くもり
今日はくもってはいるけれど、湿度が高くなくて、どことなく閑散としている。いつもと何一つ変わらない部屋の中にいても、外気の静けさと大人びた空気が部屋に染みわたってくる
それでも、セミと時計の針はいつもと変わらずに音を奏でつづけている。くもりのせいか、音は白黒に変わり果ててしまっているけれど
今日はもう何もしなくてもただタスクをこなしていけばそれでいいと、自分が肯定してくれる日だから曇りでも一向にかまわない。
でも、この曇り空の下のどこかでは、空を睨んでは、諦めて、憂鬱になってはふさぎ込んで、といつもと変わらずに繰り返している人がいる
天気が変わってもセミは鳴くし、時計は動くし、人は呼吸を諦める
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