見出し画像

慶應生、「スペイン」に浸る

第二外国語は「フランス語」履修の慶應生が、
未知の国「スペイン」の文化に
どっぷり浸かる巻。

今回は上野・国立西洋美術館(NMWA)の
スペインのイメージ:
版画を通じて写し伝わるすがた

の模様をお伝えします!

オレンジ字に青の背景。
補色配色のヴィヴィットなポスターが目を引きます。


「スペイン」と言えば何を思い浮かべますか?
フラメンコ?闘牛?パエリア?テキーラ????

今回の企画展の着目ポイントは、
典型的な「スペイン」のイメージと、
真の「スペイン」の姿との差異。

筆者を含め、
我々がイメージする「スペイン」が
19世紀以降、
他欧米諸国の外国人によって
いかに創造されてきたか。

そんな典型的なイメージの創造の一翼を担った
版画にフォーカスした企画展でした!

The 「スペイン」風な当時のポスター。

例えば、黒髪で褐色の肌といった、
「スペイン女性」のステレオタイプ。

実際には、放浪の民ロマの人々の姿が、
エキゾチックな「スペイン」を演出するため、
フランス人などにより用いられたのでした。

まさに、
「外国人」を用いた、
「外国人」のための「スペイン」の演出。

その他にも、
様々な文化面から
スペインに切り込んでいました!

特に不可欠なのが、イスラム要素!
グラナダ・コルドバ市街の
イスラム建築には要注目。

アルハンブラ宮殿のアラベスク紋様。
メスキータ=イスラム寺院。

他にも、
個人的に気になった作品を紹介します。

○の要素が至るところに!
額縁の○、帽子の○、2人のポーズの○・・・
ベラスケスに基づくゴヤ作の騎馬像。
ベラスケスの描いた肖像画類と似た構図。
だが、背景に空が縦長に広がる点が相違!
Let’s オペラ鑑賞!
開演前の人物の高揚感と、
リズミカルな絵の筆致が相関。
マネのマクシミリアンの処刑!
ピカソの作品。
左の少女の灯火を中心に
各人物の視点が交錯。構図がGOOD!
版画作品における空の表現方法に着目!
ピカソの中で1番好きな、「青の時代」の作品。
今回お目にかかるのは3回目。
2人の人物の交わらない視線、卓上の品々に着目。
個人的No. 1!
文学作品「ドン・キホーテ」がモチーフ。
左が理想主義者、右が現実主義だとか。
画家ドーミエ自身の二面性?
どこまでも幾何学的なデザイン。

NMWAに限らず、
企画展でいつも着目するのが展示空間!

NMWAの企画展示室は、
開放感と幾何学的な統一感が◎

大学で第二外国語はフランス語ですが、
同じラテン語圏のスペインについて、
少しではありますが知見を広められました!

ほとんど写真撮影はokですが、
一部はNG。

特に大戦期以降の作品はほぼ撮影NGでした!
ご注意を!

ここまでお読みいただき
ありがとうございます。

20230711

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?