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心が疲れた時に読む本:淳子のてっぺん

休日の読書感想文

家庭内隔離という環境が一週間近く続くと、フィジカルにもメンタルにも不健康な方向に陥りそうな感じがしてきたので、少し読書でもしてみています。

今は別の本を読んでいますが、以前に書いた本の感想がブクログで出てきたので、今の自分の頭の中を切り替えるうえでも良い本だな、と思ったので加筆して共有させて頂きます。

ブクログのおすすめ

たまにブクログで送られてくる、お勧めの本。実は結構大好きで、自分が普段読まない作家さんのおすすめが出てくると、読んでみるか、と手を出しています。
今回の本は、昨年のおすすめで選ばれていた本です。妻と同じ名前(ちなみに妻は純子)なので、当時かなり精神的に参っていた妻の元気にもなるかな、と思い手を伸ばした一冊でした。

つたないですが、一応感想文です。


淳子のてっぺん (幻冬舎文庫)
著者 : 唯川恵

女性でエベレストに初登頂された田部井淳子さんをモデルとしたフィクション作品。
この本を読んで、登山がこんなにも危険で死と隣り合わせのものであるというのは正直驚きでしかなかった。また、そんな危険と隣り合ったものに多くの人が魅了されていることも、登山を趣味としていない私にとってはある意味未知の世界である。

田部井さんはエベレストを女性で初めて登頂成功した方、という点の情報でしか知らなかったが、その背後にあるストーリーをたどっていくと、そもそも登山の始まりから順調ではなく、それが世界初の偉業達成に至るまでをたどると、死への直面、仲間との衝突、男女格差が激しい時代背景など、決して順調とは言えないことばかりで、そこに至るまでの葛藤や苦労など、全く知らなかったことが次々と出てくることに圧倒された。

そして、成功はスーパーマンによってもたらされるものではないこと、挑戦することの大切さ、など、どうせ自分じゃできないと思いがちなことを考え直すきっかけをくれた。

立ち止まっている自分の背中を優しく大きな手でゆっくりと押してくれるような本だった。


635ページと分厚いのですが、飽きさせず読み応えのある本当に面白い本です。
amazonのリンクを張っておきますので、もしご興味があれば。


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