マガジンのカバー画像

Note

18
Note関係が入っています
運営しているクリエイター

#小説

とある学校の風景 3

真相はというと、 近所の人が、気を利かせて除草の合間に刈り取ったものだったが、 そうとは誰も知らなかった その人は縛った後、校内のゴミ集積所の所在がどこかと思い、 もうそのまま置くことにしたのであった 誰に原因を求めるべきだろう 工事の人は注文通りのように思える、なぜなら、その周り以外はしっかり雑草は見えなかったからである、少なくとも、一見した限りはそう見えた 学校側は、というと、 てっきり工事側がしてくれると思い、自分達のノルマとは思っていなかったのである、そして

とある学校の風景 2

最初、雑草はそう茂っている訳では無かった、が、いつしか名前が見えないぐらいになってしまったのであった が、ここで疑問である、夏休みは既に終わっており、平日であれば500~600人からの人が通るはずであった、ところが、何も変わっていないのである 誰もしないのか? 「はだかの王様」だな、とその人は思った その王様は、詐欺師に引っかかって大勢の前で恥をかくところを、子供に指摘されたことで助かったのだ、今回は、指摘した子供はいないのだ すると、どうなるのか 言うなれ

とある学校の風景

いつも通り散歩に出かけた、その人は確認したのであった 雑草が刈り取られており、まとめて縛られている、昨日、見えなかった校名が今ではくっきりと確認できるのである 誰が行ったのであろうか、あっけないものだ その中学は通りに面した所にあった、夏休み、業者が校門の近くの駐車場を改修していた、ところが、そのすぐ脇にある校名を記した石碑の周りには、何も手が付けられていなかった 夏の最中である、雑草は見る見るうちに伸びていった、そして、校名が見えなくなっていったのだ、そう、それだけ