詩│社と樹


全知全能なんてみんなからは呼ばれて
神様の心は誰が埋めるのでしょう

人間はみな祈ってばかり
全てを知った神様はもう
笑顔を絶やさぬ天皇のように
身の上を諦めているのでしょうか


悲しく空を見上げたら
さわさわ揺れる木の葉のさ
ちょうど真ん中に神様がいて

ああ

きっと木も鳥も星も風も
あなたの友達なのですね


髪を靡かせた突風に
優しい涙を嗅いだ気がした



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