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矛盾の手答え

空が純粋な黒だったり、真っ暗なところが一番鮮やかな色だったり。そんな感じで、黒をぬれば明るくなりますし、白をぬれば暗くなります。見たままの明暗や細かい色彩なんて全く当てになりません、が手段にはなると思います。

ワイエスは、自分は写実的に描いた事など一度もないと言っているようです。セガンティーニなんかも同じ事を言っているみたいですね。欧米の画家が言う写実は、おそらく日本のそれほど意味深なものでは無いと思いますが、自然主義という意味あたりから来ているものだと思います。自然を尊敬し自然を人間より上に置いた思想と、自然と人間が対峙してどのような関係性を持つかという思想は全然違う。前者の意味で印象派を捉えるなら、それは取るに足らないものになって然りでしょう、でも確かに多分に自然に足を取られ振り回された感は否めないですが。

それでも尚、ヨーロッパに通底する思想が写実だというのなら、それはやはり内面を含めた写実、つまり宗教性にまで話を詰めていかないと面白くないと思います。


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