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クッキーはベーシック

 手作りのクッキーを洒落た皿に載せるだけで、丁寧に暮らしているような気がする。

 クッキーはよく作る。作るのも食べるのも簡単だし、自分で作ると好きな味にできる。ナッツ類はもちろん、チョコを入れても、ドライフルーツを入れてもいい。生地を作って冷凍し、気が向いた時にそのまま焼ける利便性もある。もともとお菓子はタルトばかり作っていたが、タルトの上の部分を作るのが面倒な時など、生地の材料が一緒なので分量を調整することでクッキーに流用できる。

 写真のものは100円ショップの目玉焼きの型で作ったので、割と大きめサイズだ。食べごたえがあるが、カケラがポロポロとこぼれ落ちる。もうよい歳なので、そんな姿はみっともないだけである。
 もっと小さい丸型も持っている。これも100円ショップで大中小の3つセットで売っている。大はギリギリひとくちで食べられるサイズで、口の中の水分を全て吸収して崩壊する。中はいい具合にひとくちサイズで、中と名乗るにふさわしいベーシックさを感じさせる。小はいくらでも食べられるくらいのひとくちサイズだ。それゆえに止まらなくなるので注意が必要だ。

持っている型。
こうしてみると、目玉焼き型は1番小さい型5、6個分もあるのだと実感する。


 お皿に載せるのも非常に重要だと思う。通常ならば、タッパーに乾燥剤と一緒に入れておく。食感が持続するし、そのまま持ち運んで食べることもできる。機能的ではあるが、無骨で、おしゃれさや品性みたいなものはない。カロリーが高いので、エネルギー源の持ち運びという点では優れているかもしれない。
 今回は職場で買ったaardekleurさんという作家さんの丸皿を使用している。正円で、フチのあるフラットなミニマルな形をしているが、土本来の色味やマットな釉薬のためにやさしい温かみや愛嬌がある。やや厚みがあるので、しっかりとした重みがあるところもよい。
 お皿に載せることで、食べる準備をしている感じがして、これからの食事を楽しめる気がした。

よい食器の力は偉大。

 クッキーを作ることは好きで、無理なく自然体でできる。だいたい音楽やラジオを聴きながらやるので無心になれるとはまた違うが、シンプルに楽しい時間を過ごせる。わざわざお菓子を作るマメさや、好きな時に好きな分だけ焼いて食べることをサラッとこなす感じは丁寧に暮らし慣れているようでとてもいいと思う。わざわざ作家もののお皿に載せるあたりも、生活とアートが融合しているように感じられる。


普段通りに作る際のレシピを記載しておく。

◯材料
・ケーキマーガリン(常温) … 100g 
・グラニュー糖 … 30g
・塩 … 少々
・はちみつ … 70g 
・薄力粉 … 150g
・アーモンドプードル … 45g
オプション:好きな具など(ミックスナッツ、ココナッツ、チョコチップ、バニラ、シナモン)

◯手順
①粉系(グラニュー糖、薄力粉、アーモンドプードル、塩)をプロセッサーで混ぜて置いておく(グラニュー糖、薄力粉、アーモンドプードル)。
②ケーキマーガリンとハチミツ混ぜる。
③①にちょっとずつ②を入れて混ぜる。
④ラップに包んでやや平にして冷蔵庫で寝かす。
⑤好きな厚さに伸ばして、型取りして冷凍庫で凍らせる。
⑥好きな時にオーブンなどで焼く。
 なお、厚みが5mmで目玉焼き型サイズなら、200℃に温め→上段180℃で18分がベスト。

フードプロセッサーでナッツを砕いたところ。
混ぜるのも手間なので、材料を全部フードプロセッサーに入れる。

 フードプロセッサーを使用すると混ぜる、ナッツを砕くなどができるので便利である。生地を作る工程までをフードプロセッサー内で完結させることもできるので、洗い物も少なくて済む。音楽に合わせてオンオフすると、リズム天国のようで楽しい。
 ケーキマーガリンは安価で、味も十分で、練りやすい。そのうえ100gずつ個包装されているので、非常に扱いやすい。コスパが非常にいいので、他のお菓子作りでも日頃から愛用している。バター信者の方々はめまいがするかもしれない。
 はちみつを使うのは、食感を調整する目的がある。甘味を全てグラニュー糖任せにすることもできるのだが、はちみつを使うことでやや硬い、歯応えのある食感にすることができる。なぜ固くなるのかは不明である。ホロホロ食感よりもザクザクした食感を目指す場合にはおすすめだ。また、お菓子を手作りする際の、砂糖を大量に入れるショッキングな情景を見なくてよいメリットもある。

冷凍庫で焼かれる日を待つクッキーたち。
下段にはふるさと納税のシャケが大量に詰められている。

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