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#14 One Sky 〜マラソンでバランスを〜

今日は久しぶりにマラソンの話をしたいと思います。


めずらしい人

みなさんは「みんなで一緒に」が好きですか?周囲には、とにかく何でも人と違う個性派も、まずは周囲を見て自分だけ浮かないような選択を心がける慎重派もいますね。僕自身はかなり人と違っていて、

・大学時代に1人でサークルを作って活動をしたり、
・音楽を聴く時には歌を飛ばして間奏ソロだけを聴いたり、
・47歳で文系 → 理系へ転じて50歳から博士留学をしたり、

と周囲とはかなり違います。それぞれ100人に一人しかいないとして(実際にはもっと少ないはずですが)、3事象の相関は低いとの予測に基づき、同時確率が3事象の確率の積で表されると仮定すれば、

$$
p = \frac{1}{100} \times \frac{1}{100} \times \frac{1}{100} = \frac{1}{1,000,000} 
$$

となり、僕は「100万人に1人のめずらしい人」になります。でもそういうことが続くと、やはり寂しくなるのが人間のさがというものかもしれません。

軽井沢ハーフマラソン

2017年にマラソンを始めて一番嬉しかったのは、「人と違いすぎることが生んだ心の隙間」を、マラソンが埋めてくれたことです。そのことにはっきり気づいたのは、2018年の軽井沢ハーフマラソンでした。その年の「報告編」ムービーがあるので、ぜひご覧ください。

多くのマラソン大会では、大会のロゴや日付が入った「大会Tシャツ」は3,000円程度の別料金を払うことがほとんどです。しかし軽井沢ハーフマラソンは素敵なデザインの大会Tシャツが参加費に含まれており、「当日はできればこのTシャツを着て走ってください」という主催者のメッセージが添えられています。上のムービーの通り、2018年は紫のTシャツが街中にあふれました。走っていて、久しぶりに「みんなと一緒だ」と思いました。ゴール後も大会ゼッケンを見せれば「ワンドリンク無料」という飲食店もあり、街全体がマラソンで盛り上がります。

かすみがうらマラソン

かすみがうらマラソンスローガン One Sky. 〜おなじ光、風、思い。公式ウェブサイトより

翌年2019年には、茨城県で行われたかすみがうらマラソンに出場しました。かすみがうらマラソンのスローガンは「One Sky. 〜おなじ光、風、思い。」です。通常、マラソン大会のスタート地点のゲートやキロポスト(ここが ◯km 地点ですよ、という標識)は大会直前に設置され、終了後は撤去されます。しかしかすみがうらマラソンはあまりに地元に根付いているため、なんとスタートゲートは常設!コースの一部では電柱や標識にキロポストが刻まれています。ここでも自然と、「みんなと同じゴールを目指している」という意識になりました。

2つの欲求のはざまで

「みんなで一緒に」とか「みんなで〇〇を〜」というのは難しい時代になりました。本来人間は一人一人違っているということもありますが、時代がそれを加速させている部分もあると思います。それでもみんな同じ人間であることには違いありません。「違いを認めてほしい」欲求と「共通点を確認したい」欲求が同時に存在するのが人間ではないでしょうか。

軽井沢ハーフマラソンで街中が紫のTシャツに染まるのを見て、かすみがうらマラソンで One Sky のスローガンに接して、普段は周囲との共通点がほぼ見当たらない自分にも「みんな」と共有できるものがあることが確認でき、幸せな気持ちになりました。普段やっている「めずらしい」ことと、「みんなと一緒に走る」マラソンでバランスを保っているのだと思います。

これからも走り続けます。研究に行き詰まったり、独善的になりそうな気配を感じたりしたら、One Sky に戻って走ろう、と思います。ヨーロッパでも精力的に大会に出たいと思います。実は初戦はもう決まっているのです🇩🇰

今日もお読みくださって、ありがとうございました🏃
(2023年7月21日)

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