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メンフィス、そしてワシントンDC---MLキングの意志

とうとう、メンフィス。ずっと、「ここに来ないと何も始まらない」気がしてた。Tシャツも彼の意志を受け継ぐという思いでデザインしたんだ。

「ワシントンに小切手を取りに行くんだ!」といって、所得保障を実現するまでナショナルモールを占拠するpoor peoples' campaignをやる3週間前にメンフィスで暗殺されたMLキング。

その前日、ここの近くの教会でした演説

「私は山の頂を見てきた。私は一緒に行けないかもしれない。でも、知ってほしいのは、私たちは、人間としてみんなで約束の地に行くということだ」

この言葉はとても予言的で、「I have a dream」 に次いで有名なんだな。

1960年代のアメリカ、繁栄の絶頂期、オートメーションも始まって自動車工場から人が減っていく時代。それでも、一向に改善されない貧困を目のあたりにした経済学の大御所ガルブレイズは、経済学者1000人以上の署名を集めて政府に所得保障の実現を訴えた。署名には新自由主義の祖であるフリードマンも含まれていた。しかし・・・

MLKが暗殺されたのはアメリカ大統領選挙真っ只中、そのわずか2ヶ月後に、最有力候補だったロバート・ケネディも殺される。そして、棚ぼたで大統領になったニクソンは所得保障政策を骨抜きしにした。ここから、「貧困の根絶」は、国の目標じゃなくななった。そして、人を支配することが好きな人たちは、新自由主義を台頭させながら「貧しい人たちは劣っているから仕方がない、(効果のない)教育、訓練するしかない」という刷り込みを広くやっていった。やがて私たちの社会は、ちょっとカネもってるだけで、中身空っぽなことを偉そうに言う輩とそれにゴマすっておこぼれにあずかろうとする輩ばかりになった。ジョージ・オーウェルじゃないけど「貧しい人は劣っている」なんて本当は真っ赤な嘘、私も身をもってそれを実感したけどな(笑)。

MLKとRFKが殺されなかったら、ずいぶん世界は変わっていたに違いないし、私は暗殺の翌年に生まれたんだけど、彼以降、本当に貧困の根絶を目指した人は、見当たらないんだな。ようやく最近になって、ベッペ・グリッロやアンドリュー・ヤンが出てきた。

二人が亡くなってから、人類はあきれるほど過剰な生産力をもち、あらゆるものがありあまりまくり、必要をはるかに超えたカネが発行されているのに、クソどうでもいい仕事に振り回されて長時間拘束されながら、思考放棄して、人類最大の問題解決に向かおうとしない。奴隷制はカタチを変えて続けられている。

どうやったら、それを変えられるんだろう?それこそ、本当の課題だ!#CentralBankUBI

そして、ワシントンDC、I have a dream と彼が叫んだ場所に立って、そして、いくらでも小切手切れるすぐとなりにある機関の前に立ち(あいにくの工事中だったけど・・・)



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