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『おやこ見習い帖』書影解禁となりました!

『独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖』(『調べ、かき鳴らせ』より改題)、がアルファポリス社より刊行されます。書影が解禁となりましたので、宣伝させていただきたく…!!

 

 帯を取った装画全図はこちらです!

 装画のイラストレーターは立原圭子様です!
 時代小説をはじめ、幅広いジャンルの書籍の装画を手がけておられる立原様、とても繊細で叙情豊かなご作風でおられます。
 どんな絵になるのだろうかとドキドキしていたのですが、ラフの段階から感動してばかりでした。
 随所に物語を暗示するアイテムやメッセージを描いてくださり、絵で表現するとはこういうことなのか、と目が覚める思い。絵のプロのすごさに身震いしました…。
 
 私がしゃしゃり出ては興醒めだとは思いますが、ネタバレにならない程度に少し解説を加えさせていただきたく。
 よく見ていただくと、左上の表題に重なって三味線の撥があるの、おわかりになるでしょうか…。そして主人公の青年・久弥と迷い子の少年の絵が、三味線の胴の中に描かれているのも、お気づきでしょうか?
 主人公の久弥は剣客である一方で三味線の名手でして、三味線と長唄が全編を貫くテーマのひとつとなっています。
 なんて大胆で斬新な構図なのかと度肝を抜かれました。

 さらに、左下の美しい折鶴、これも物語の中で登場するアイテムなのです。それを表紙に登場させてくださるとは夢にも思わず。
 しかもよく見ると二羽の鶴、「親子」なのがおわかりいただけるでしょうか…。題名の「おやこ」と見事にリンクしている。そして二人の着物の色や柄が、それぞれの折鶴に対応している…!(泣く)
 少年が主人公・久弥の袖を引いているのがとても可愛い(ポーズがすでに可愛い)。切り株の瑞々しいひこばえ、これも立原さまが久弥と少年に思いを寄せて描いてくださいました。どのようなメッセージなのか公表するのは控えようと思いますが、お手に取っていただいた際にはぜひ注目していただけたら嬉しいです。
 他にも、松の枝ぶりや暮れていく空の美しさ、全体の和紙のような柔らかいテクスチャーですとか、いつまで見ていても飽きないのです。どうぞじっくりご覧いただきたく思います。

 それから、二人が見上げている大きく優美な白鷺
 これも物語中に大事な暗喩として登場します。この構図をお考えになったのは、実は担当編集者様だそうでして。
 ここに白鷺を描くセンス…!!
 私、これっぽっちも思いつきませんでした(自分には装画のセンスがないと痛感)。担当様の鋭い感性と洞察力にはいつも驚嘆するのですが、本当に感動を覚えました。
 副題の「独り剣客」の部分が三味線の撥になっていていることにも、おおっ、と驚きました。表題にこんなデザインが可能なんだ、と舌を巻くばかりです。
 立原様や担当編集者様、デザイナー様はじめ、ご尽力くださった方々には感謝の言葉もありません…。
 読み手の方が本文とともに表紙絵からも物語の世界を楽しんでくださったら、本当に幸せです。
 

帯がつくとこのようになります☆帯も力が入っているのでぜひ読んでいただきたい…

 近くAmazonはじめオンライン書店での予約開始の告知もさせていただきますので、書店で見つからないと嫌なので予約してやるか…というご奇特な方がおられたら小躍りして喜びます。ていうか大喜びします。
 
 お読みいただきありがとうございました。
 どうぞ穏やかな一週間をお過ごしください。
  
 

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