「おやこ見習い帖」へのご感想をいただきました!(9)
皆様こんばんは。明日からイタリアへ三週間ほど参りますもので、連投失礼いたします!ヨーロッパはすでに猛烈な暑さとなっている模様…イタリアもどういう状況か、と少々心配です。外を歩き回るなんてできるだろうか…。
月曜日は出発前最後の剣道の稽古でした。剣道道場の敷地に咲いているカシワバアジサイ(の、はず)が満開になっていました。円筒形の変わった形をした紫陽花です。とっても華やか。
さて、交流させていただいているいしまるさまが、「おやこ見習い帖」のご感想を記事にしてくださいました!いしまるさま、まことにありがとうございます。
(ネタバレなしであるものの、まっさらな状態で本書をお読みになりたい方は読了後に、とのお言葉です☆)
時代小説はあまりお読みならないにもかかわらず、お手に取っていただけてたいへんうれしくありがたく存じます。
話はそれますが、いしまるさまが触れておられる「いいくにつくろう鎌倉幕府」、今は変更されていると知って最近大ショックを受けました。鎌倉幕府成立は1192年ではなく、1185年成立が通説になっていると。ひぇぇ、10年以上もずれている!
日本にはまだ手つかず、未解読の歴史資料が実は膨大に存在するそうです。当たり前と思われている出来事も、ひとつ新たな資料が見つかれば覆されることも珍しくない。日々内容が更新されるので油断ならないですね。
そうそう、フランシスコ・ザビエルも、現在はフランシスコ・シャヴィエルという表記に変わっているとか。
もはやそれ誰!?という世界。中学生の日本史の教科書を買おうかな…。
閑話休題。
「語りの塩梅が絶妙」と文体をお褒めいただき、たいへん幸せです。古文のような堅苦しい文章では読みづらいし、かといってあまりにも現代風に寄せると味わいが薄れてしまうし…とバランスが難しいのですが、読みやすいのに趣きがあるとおしゃっていただけると小躍りするほど嬉しいです。
登場人物の魅力と、人が人を思う心の普遍性を感じてくださったことも、とてもありがたく…。
数百年の時を隔てても、人間の心の動きには通じるものがあって、人間性とは何なのかを考えさせられます。時代小説の魅力の一つはそこにあると常々思います。
困難な人生で何を拠り所にして生きるのか。それを思う時に、いつの時代も人が人を思うこと以上に強く揺ぎのないものはそうそうないという気がします。それを描けていたら幸せです。
いしまるさま、Xでお話ししましたら青馬と宗靖がお気に入りとおっしゃってくださいまして。宗靖、男女問わず人気ですね…!青馬は健気で勇気もある少年で、とても可愛くてですね(語ると長い)。
後半に久弥を案じて小槇へやってくるくだりがありますが、あれは改稿時に加えた新しいエピソードでした。実は、担当様が後半部分に青馬が登場する場面を作れないでしょうか、とおっしゃいまして(言っていいのかな。いいですよね?←再び)。でも青馬は江戸から出たこともないし、街道を歩く体力なんてなさそうだし、本来久弥に会いにきてはいけない立場だし、どうしたものか!?と頭を悩ませ…。
青馬が浜野に伴われ藩境まで来ていると耳にした久弥が、馬を駆って会いにいくパターンも書いてみたのですが、街道を全速力で走ってはあまりにも目立つのでボツにしました。久弥は騎乗訓練はさすがに積んでいないだろうし。馬ってそんなに長距離を走れないですし(舞田から藩境まで大人の足で3-4時間の設定)。走っていくには時間がかかりすぎるし、かといって早駕篭でもやはり超特急で走らせて乗り継いだら目立ってしまう。
どうにか青馬に来てもらうしかない。と色々試しているうちに、いや、青馬は大火さえ生き延びた生命力の強い子で、久弥のためとあらば思わぬ勇気を発揮するし、あの一途さならばきっと無我夢中で浜野を追ってくるだろう…と思いまして。結果、あのような形になったのでした。
宗靖にもさりげなく活躍してもらったので、個人的に好きな場面であったりします。
ちなみに宗靖ですが、武術は久弥に及ばないものの馬術に優れた人です(豆知識)。政情が悪化してからは城に籠もりがちになり、二の丸の馬場で愛馬に乗って気晴らしをしていました。披露できず残念ですが、得意技は流鏑馬です。
また話が逸れました…。
いしまるさま、面白いけん読んでみて。との力強いお言葉まことにありがとうございます!
ああ面白かった、終わってしまうのが惜しい、と思っていただける物語となっていたら、無上の幸せです。
あたたかいご感想、ほんとうにありがとうございます!
心より御礼申し上げます。
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