茶寮かんみ
おーいそこの猫さんや やっかいなやつが来たって顔してないで すんなりそこから降りてきなんせ みてみほら、ちゅーるあげるからさ "夜か昼か" by茶寮かんみ
眠気を紛らわそうと 朝に似合わない元気な曲をかけて ハンドルを指でトントコしながら走ってる いつもの車内 いつものフロントガラスに いつもの短い並木道がみえてきた 違っていたのは 前を走る軽自動車のタイヤの辺り コロンコロン フワ フワ クルンクルン フワ フワ クルクルン コロン 黄色や茶色の葉が追っかけてく たまに端に貯まっていたのも巻き上げて ブワワッ フワワフワ コロンコロン クルンクルン フワ フワ コロン わたしの車の後ろタイヤの辺りもきっと…… いつ
着るドレス 久々のショッピングモール 隅から隅まで闊歩して探して 意外に少ないんだよなぁ だけどせっかくなのだから わがままに選びたい 冬だから長袖がいいな 首元は締まりすぎないのがいいな ウエストは少しきゅっとしたのがいいな 髪飾りはドレスにあわせてあとで選ぼう 数年前ウェディングドレスを着たときよりも 何号か大きい数字になってしまっていて ああ、幸せだからなのか そういうことにしておこうって なにか不都合があるときは ポジティブの裏に隠してみて 朗らかな気持
ふさっと もふっとしたものが触れる かわいいうちのねこ 気まぐれに気だるそうに あくびとか 眠そうな目配せはこちらをあまり見ないけれど いってきますのあとに玄関まで来て しばらくじっとしていたりね 仕事から帰って着替えて ソファで一息しようとすると ひざの上へ暖をとりにくる お腹が鳴るのをこらえて しばらくじっとしていたのに やっぱり鳴ってしまって うるさいなと言わんばかりの顔で むくっと起きてひょいっとおりてった かわいいうちのねこ あったまったのはシチュー だ
ふと詩を書きたくなった 何年も前、流行ったホームページに 友達と二人だけで詩や日記を綴っていた 誰に見せるわけでもなく ただ二人で何気ない日々を やりとりしていたのに 大人になっていくにつれて 棚の奥に忘れられた本みたいになって 気づいたら Not found 今さらじっくり読むには きっと恥ずかしいようなことが 書かれていたのだろうけれど 今さら思い出したあの時の言葉の破片に きらきら きらきらと心をつつかれ 集めて紡いでまた読みたいと思ってしまった だから、