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続・万世一系と皇位継承

前に書いた万世一系と皇位継承という記事の最後に自分の意見を書こうと思ったのだが長くなりすぎるので別記事にすることにした。

この記事は前編で書いた事実関係の整理を受けての私の意見が中心になる。

万世一系の歴史

前回の記事で、皇紀は約2680年続いていて長らく万世一系が続いており、もしそれを守るなら女系天皇では無理だという趣旨のことを書いた。

さて、ここで疑ってほしい。

本当に2680年の間、万世一系が守られ続けて来たのだろうか?

ここからは聖域を犯すことになるので、極右的思想を持つ方は御遠慮下さい。。さらにいえば最後の結論は左の方からは猛反発を喰らうものになるのでこれも留意いただきたい。

古事記と日本書紀から見る天皇

古事記と日本書紀をご存知だろうか。

この二つは神話を含む日本の歴史を記した書物で、日本という国の成り立ちについて記されたものだ。

神話と日本の成り立ち(歴史)について書かれているという説明に納得いかない人もいると思う。神話ならば嘘だし、歴史なら本当じゃん!どっちなんだと私も最初は思ったし、正直今でも思っている。ただこのようなことは珍しいわけでもなくて、聖書も神話と事実が織り交ぜて書いてある。どこまでが本当でどこまでが本当なのかを研究する人たちもいるくらいなのでまここでは納得してほしい。

この書物上では、「イザナギ(男)」と「イザナミ(女)」という二人の神から八百万(やおろず=多く)の神が産まれ、そのうちの最高位の天照大御神(アマテラスオオミカミ)の子孫が初代天皇の神武天皇ということになっている。

そして前編で解説した通り、この神武天皇の子孫が今の天皇にあたる。

つまり天皇は神の子孫なのだ。

これを聞いて「そ、そんな、、😰」と畏敬の念を持つ人もいれば、「そんなわけあるか😑」と思う人もあれば「かっけえじゃん!😎」と思う人もいると思う。

ここではあえて「そんなわけあるか」に焦点を当てる。

イザナミやイザナギがいたかは置いておいて、この血統が本当に現在に至るまで続いているのかという話だ。

この国の歴史に最大限の配慮と敬意をもっていえば、そうでない可能性が高い。

継体天皇

歴史学者の中では有名な話だがこの継体天皇というところで万世一系は途絶えている可能性が高い。

日本書紀によれば継体天皇の前の天皇、武烈天皇(25代天皇)がとんでもない暴君で(名前の通りで面白い)子供を残さず、後継者探しに困り探し回って出た来たのが応神天皇(15代天皇)の5世代後の子孫である継体天皇で、継体天皇は直系ではなく、即位するのに10年かかったらしい。

継体天皇は西暦507年に即位しているため、実際に万世一系が守られているのは1500年程度ということになる。

国内外における天皇とその役割


国外における天皇

ちなみに外交関係から見るに外国人の反応は前述の三つ感想の全てを持ちながらも、特に一つ目と三つ目を合わせたような反応を示しているように見える。

例えば欧州のキリスト教信者からすれば、キリストの子孫が生きているようなものなのである意味当然だろう。

ちなみに天皇は国際的にいえば皇帝(エンペラー)であり、皇帝が現存するのは世界で日本だけ、かつ皇帝は世界の中で最も格式が高い。

簡単にいえば王さま🤴よりえらい。


国内における天皇

これについては言わずもがな、憲法前文に書いてある通り日本国の象徴というのが主な役割になるだろう。つまり権威の象徴で、何か権力を持っているわけではないというのが特徴だ。

また天皇陛下は神道という宗教の最高位の司祭・神官とも言えるだろう(宗教に詳しくないので言葉の使い方が間違っていたらごめんなさい)。


神道というのは、神社の宗教でよく道場などに神棚があったりするがその宗教である。

先ほど出てきた古事記と日本書紀は神道の教典のようなものだと理解すると話が早い。


キリスト教でいう司祭を例に出したくらいなので、天皇は皇居の宮中三殿と呼ばれるところで実際に儀式を執り行う。例えば来たる11/23勤労感謝の日は本来、新嘗(にいなめ)祭と呼ばれ、その年の収穫(お米)に感謝し天照大神にお祈りをする儀式をする日であった。これは現在でも神社や皇居では行われている(多分11/23に一日中ニュースを見ていたらどこかでは取り上げていると思う)。


