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1年間続けた「振り返り」を振り返る

ちょうど1年前、振り返りを始めた。振り返りとは、自分の行動に対して、よかったこと・改善すべきこと・次回に活かすことを書くことだ。

きっかけは、マレーシアからベトナムへの引っ越し。夫の海外転勤で日本からマレーシアに引っ越して9ヶ月目のことだった。

配偶者の転勤をそう呼べるものなのかわからないけれど、第一志望の高校・大学・仕事と選んできた自分にとっては、自分の努力や希望・意志とは関係のない「外的要因」で、住む場所や仕事が変わってしまうことは初めての経験だった。

「夫についていくわけじゃない。自分で行くと決めたんだ。帯同じゃなく移住だ。」と自分なりに折り合いをつけて、マレーシアに渡った。そのくらいの決意があった方が自分らしくいられたから。

引っ越してからは、大人になったのになんでこんなに激しく泣かないといけないんだろう?と涙でぐちゃぐちゃになった日もあった。その度に肩肘をはって背負っていた重荷が少しずつ降りていった。

気づけば、帯同か移住かなんてことに思いを巡らすこともなく、日本にいた時と等しい夫との生活がただただそこにあった。

そんな時のベトナム転勤だった。内示がでてから引っ越しまでは2ヶ月。

その間に自分たちの挙式、ベトナムに下見にいって家を決め、引っ越しの準備をして、日本に一時帰国、日本からそのままベトナムに移動。

病気になれば日本にいる以上に不安になるから健康に気をつけて、心の健康にも気をつけて。

ルーティーンを守る生活を築いていた私にとって、引っ越しとそれに伴うあれこれは最大のイレギュラーだった。どうしようもなく落ち着かない。渦に巻き込まれた気持ちだった。

不安から少しでも距離を起きたくて始めたのが振り返りだった。

最初の4ヶ月は毎週書いていた。仕事でやったこと・読んだ本・見た映画・書いた記事・行ったレストラン。

自分の行動を全て記録していないと全てが流れてどこかに行ってしまうような気持ちだった。毎週毎週、錨を降ろすように書いていた。

不安に駆られて書いているせいもあって辛くなる時もあったけれど、書くことが自分と感情や行動とをつなげる細い糸のように思えて、ただ続けるしかなかった。

5ヶ月目からは毎週から毎月1回の振り返りに変えた。全てを記録することも辞めた。

海外での生活は、聞こえる言葉・見るもの・食べるもの。全てが新しい。

情報過多すぎる環境の中で、毎週毎週書くことで自分からはみ出てしまうものを発散していたのだと思うし、自分の足跡が確実に見えてやっと安心できたのだと思う。

振り返りを始めて1年。

全ての振り返り記事を読み返してみると、自分が愛おしく思えた。同時に自分で書いたはずなのに他人のようにも思える。「ああ、この人のことが好きだな」そんな気持ちだ。本当に他人だったらフォローボタンを押しているだろう。

勉強を頑張れば、いい会社に入れば、何者かになれると思っていた。年を重ねるにつれそうではないとわかったけれど、まさか自分が好きになれる自分になっているとは思わなかった。

そんな自分に出会いたい人にはぜひ振り返りをおすすめしたい。

コツは簡単。頭に浮かんだことをそのまま書くこと。ウソをついてもいい。読み返せば、本当は違うけど見栄をはって書いたな、そんなことさえ思い出せる。書いてさえいれば。

#君のことばに救われた

書いた人

マーケと営業とキャリアコーチングをリモートワークでする30歳。夫転勤で東南アジア2年目🇲🇾🇻🇳 ツイートは仕事と海外生活とメンタルについてまんべんなく。帯同を即決しつつもキャリアを継続する決意をひっさげ引っ越し。冬で就活で激務でウツになった経験から、かろやかに決断しヘルシーに生きるをアウトプットします🏄‍♀️お気軽にフォロミー!

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