「おやこ見習い帖」へのご感想をいただきました!(8)
皆様こんばんは。大雨がようやく通り過ぎたようですね。今日は厳しい暑さになるとのこと。当地も今週は40度近くまで気温が上がるそうです。変化の激しい気候が続きますね。どうぞお体労ってお過ごしください。
さて、交流させていただいているとーとさまが、「おやこ見習い帖」のご感想を記事にしてくださいました。まことにありがとうございます。
まんまと作者の思う壺にはまった!と喜んでくださっているので(笑)、ぜひご紹介いたしたく…
まず久弥というキャラクターですが…とーとさまがおっしゃる通り、カッコ良すぎるにもほどがあるなと作者も思うんですけれども。
弱かったらとうに刺客に命を取られているだろうし、三味線の才がなければ青馬を導いてやれないし、母は三味線名手で美女だし。英才教育を受けているし。苦労人なので優しいし。ううむ。すべての要素を考慮すると、こういう人物にならざるを得ず。
そればかりだとだいぶ出来すぎな印象ですが、表面的にはわからない不幸が彼をがんじがらめにしている。未来も見えなければ自由もない。息をひそめ、誰にも心を閉ざし、諦め、綱渡りの日々を送っているだけの人生。とーとさま、そこで久弥に感情移入してくださったとのこと。よかった♪(思う壷なんて思っておりません、決して☆)
とーとさま、久弥が青馬と連れ立って近江屋のご隠居・文右衛門を訪ねた場面を気に入ってくださっているそうです。
ご隠居は、導いてくれる年長の身内を持たない久弥に、理解者や助言者の立場となる人物がいるといいな…と思って登場させました。完全に自分を律しているように見える久弥だけれども、真澄との関係から目を背け、答えを出すことを恐れて逃げている。そういう人間らしい弱さを久弥に自覚させて、さらに励ます役割は、こういう人物でない務まらないだろうなと思いました。
気に入ってくださって嬉しい限りです。
後半からはお家騒動に巻き込まれ、物語の雰囲気がガラッと変わるかと思うのですが、とーとさまは「このお話が良いのが、そこに情が深く絡んでくるところ」と書いてくださっています。
「久弥の深い情が広がっていき、彼に呼応するように親子の情や兄弟の情、主従の情など、壊れた家中を繋ぐ金継ぎのように作用していく」と。金継ぎというたとえ、美しいなぁと感じ入りました。
これだけ派閥同士に積年の恨みがある状況では、悪人を切って捨ててはいめでたしめでたし、とはいかない。ばらばらになった家族や家臣の心を近づけるにはどうしたらいいのか…と四苦八苦いたしました。
最終的に、家臣と彰久の怒りを静めるには久弥が覚悟と真心を示す以外にないのではないかと思い、あのクライマックスとなりました。
あれでも心が動かなかったら彰久は相当な人でなしですけれども、青馬の可愛さも手伝って心境に変化があった様子。今後は家族や内政にしっかり目を向けて欲しいものです…。
ちなみに、青山下野守や、久弥の婚約者として名前が上がった姫・いさは実在の人物です(この姫は尼崎藩主の正室であったものの、若くして藩主が病没したので青山家へ戻り、後に肥前平戸藩主の側室となっています。お姫様も色々思うところがあったかもしれない)。
青山下野守があのように食えない人物であったという史実はございません、念のため。しかし30年以上老中を勤め、名君として知られた藩主でした。
大団円の正しい時代小説、たいへん嬉しいお言葉です♪
私は大団円、ハッピーエンドが大好きな人間でして、自分で書く物語はハッピーエンドが良いのです(悲しい、割り切れない物語は他の方の作品を拝読します…と思っていまして)。
とーとさまに楽しんでいただけてたいへん幸せです!
お心の籠もったご感想、まことにありがとうございます♪
改めて感謝申し上げます。
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