NO WAY オムニバス
「百物語は怖いからさぁ、奇譚とか奇談にしようよぅ」
「奇譚ってなに?」
「それ面白いわね。でも百も語っていると、朝までかからないかしら?」
「奇譚ってなぁに」
「確かに。一人一話ずつ話せば良さげだよね」
「えー、私読み専だからお話作れないよ」
「ねぇ奇譚ってなぁに!」
確か、そんなやりとりが始まりだったと思います。はい、修学旅行の二日目でしたね。消灯までの時間を持て余した私たちは、一人一話ずつ即興の物語を語ることにしたのです。そうなんです。あの部屋に泊まった六人はジャンル