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ファインダーから覗かない

旅先で写真を撮ることは滅多にない。
綺麗な景色を写真に収めても、自分が撮った写真を見ると普通(またはそれ以下)の景色になるからだ。

そんな私だが、趣味として写真を始めたい気持ちがここ最近出てきた。特別な理由はないけど、思い出を残しておきたいのだ。たとえ普通の景色でも。
今までの写真を撮りたい気持ちを0%とすると、30%くらい(少なっ!)。
私はカメラを持っていないから、あるのは年季の入った iphone 6 だけだ。でもスマホで撮影した写真って、特別感がない。その手軽さが裏目にでる。

どうせならカメラが欲しい。ファインダーから覗く、その行為が、スマホとは違う特別な一枚を作り出す(気がする)。
そう考えるとワクワクして、30%だった気持ちが50%くらいに上がる。
しかしカメラって高いし、私には知識もない。デジカメ?コンデジ?一眼?フィルム?はて?

フィルムといえば、小さい頃は家にフィルムケースがたくさんあった。白い半透明の円筒状の小さいやつ。父にとっては大事なカメラ用品だったが、私たち子供からすればおもちゃだった。
懐かしさに心打たれて、50%の気持ちが70%まで来てしまった。
写真、始めるか。カメラも、買うか。

まてまて、まだ気持ちは70%。これでは途中で飽きてしまう可能性もある。実力やセンスのなさに絶望して、投げ出してしまうかもしれない。

新入社員ササキ「カメラ買いましょう!まずは形から!」

ベテラン上司ササキ「いや、君は自分の飽き性を忘れたのかね。無駄遣いは良くない」

新入社員ササキ「だって思い出残したいじゃないですか。あの日の思い出、あの子との思い出...。忘れっぽいあなたにはぴったりのツールですよ」

ベテラン上司ササキ「馬鹿にしおって...!スマホで充分だ!」

脳内会議は終わらない。

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