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たった53万円で新卒を17名採用できた件

WonderSpace(株式会社猿)に1月からジョインして約一年が経ちました。
その頃は新卒採用2期目の時期で前年の21卒が9名の新卒採用をしていたもののほとんどが長期インターンからの採用になっていて大量に採用することが難しいという課題を抱えていました。

そんな中で22卒新卒採用では採用手法を一から見直し
実行することで結果として採用単価約3万円という市場に対して
ドン引きされるくらい低い採用単価で17名を新卒採用することができました

このnoteではその過程から手法まで全て包み隠すことなくオープンにしていきたいと思うので、22卒の内定者に「そんな裏があったのか・・・」と思われないかだけが少し心配ですが、新卒採用担当に悩む人事担当の方の一助になれば幸いです。

※就活生は選考でのネタバレを多く含むのであまりお勧めしません!笑
採用の手法から考え方まで各目次にしていますので興味のあるところだけでも読んでください!

世は採用ブランディング全盛期!

近年"採用ブランディング"というワードが採用市場に蔓延っています。
一言で説明すると"1人の内定/1人の応募"を目指す採用と僕は捉えています。

つまり、記事やSNSなどで会社の思いや働く人などを一貫性を持った発信し続けることで自社のことを深く理解し、その思いに共感した人が応募するという採用スタイルです。(図参照)

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会社の文化を理解した上で応募されるので理念やVisionへの共感が強く、志望度も高い人材がすでにふるいにかけられた状態で集まります。

なので採用ブランディングの最大のメリットはその"効率の良さ"にあるといえます。大手人気企業は何万とある応募をできるだけ効率的に捌くためにもエントリーシートやテストなどに多くの工数と費用をかけていることを考えれば採用担当にとって1人の応募に対して1人の採用が決まることほど理想的な採用はありません。

最近の採用ツールやイベントもこの方向にシフトしており、いかにその会社に対して必要な人材を紹介できるか?といったところがサービスの価値になっている業者が非常に多いです。

だからこそ採用マーケティングに取り組む

僕は基本的に捻くれ者です。今、採用ブランディングが流行っているからといって一筋縄にそれをやるのは自分のポリシー的にも許せません。

また就活生はインターンや選考を経て自分の軸や思いが徐々に形になっていくものです。それを自社の理念に共感しないから!と入り口の部分で切り捨ててしまうことは大きな機会損失だと思っています。

言うなれば、採用ブランディングは一見効率が良くて理想的な採用手法のように見えますが、"プロダクトアウト"と同じ発想であり企業側本意の採用となってしまいます。

ここに大きな差別化の可能性があると僕は考えました。
まずはとことん”マーケットイン”の考え方、就活生のニーズを満たすことで多くの就活生と出会います。そして出会った就活生に対して選考フローの中で自社の理念やVision、志望度をあげていくこと(これをナーチャリングと言います。)で採用につなげていくことができる"採用マーケティング"という手法で採用するということを決めました。

採用マーケティングにすることで工数はもちろん多くかかってしまいますが、能力あるタレントを幅広い選択肢から選ぶことができるメリットも享受できますし、何よりもWonderSpaceの山本社長からも「採用人気企業を目指してほしい!」というオーダーもいただいていたこともありこちらの手法での採用構築を行いました。

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まずは就活生の抱える負を考える

就活生が就活中に悩むことにはどんなことがあるでしょうか?
例えば...
・ES書くのがめんどくさい
・志望動機が思いつかない
・スーツや黒髪に縛られたくない
・説明会が退屈で参加したくない
・面接で緊張する
・両親や周りの人がうるさい
・自分の選んだ会社が正解かわからない
・そもそも内定がもらえるのかわからない
などこの辺が一般的でしょうか?
大きく捉えるとすると"前向きに就活できない"ことにあるのだと僕は思っています。

僕は自社の"選考フロー"を意思決定に至るプロセスと捉えています。
つまり選考すること以上に就活生の負に寄り添いながら自社という"商品"を欲しくなるというストーリーを組み込むようにしています。

なのでまずはこの就活生が抱える負について考えてそれを解消できる"選考フロー"を組むことができれば自ずと就活生の参加率は高まり、多くの就活生に出会うことができます。

採用のコンセプトを決める

WonderSpace(猿)の新卒採用を担当するにあたってまず行ったことが”採用コンセプト”を決めることです。これは"就活生の負""自社のPURPOSE(理念)"の重なる部分を言語化するようにしています。

新卒採用は自社が成長していくための手段ですので、自社のPURPOSE(理念)を無視して就活生の負にだけ寄り添ってしまうと慈善事業のような形になってしまいます。そのバランスを保つためにも両者の思い両方を汲み取ることが大切なのです。

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当時の株式会社猿のPURPOSEが
「ワクワクする情報で人々の生活を豊かに」でした。
まさに就活生の負をそのまま解消できそうなワードでもありましたのでかなりやりやすかったです。

現在も使用している採用コンセプトは
「就活生のこころに眠る未来へのわくわくを呼び覚ます。」としました。
誰しもが就活に不安な気持ちを抱く。それは自分の未来への期待があるからだと思います。
その眠っているわくわくを僕たちの採用活動で呼び覚ますことができれば
日本社会がもっとわくわくできるものになるのではないか?
そう考えたことからこの採用コンセプトに決めました。

