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そんなことある!? ~これを奇跡と呼ばずして!~

「宅急便で~す」
1月9日午前11時20分。CanonPIXUS-TS3330届く。
……。
「宅急便で~す」
1月9日午前11時30分。CanonPIXUS-TS3330届く。

ん? と思われた方もいるだろう。だが、事実はひとつだ。
目の前には今、まったく同じプリンターの箱が2つ、で~んと置かれている。
メーカー、規格、型番、色、ぜ~んぶ同じ。
ただ違うのは、注文したお店だけ。

え? なになに? 2台必要だったんじゃないの? それだけの話なんじゃないの?
違うのだ。そうじゃないからヤバいのだ。
もはや奇跡としか言いようのない出来事がたった一週間の間に行ってしまった話なのだ。

新型コロナウイルスがまた猛威を振るい始め、政府の動きも慌ただしくなった1月5日の仕事始めの日。会社でも今後の対応が話し合われ、グループ単位で職場勤務と在宅勤務を交替するローテーション勤務が決定。月の半分近くを自宅で仕事することになった。しかし、この時期は3月末の決算処理に向けての繁忙期。そして、大量の計算書の作成と書類の確認作業が始まる。これは紙との戦いを意味するものでもある。ちなみに、これら大量の書類をすべてデータで確認しきるのは今のところ不可能に近い。

ということで、これはいよいよ自宅にプリンターを買って対応せざるを得ないなとなったわけである。できればサイズも価格も手頃でビジネス使いできるものがいい。
ターゲットにしたのはCanonPIXUS-TS3330。
複数のサイトでテレワークお勧め商品としても紹介されていた。
特に気に入った点はインク。ブラックには顔料を使用。マーカーを引いても文字がにじみにくいのが特徴だ。
すぐにAmazonはじめネットで複数の店舗をあさってみたが、みんな考えることは同じ。どこもかしこも「入荷待ち」の赤字が並ぶ。在庫有りのところは値段が吊り上がっている始末。ネットの世界って本当に足元みてくるよねぇなんて独り言を言いながら、比較的納期の早そうな、そして在庫1点になっているA電機のWEBサイトでポチることにした。

ポチった翌日の1月6日。さっそくA電機からメール。
「ご購入ありがとうございます。(中略)商品は現在入荷待ちの状況です。納品予定は2月22日~3月10日頃を予定しております」

え、遅っ。こんなに遅いと仕事に影響出ちゃうので他のショップも探してみることに。
すると、Bカメラのサイトで納期が1月30日頃のCanonPIXUS-TS3330を発見!
納期が早まることも期待してポチッ。

Bカメラからもポチった翌日の1月7日にメールがあった。
「ご購入ありがとうございます。(中略)商品の納品予定は1月8日です。発送の準備が整いましたらご連絡いたします」

おーーー! やったぁ!! しかも納期早まってるじゃん!!
これで仕事もはかどること間違いなし。年明けから幸先の良さを感じる。
「A電機にはBカメラの発送連絡が来てからキャンセル連絡をすれば大丈夫だな。万が一、何かの手違いでBカメラの納期が遅れることもあるかもしれないし。メールの通りであれば1月8日には発送メールが来るはず」
ぶつぶつひとりで頭を整理しながら、Bカメラからの発送メールを楽しみに待つことにした。

そして1月8日。
Bカメラから予定通り発送メールが届いた。

よし、これで確定! A電機にキャンセル手続きしなきゃ、とWEBサイトでキャンセル手続きの手順を調べていたその時!

「ピロンッ!」
一通のメールが着た。

「お世話になっております。(中略)ご予約の商品を本日発送いたしました」

……。

「えっ? えーーーーーーーーーーっ!!!! 嘘でしょ!? そんなことある!?」
まさかのA電機からの発送メールだった。しかも既に発送されたといっているではないか!

てことはっ!? 明日、2台届いてしまうじゃないかぁーーーー!!!

そんなことある!?

とにもかくにも、明日には2台がうちにやってくる。
発送完了と共に決済も完了していた。クレジット決済は便利だが、こういう時は何とも言えない気持ちになる。

こうして、1月9日の午前11時20分とその10分後に、2台のCanonPIXUS-TS3330は無事に我が家へやってきた。

さて、これはどういう因果なのか……。
人知を通り越した星のめぐりとしか考えようがない。
だって、こんなありがたくない奇跡、まず起こらないでしょ……。
そんなことを思いながら、「今日は何の日?」を検索してみることに。

なんでも、1月8日は「勝負事の日」だとか。
「1」「8」を「イチ」か「バチ」かと語呂合わせして制定されたとのこと。
あ~、それで2社が競合して発送したのね! って、そんなことあるかっ!!

そして、1月9日は「とんちの日」だとか。
「いっ(1)きゅう(9)」の語呂合わせから、とんちで有名な一休さん(一休宗純禅師)にちなんで制定されたとのこと。
ははぁ~ん。それでほぼ同時刻に届けられたわけね。
「一休や、おぬしはこれをどう解決するんじゃ?」
「はい、将軍様。ご安心ください。この一休が解いてご覧に入れましょう! ちちんぷいぷい、ちちんぷいぷい」ってなるわけないやろがっ!!

そういえば。一休宗純禅師といえばありがたいこんな名言がある。
「わざわいというものは、元々福の裏返しにすぎず、福と禍は一筋の縄に過ぎないと信じる」

あれ? てことは、コロナ禍だからこそプリンターが手に入ったってこと?!
そうでなければプリンターを買うことはなかったと?!

これを奇跡と呼ばずして……。

ただし、みなさんにはこれだけは伝えたい!!

イチかバチかの勝負はくれぐれも慎重に……

合掌。

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