さよならマグカップ

数日前、マグカップが壊れてしまった。食洗機から取り出すと取っ手がなくなっていた。取っ手はかごに引っかかるように隠れていてすぐには見つからなかった。修理できないかな?と、壊れた取っ手を合わせてみたけど少しパーツが足りないようで無理だった。なんだか悲しくてすぐ捨てる気にはなれなくてテーブルの端に置いておいた。

お気に入りでレギュラーだったそのマグカップは某ドーナツ屋さんのノベルティでとても可愛かった。私はドーナツはあまり好きではなかったので正規ルートで手に入れる事はできなかったけれど可愛いなぁと思っていた。

そんななんとなく心のどこかに「あのマグカップ欲しいなぁ」という気持ちを置いていたら、数年後、地域の学校のバザー会場で売れ残ったそのマグカップを発見してしまった。しかも冴えないマグカップ2個と抱き合わせで100円!震える手で確認してみると間違いなくあのマグカップ。お前こんなとこにいたのか、、お家へ帰ろうね、、!こうして私はポンデライオンのマグカップを手に入れた。

そんな愛用していたマグカップも気づけば10年以上使っている。壊れてしまってもおかしくないよね。食洗機でガンガン洗っていたけどヒビが入る事もなく、おいしいコーヒーやコーンスープやミルクを受け止めてくれていたよね。使い切ったと思えたら手放せそうな気持ちになれて古新聞に包んだ。

ネットで同じ物を探したら出てきたけど、そうじゃないんだよね。同じ形をしていても私が使っていたマグカップはやっぱりあの子だけだな。ありがとうマグカップ。しばらくしたら新人を見つけてくるね。


冴えないマグカップ2個はペン立てとスツール立てとして活躍中です。

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