買い物は投票だ

という話を近頃よく聞くが、いったい自分はどれくらい実践できているのだろう。最近よくそんなふうに考えて、我が身を振り返っている。

近年のような環境への関心が高まり始める前から、「いいものを長く」みたいなことはずっと言われてきた。2010年代初めからは「丁寧な暮らし」という言葉がささやかれ始め、2013年にはマガジンハウスの『&Premium』も創刊。『暮しの手帖』の編集長を務めていた松浦弥太郎氏も、そういえばあの頃はかなりフィーチャーされていた。

とりあえずトレンドに乗っかるザ・ミーハータイプな自分は、いざ実現しようとすると乗りこなすのが超ハードな波(丁寧な暮らし)に、過去幾度も挑んではその度に挫折。一時的には気持ちは盛り上がるものの持続はせず、結局は身分相応というか、これまでの生活スタイルというか、特に人様に自慢できるところのない“普通”に落ち着くという一連のサイクルを繰り返してきた。

しかし、いま再び「生活」に目を向ける機会が私の前に訪れているように思う。そのきっかけとなったのが冒頭にも記した「買い物は投票だ」という言葉である。正直万人がこの価値観に理解を示すのは至難の業だと思うがが、わずかでも自分のアクションでよりよい未来に加担したいと思えるようになった。

これまでは、同じ商品が2つあれば価格が安い方から買うのが私は正義なのだと思っていたが、最近はより環境や人権に配慮している方できるだけを選ぶようしている。また以前は、自分の欲望のままに食べたい商品を買物カゴにぶち込んでいたが、最近は裏面の品質表示をチェックして、過剰な添加物が入っているものからは距離を置くようになった。

徹底的にやらないと本当は地球環境にまったく影響は与えないかもしれないが、それでも「自分は丁寧に買い物をしているぞ」という意識は、自分の気持ちをよい方向へ向けてくれるように気がする。

なにが言いたいか眠くてもう忘れたが、とにかくとにかく買い物は投票なのだ! 清き一票を納得のいく場所に投じることをいつも意識したいっすね、という当たり前のおはなし。



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