また、天皇はもともと天照大神の持ち物であった三種の神器を受け継いできており、現在はそれぞれ下記の場所にある。

・八尺瓊(やさかに)の勾玉 :皇居
・天叢雲(あまむらくも)の剣=草薙剣(くさなぎのつるぎ) :熱田神宮
・八咫鏡(やたのかがみ) :伊勢神宮

※いつも熱田と伊勢でどっちがどっちにあったか忘れちゃう。。
確か八尺瓊勾玉は天皇でさえ見ることもできないと言われている。


ここまでのまとめ

・史学的に捉えると万世一系は継体天皇で途絶えている可能性が高い
・唯一現存する皇帝で、国外からの天皇への評価と敬意はすごい
・日本国の権威の象徴である
・神道では神の子孫とされている
・儀式なども執り行う神道の一番偉い人である


私の意見

さて、私の意見だが結論から言おうと思う。閲覧注意で。












結論、憲法改正して日本の国教を神道と定め、万世一系を今後堅持するのが良いと思っている。




中学レベルの知識がある人は大日本帝国憲法かよ!と思うかもしれないがまあよく聞いてほしい。



まず第一に、万世一系が途切れているならもう守らなくてもいいのではと思った人がいると思う。
だがよく考えてみてほしい。継体天皇の即位は西暦でいうと500年くらいだ。
逆にいえば、これ以降1500年もの間万世一系は守られてきたのは確かだ。

これはこれですごいことだ。


しかも継体天皇についても、万世一系が途切れていた可能性が高いのであって本当のところはよくわからない。
このことを躍起になって調査する必要も私はないと思うが、皇位継承の話をすると知識がある程度ある人はこの件を根拠に反論することが多い。

正直言ってこの件を深掘りするのは無粋だと思う。


ただ無粋というのは宗教や神道の概念からであって、政治の話をするのに無粋だから考えないというのは少々乱暴だ。


しかし、国教を神道とすれば「1500年より前のことはもう調べるのも難しいし、神道上そうなっているのだからそれで良い」という整理も可能だと思う。


ちなみに国教という言葉を調べてみた。

国教(こっきょう)とは、国家が法的かつ公式に保護し、活動を支援する宗教のこと。

wikipedia

つまり国民全員がこの宗教を信じるのを強制するという意味でも他の宗教を禁じるという意味でもない。


第二にこの国の象徴が神道という宗教と密接な関係があるのにもかかわらず、神道が国教でないのもおかしな話なのである。


もし仮に神社が他の宗教法人と同様、特段保護されずに無くなってしまったら天皇の存在はどのような立ち位置になるのか解りづらくなるだろう。



それに個人的にいえば、多くの人が初詣に神社にもいくし、道場や事務所や八百屋さんや他人の家に神棚があっても「ああ、商売繁盛の祈願ね」とかくらいにしか思わない(少なくとも私は)ほど多くの日本人にとっては馴染みのある宗教であると思うし、明日以降この国から消えて最も違和感のある宗教は何かと言われれば、神道や神社を選ぶ人が多いのではないかと思う。


さらにいえば靖国問題も解決に近づく。
※これはまたややこしくなる場合もあるし、複雑なのでどこか別で書こうと思う。


正直、国家神道というのは大日本帝国憲法下でそうであったことから極右的思想だと思われるため、少なくともこんなことを発信している人は見たことがない。


だが現状の日本人の無自覚な意識と、国家の成り立ちから考えれば今まであやふやにしていたことを憲法上で明記するにすぎず、国民生活も全く変わらない。


むしろここら辺のことを蔑ろにしていることの方が、国民に対して不誠実である。





まあ実際憲法にはいろんな問題(これもどこかで書くね)があるので、改正の優先順位としても低いし、実現はしないだろうがゼロベースで私の意見を書いてみた。




この万世一系と皇位継承の前後編の記事を通して、みんなの日常生活での気づき(「あ、今日は勤労感謝の日だけどもともとは新嘗祭というんだな」とか「皇居を通った時、ここに勾玉あるのかアツいな」とか「女系天皇の議論されているけど今どこの政党が賛成でどこが反対なんだ」とか)のきっかけになれば非常に嬉しい。




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