通勤ラッシュ
私は珍しく通勤ラッシュの時間帯に電車に乗っている。
普段、オフピークの時間帯に出勤/退勤をする私は通勤ラッシュと呼ばれる7〜8時台の電車に乗ることはほぼなく、割とストレスフリーな通勤生活を送っている。
ただ、普段とは違う仕事のときは通勤ラッシュに呑まれることもあって、今日がその日。
パーソナルスペースが奪われてつり革にも掴まれない。時折知らない人と肩がぶつかる。
電車以外の場所でこんなに他人との距離が近くなることはないからこそ、私は混雑した電車が苦手でストレスを感じてしまう。
知らぬ間に押されて端っこに追いやられる。
隙間なんて少しもない。
ここに乗っている人ひとりひとりに家庭や人生、生活、思考、趣味があって、大切な人や守りたいものがあるのだと思うと一層窮屈に思える。
ふと窓の外を見ると、一軒家がぎゅうぎゅうに立ち並んでいた。ところどころに背の高いマンションも見える。
この一軒家1つ1つにもマンションの窓1つ1つにも誰かの生活や人生があるのだと思うと電車の外の世界ですら窮屈に感じた。こんなにぎっしりと人の住む場所があるなんてもはや狂気というか、首都圏のパーソナルスペースとは……と思えてしまう。
私が住んでいる街は近くになんでもあって、まず困ることはない。
その便利さに慣れているからここより不便なところには住めないだろうと思っていた。
だけど、こんなにも窮屈なら。
少しだけ田舎に住んでみたいと思った。
※このお話はノンフィクションです。
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