陰キャと呼ばれるキミへ

陰キャと呼ばれるキミ。真面目で、大人しくて、とても優しいキミ。
周りの人が怖くて、学校へ行きたくなくて、でもそんな自分を認めてほしいキミ。

私と同じだね。

私も数年前まで、そんな思いを胸の内に抱いていた。
勉強は好きだったが、多くの同級生と対等に話すことができなかったし、周りからばかにされている、と思うこともよくあった。
そんな自分が恥ずかしくて仕方なかった。

私はそんな自分を抱えきることができなくて、小・中・高、それぞれ何回も学校という場所から逃げ出した。もっと遡れば保育園に通っていた頃も、保育園に行きたくなくてよくズル休みをしていた気がする。

逃げ出して、その先に何があるかなんて知らなかった。自分の未来もなくしてしまうかもしれないと思ったことだって何度もある。
ただ、ひたすらそこに居たくないだけだった。死にたいと思うことも数しれずあった。

でも、何度逃げ出しても、今まで道は繋がっている。
何だかんだ元通り登校するようになったり、保健室登校をしたり、中退したり転入したり、色んなことはあった。我ながらすごい道のりを辿ってきているなと思う。
でも、今の今まで生きているのだ。

今、死んでしまいたいと思うくらい苦しい日々が続いているかもしれない。
それなら、なりふり構わず逃げ出してしまったって全然かまわないのだ。
周りは口を出すかもしれないが、事を起こしてしまえば何てことない。気にするだけ無駄だなと思う。

キミの人生なのだから、キミの行く先はキミが決めればいい。そのかわり、起こったことに責任を持つのもキミである。

私は、学校自体よりも、学校から逃げ出した先で沢山のものを学んだ。
それは今の自分をつくってくれた趣味の世界、本や旅もそうだが、友人関係や恋愛などもある。
学校内だけが世界ではないのだ。世界には想像もできないほど多くの美しい景色や先人の知恵がある。今まわりにいる人はみな醜悪にみえるかもしれないが、世界にはずっと沢山の人がいて、案外その人たちは温かかったりする(これは私も最近きづいたことだ)。

20歳というと、キミにはすごく年上の、大人に映るかもしれない。でも、実際は、20になっても、まだまだ世間知らずで、見たことのない景色ばかりのひよっ子なのだ。

キミには、まだ世界を見る時間が私よりももっとずっと長くある。
その時間をどう使うかはキミの自由だ。
ひとつ私の希望を伝えるとするなら、キミの持っているその時間と可能性を、存分に発揮できる環境にいてほしいと思う。

その場所が、キミにとってどこなのか?
それは、キミが考えることである。

よい人生を。

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