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生き方を教える教育を

生き苦しい世の中である。
将来があまりにも重いと感じるのだ。
特に若い世代にとって。

COVID-19のもたらした影響はとても大きいのだと思う。
一方で、気付かぬうちに、日本はとうに生き苦しい世の中になっていたのだと、
この世界的パンデミックを通じて気付いたという側面もある。

父は貧しい家の出で、新聞奨学生で大学まで進学したのだと、
小さい頃から聞いていた。
そして、「学校の先生に聞いても、王道の進路指導しか受けたことがなかったが、
大人になってみると、職業訓練校や大学校のような仕組みがあったと気付いた。」とも。

私の学生時代を振り返ってみても、
「働くこと」=「生きがい」という進路指導を受けたし、
高校は進学校だったこともあり、大学進学以外の道は
考えたこともなかった。

しかし、大人になった今、
働くことを生きがいとして働いている大人はどれくらいいるのだろうか?

私は以前、多少管理職をかじっていたこともあるのだが(何それ)、
部下に当たる方から「私、ただ生活のために働いているだけなんで」と言われた。
含みの部分までその発言の意図を理解しようとすると、
「生活のためだけだから、やりがいとか意味感とか向上心とか学びとか、
そんな方向性のミーティングはめんどくさい」という内容だったのである。

それなりに大きな企業の社員でさえそうなのだ。

みんな(≒大多数の人)、食ってくために働いているだけなのである。

それなのに、型にはめたかのように進学を目指させるし、
企業も学歴を重視する。
そうでない場合、身体が資本のような肉体労働に買いたたかれる恐れもある。
しかし、前者であっても後者であっても、
それほど裕福になることがない国が今の日本のように感じる。

レールに乗っていないと怖いけど、
レールに乗ってても将来安泰でもないのである。

なぜ、お金のかかる大学進学以外の方法で、
手に職をつける方法、食べていく方法が
示されないのであろうか?
もっと自由に生きたとしても、想像力や計画性次第では、
食べていける道もあるのではなかろうか?

生き方の多様性、
食っていく方法の多様性、
もっと可能性があってもいいのではないだろうか?

今の日本は、首を絞めあい、ハードルを上げ、
生き苦しい世の中を作っているような気がしてならない。

子を持つ親として、心が痛む。

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