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双子物語~妊娠発覚から初期~

双子の妊娠は、妊娠したくてできるものではありません。
そもそも妊娠することだって奇跡なのに、まさかの私が、双子を妊娠して、双子の子を持つ母親になるなんて…
全く思っていませんでした。


妊娠したかも…

その時はまだ、平成の次の年号が何になるかみんなが予想していた頃。
来るはずの生理が今月は来ないし、何だか胃もムカムカするし、心当たりもあるから妊娠したかなぁ…と薄々感じていた春先。
新年度、仕事のこともあるし早いとこ妊娠報告はしたいけど、2度の出産経験がある私は妊婦健診は保険の適応がなく最初はお金がかかるとしっていたのもあり
『まだ助成券もらえる前だろうからギリギリまで病院は待とう』
と呑気に思っていました。
私はこれ、経産婦あるあるだと思っているのですが、どうでしょう?(笑)
そんなこんなで、自己流で計算して8wくらいかな?と思えるまで、病院には行かずにいたのですが…

どうにも、今回の妊娠なんか変…

というのも、胃のムカムカの始まりもつわりの悪化か具合も今までとレベルが違ったのです。
食べることが好きだった私が、何を食べても美味しくないと感じ、飲み物もできるだけ取りたくない日々が続き、1回目の受診を待たずに吐きづわりが始まってしまいました。
これはただ事じゃないと思った旦那が、
「そろそろ病院行って」
と痺れを切らし、当初予定していた時期を待たずに長男を産んだ産婦人科に予約を入れたのでした。


3回目の妊娠での産婦人科受診

さて、仕事の休みの日に長女と長男を実家に預け久々に産婦人科へ足を踏み入れました。
簡単に問診票に答え、受付をすまし診察の順番待ちをしていました。

『今回は助産院で産みたいな。提携している助産院へ紹介してもらおう!』

と、事前に調べていた助産院のパンフレットを産院で見つけ、診察時に先生へ伝えようと思っていました。
30分も待たずに、診察券の番号が表示され診察室への呼び出しがかかりました。

「お久しぶりです!失礼します。」

見知った顔の先生に挨拶し、受診の経緯を伝えます。
体重はこの時58キロ。
平均よりちょっと重めの私…
つわりが始まったことや、今回は助産院での出産に挑戦したいことを話、会話が弾んだ頃

「そろそろ内診しようか!」

と内診台へ案内されました。
何度やっても慣れない内診。
下がすっぽんぽんの状態で台に乗り、看護師さんの
「動きまーす」
の声で内診の準備完了です。
エコーの器具が入れられ、診察していると…

「ん?!…あら?……あらららららら!!」

と、先生の声が聞こえてくるのです。

『何?!何かあった?!ヤバいこと?!』

と不安になる私。
妊娠じゃなかった?!
それとも赤ちゃんダメだったのかな??
病気とかだったらどうしよう……
と、悪いことが頭の中をぐるぐる回っていきます。

すると、先生が

「画面を見ていてね。コレが赤ちゃん。元気に動いていますよ。凄く大きいね!今8週くらいかな」

と説明してくれ、赤ちゃんが無事なことに安堵しました。
しかし、先生の説明はこれで終わりませんでした。

「でね、これで終わりじゃなくて…」

エコーがスルーっと動いて…

「はい。こっちにも赤ちゃんいるねー」

?!

こっちにも?!
エコー画面に映し出された2人目の赤ちゃん。
こちらも元気に動いていて、心音もバッチリ。

妊娠8週の赤ちゃんは、頭・体・手・足がきちんと別れているのが確認できます。
まるでクリオネのような形が見えるのです!
それが、2人。

内診が終わり、再び診察室へと呼ばれました。
エコー写真を手渡され、最終月経日から生理周期を考えて計算すると、およそ妊娠8週目。
出産予定日は11月1日でした。

「双子ちゃんだね。おめでとうございます。ただ、助産院では出産できないかな。ウチの個人病院でも対応出来ないので大学病院へ紹介状を書きます。」

と、先生より…

「大学病院の初診までに、母子手帳と助成券もらってきてね!」

と言われながら、産婦人科を後にしたのでした。
助産院で産みたかったと思いつつ、双子を妊娠したことの実感がなかなか湧かない私。
ふわふわした気持ちで、実家へと子どもたちを迎えに行ったのでした。


大学病院受診までにしておいた事

大学病院の初受診までには、10日ほど時間がありました。
それまでに、やっておかなければいけない事が沢山あります。

  1. 母子手帳と助成券の受け取り
    母子手帳と助成券を役所に受け取りに行きました。
    助成券がないと、毎回の検診が実費になってしまうため、絶対に大学病院受診までに間に合わせなければいけません!
    双子なので2人分。
    助成券も2人分もらえてホッとしました!

