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自分で気づくことの楽しさ

アートを使った心理援助をしているというと、「描いたものから、心理状態が分かるんですね!どうやって読みとるんですか?」と言われることが多くあります。

もちろんそういう援助法もあるのですが・・・

私のセッションでやっている表現アートセラピーは、セラピストの『分析』はせず、本人が表現の過程で自分の感情や考えに『気づく』ことを目指します。

『気づく』とは、他者に『指摘してもらう』『教えてもらう』こととは全く別で、自分で『発見する』こと。

なぜ『気づき』が大切なのか?

ここでひとつ質問です!
あなたは、旅する時、どの方法で目的地に着くのが一番『嬉しい』ですか?
①地図を見る
②地理に詳しい人に道順を教えてもらう
③地理に詳しい人にヒントや手がかりをもらい、仲間と歩いてみる

目的地がはっきりしていて、急いで着かなければならない場合は、①や②が良いでしょう。③は効率が悪そうです。
でも、もし時間がたっぷりあって、そもそも目的地がはっきりしない、道ゆく中で色んな風景に出会いたいなら・・・③が1番楽しい方法ではないでしょうか。ウォークラリーのように、各所のヒントを紐解きながら、仲間とああでもない、こうでもないと言いながら進んでみる。その先にきれいな風景が見えた時、「やったー」「スゴイ」と叫ぶかもしれません。3つのうち、最も感動が大きいのは、③ではないでしょうか。

この③が、『気づくこと』だと思って下さい。

ただしポイントは、地理に詳しい人からヒントがもらえることと、一緒に進む仲間がいること。もし、1人きりで何のヒントもなく進まねばならないとしたら、かなり大変だし、路頭に迷ってしまうかもしれません。

これを心理的援助におきかえてみると、
①は自分でセルフヘルプ本などを読んで情報を得ること、②は専門家であるセラピストから説明やアドバイスを受けることにあたります。③は、グループメンバーをセラピストがサポート・ファシリテートするのに似ています。

表現アートセラピーは③
つまり、セラピストの役割は、絵や作品から心理状態を読みとることではなく、表現する人が自分を解放し自由に表現できるように促したり、作品を一緒に眺めながらそこで気づくことや感じることを(専門的な見方も含めて)言葉にするサポーターです。グループメンバーも、互いに気づいたことを伝えながら、それぞれ自分への気づきを深めます。

どうでしょう、面白そうではありませんか?
そして、面白いだけでなく、経験を通して学ぶことで腑に落ち、自然と良い解決法が見つかったり、進むべき道が見えたりします。①知識や②アドバイスとは違った効用が、『気づき』にあるのです。

もちろん、①知識や②アドバイスが間違いという訳ではありません。
緊急性が高い時や、専門的なアドバイスに救われたいことも多いもの。必要な時があります。
でも、本来、その人の持っている力が自然に出せるようになるのが、心理援助の根っこではないでしょうか?そのためには、『気づき』が鍵であり、そういう意味で表現アートセラピーはとても良い方法です。

どうでしょう?少し興味を持ってもらえたら、嬉しいです。
表現アートセラピーが気になり始めたら、アトリエ竹の無料セッションをぜひ受けてみてほしいなと思います。

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