通がきかないなあ。
また、この小説では「車のスピードを上げる」という意味で他自動詞 gun もよく使われる。これもどっちかというと bullet のほうがよさそうだが、こちらは自動詞で「〔音楽CD・曲などが〕ヒットチャートを急上昇する」と他動詞で「〔ラジオボタンに〕黒丸を付ける」という意味らしい。なんでやねん。
というわけで唐突だが、B'zの名曲『Liar! Liar!』の歌詞「つっこんじゃうぞ アクセルべったり踏んで」は、Flooring the accelerator, gun my car into you ということになろうか。
でもどうしても先にフローリングが思い浮かんでしまうのだがな。
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