  2. コープ共済の加入
    コープ共済は妊娠中でも入れます!
    管理入院が必要だったり、リスクが高かったり、妊娠に関わる病気になってしまってからでは保険が降りないので、何もリスクがない状態のまま加入しました。

  3. 職場への報告
    安定期に入ってから…とも思ったのですが、保育士という職種と双子で何があるか分からないこと、産休に入る時期が通常より早いことを考えて早い段階で報告しました。

やらなければいけないこと、をこなしているとあっという間に時間はすぎていきます。
とうとう大学病院への初受診がやってきました。


大学病院初受診!次から暇つぶし出来るものを持っていこうと思った

大学病院の初受診は、待つ時間の方が圧倒的に多かったです。
小説でも編み物でも、何でもいいから暇つぶしできるものを持っていった方が良いですね。
受付番号を呼ばれるまでの間、検尿・体重測定・血圧測定をして待っています。
この時の体重56.5キロ。
10日で1.5キロ減ったのです。
つわりで!!
もともと、上の子達を妊娠中も吐きづわりが止まらなかった私。
産まれるまでゲロゲロなんです。
ただ、ここまで酷いつわりは初めてでした。
案の定、尿検査でケトン体が出てしまったのです。

双子出産のリスクとは?

今回の妊娠は双子の妊娠です。
双子の妊娠にはリスクがあります。
1人の妊娠に比べ、つわりが重くなりやすかったり、早産の傾向にあったり、妊娠高血圧症候群になるリスクもあったり、双子の妊娠は何かとリスクが高くなりやすい、と大学病院初診時に説明されました。
その中でも、双子妊娠は3種類に分けられることを教えてもらいました。

  1. DD双胎
    二絨毛膜二羊膜双胎
    簡単に言うと、へその緒が繋がる胎盤もそれぞれにあり、胎児が入っている袋もそれぞれにあります。

  2. MD双胎
    一絨毛膜二羊膜双胎
    こちらは、胎児が入っている袋はそれぞれにあるのですが、へその緒が繋がる胎盤が1つです。
    胎盤が1つだと、栄養を2人で分けなければいけないためTTTS(双胎間輸血症候群)というもののリスクがあります。

  3. MM双胎
    一絨毛膜一羊膜双胎
    双胎の中で一番リスクが高く、双胎妊婦さんの中でも全体の1%しかいないとされています。
    胎盤が1つ、しかも胎児の袋も1つです。
    TTTSのリスクに加え、袋の中で胎児が絡まり合い上手く発育できなかったり、死亡リスクも高くなります。

この3タイプの中で、私の妊娠はMD双胎。
2番目にリスクが高い妊娠でした。
管理入院必須です。
診断される前にコープ共済に加入していて良かったと改めて思いました!!

因みに、出産方法ですが、絶対に帝王切開という訳ではなく、逆子などになっていなければ自然分娩も可能とのこと。
私は、上の子達もいて管理入院のスケジュールがはっきりしていた方が助かったので、帝王切開を選択しました。
まぁ、帝王切開の予定というだけで、結局自然分娩になるのですがね…


妊娠悪阻でドクターストップ

さて、つわりの酷さにより水も吐いてしまう日が続き、検診予定以外の日にも点滴を受けに病院へ行っていました。
体重は日に日にへり、55キロを切ってしまった頃、先生より
「本当は入院した方がいいけれど、お子さんもいるし、お仕事はしばらく休んでゆっくりしなさい」
と、ドクターストップがかかりました。
このつわりによるドクターストップ、1ヶ月半かかりました。
診断後すぐ職場へ連絡すると、傷病手当の申請が可能と教えてくれました!
なんと有難い。
診断書をもらってから申請するため、実際に手当が貰えるのは何ヶ月か先にはなりますが、きちんと給料が保証されるのは助かります。
妊娠悪阻で仕事をおやすみしなければいけない方は、職場に問い合わせてみてもいいかもしれませんね!


と、こんなバタバタな感じで始まった双子妊娠。
その当事者である双子も、今は3歳です。
過去を思い出しながら、少しずつ書いて行けたらなと思いますので、お付き合いいただける方はお楽しみに(*´︶`*)ノ

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