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「密輸1970」の70年代ファッションが良かった

密輸1970

「密輸1970」を見ました。
1970年代が舞台の韓国映画です。海洋汚染で魚が獲れなくなって困った海女さんが密輸に手を染め、そこにヤクザやベトナム帰還兵が絡んできて、三つ巴、四つ巴の騙し合いになるという話です。そのダークな話を70年代韓国歌謡とギラギラの70年代ファッションで、レトロポップな世界観で見せていく映画です。
その見せ方が最高でした。全編通して流れる韓国歌謡も良かったのですが、やはり70年代ファッション、70年代スタイリングが最高だったので、印象に残った洋服やスタイリングを挙げていこうと思います。

①女主人公2人のニコイチコーデ

ジンスクとチュンジャ

「私たち、ニコイチ。」という演出なのか、スーツのジャケットとパンツを共有しているスタイリングがありました。ありそうでなかった発想というか、新鮮なスタイリングで素敵でした。
お揃いのスーツを着た漫才師はよく見ますが、このパターンの漫才師は見ないですね。男の漫才師がやると少し気味が悪いんでしょうか。
わかりませんが、女の人がやると素敵です。女子二人組で表現活動を予定されてる方はどうぞやってみて下さい。僕のお墨付きです。

②レトロポップチンピラ

チンピラのドリ

チンピラのドリのスタイリングがポップで可愛いかったです。赤いチェックのジャケット、ジャケットの裏地がピンクで袖まくり、時計や指輪などの小物は金で統一。だいぶギラギラですけど洒落てます。
全体的にこの映画のスタイリングは70年代当時に忠実というより、現代の感性で70年代スタイルを作ってる感じがしました。特にテーラードジャケットの袖をまくる「こなし」は今っぽいなと思いました。
あとスタイリングだけではなく音楽や世界観も、今の感性で70年代を描いている印象を受けて、そこもこの映画のいいなと思うポイントでした。

③密輸ブローカーのサファリシャツジャケット
(ここからは画像がないです。すみません。)
映画序盤に、海女さんに密輸を斡旋するフィンガー5のあきらくんみたいな髪型のオヤジが出てくるんですが、この人が喫茶店で着ているサファリシャツジャケット?が面白かったです。半袖のシャツなのですが袖と裾に尾錠が付いていて「へえこんなのあるんだ。」と思いました。特に袖ですね。半袖の袖にアジャスターを付ける意味あんのかなあ?ってハテナも込みで面白かったです。詳しい人はこういうディテールあるよ。って感じかもしれませんが、僕は初めて見ました。尾錠とは、こんなのです↓

尾錠(ズボンですが)

④モブキャラおっさんのハーフジップデカ襟シャツ
町のおっさん集団が港に洗濯物を持ってくる、というシーンがあるのですが、その1人がハーフジップのデカ襟シャツを着ていて「あっいいな」と思いました。
70年代当時の写真とか資料を見る中で、ハーフジップのデカ襟シャツは「70年代のおっさん」が着ているイメージがあったので「70年代のおっさん」が着ているのを見て「そうだよな」と思いました。答え合わせの安心感というか、答え合わせのカタルシスを感じました。
この映画のヤクザとかブローカーはサイケな柄のシャツとか、もっとファッショナブルなシャツを着ているんですよね。
おっさんが着ているシャツはこんなのですね↓

左 三船敏郎さんがハーフジップデカ襟シャツを着ている

まとめ
いいなと思ったポイントはまだあるのですが長くなるのでこれくらいにします。
「密輸1970」面白かったです。皆さんも見てみて下さい。ありがとうございました。

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