僕たちの事業もそうですが、人事部もやはりPURPOSE(理念)を体現することはとても大切ですし、自らがそういう思いで働くことができればそういった就活生がどんどん集まってきます。だからこそコンセプトを決めて”何を大切にするか”を決めることはとても大切です。

もちろんこのコンセプトに沿った内容を選考会にも含んでいく必要があります。例えば自社では「ES・志望度不要」や「私服・染髪可」という内容を大々的に打ち出していました。そこは特に就活生の受けが良かったように感じます。

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※当時の説明会資料より

求める人物像の定義

先述していますが新卒採用はあくまで手段です。
優先すべきは会社や事業の成長、売り上げの拡大などの目的になります。

つまりは採用のための採用にならないためにもどんな人材が必要かを定義する必要があります。

特に新卒採用を行うことのメリットとしてPURPOSE(理念)やVISIONへのを体現する人材の育成が容易で、拡大期にあるベンチャー企業にとって新卒採用を行うこと文化を創っていくことに大きく影響します。

また自社の弱みを補うこと以上に自社の強みを最大化できる人材を採用することが成功への鍵かなと個人的には思っています。

社会経験がない分、教育できる環境があるかという部分も大きく関係しますし、教えたことを素直に吸収して再現できる力を伸ばしてあげることが最短で戦力化できる方法であり、足りない部分はキャリア採用で補う方が課題解決には最短の道だと思うのでそういった切り分けも重要です。
また新卒に求める能力のところで"素直さ"が上位に来る会社が多いのもここが一番の理由だと思います。

当時のWonderSpaceの課題点を山本社長との会話と
各部署上長との面談などを経て、自分が導き出した課題として
①社長のPURPOSEなどの情報発信量に対しての社員への浸透度が低い
②社内での仕事に対するモチベーションに大きな差がある
③組織が縦割りになっており車輪の再発明が起こっている

こういった部分が自社の事業拡大の妨げになる部分だと感じました。

一方で強みとしては
①PURPOSE、VISIONを社長自らが考え発信する文化がある
②社長自身がトップマーケターでありノウハウと現場への正確な理解がある
③役職や年数に関わらず手を挙げた人からチャンスを得る風土がある

ここが他社よりも優れていて新卒に与えられるチャンスだと感じました。

上記の強みを弱みを整理した上で採用要件を
"自らの仕事に、クライアントの成果にワクワクし、イキイキを作り出す人"
と定義しました。

またそれを支える能力として
・素直さ:相手の意見を理解して受け止めることができる力
・主体性:積極的に物事を自分ごとに捉えて、課題解決に導ける力
・一貫性:過去の経験から今までブレずに芯が通っている

3つの能力と定義。

つまりは新卒採用という手段によってPURPOSE、VISIONを体現し、自らの発信によって会社の空気を変えていけるような人材の採用を目指した結果、こういった採用要件を持つことにしました。

こういった要件を導き出すまでに多くの部署のヒアリングを行いましたが、この時のコツとしては採用に関するヒアリングとして面談を行わないことです。

まずは入ったばかりで部署のことがよくわからないということから部署のことを教えていただくということを前提にヒアリングを行います。
そして部署のことや取り組みなどを聞いた上でその取り組みを深く承認すること、その取り組みをもっと良くしていくために障壁となっているものは何かを聞く。またどこの部署とやりとりすることが多いかも聞いていきます。

どこに課題があるかを本人たちに聞いても正確な答えが返ってくることは基本的にありませんので取り組みに対する姿勢や実際の施策の奥深さなどを深掘りによって導き出すことでその部署の取り組みに対する思いやモチベーションの源泉を引き出すよう意識しています。

またそこでヒアリングした内容と他部署からのお話や経営陣からの評価なども照らし合わせることでより精度の高いものにしていくというプロセスを踏んでいます。

どんな人材が最適なのかを部署に任せることなく、自らが第三者の視点に立って冷静に見極めることも採用担当として必要な能力だと感じます。

またあくまで求める人物像は選考中の判断軸として活用するので選考フロー構築や打ち出し方など募集要項にも反映しません。自社が判断するものとして使用します。

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※現在の説明会資料より

参加するごとに志望度が上がる選考フロー構築とは

やっと選考フロー構築まで来ました。ここまでの道のり長かったですね泣
ここではまず選考フローを組んでいく上で重要な考え方をお伝えします。

多くの会社が新卒採用を行う際のフローは
会社説明会→グループ面接→面接(人事or現場MGなど)→役員面接→内定
こんな感じが多いと思います。
就活生を選考するという意味ではこれで十分かもしれませんが、学生側がただただ評価されるのみの舞台になってしまいます。
これこそが"就活生が抱える負"を生み出している根元だと僕は考えています。

多くの就活生は"就活中に初めて貴社と出会う"のです。
つまりは貴社のことを深く知り、自らが進みたい!という思いを持って選考を進んでもらうという形を取らない限り参加率はどうやっても向上しません。

"参加したくなる選考フローを構築する"
これがまずは就活生の負を解消するための大前提の必要なものになります。
そして選考に参加するごとに志望度をあげる施策を取り入れ、会を追うごとに参加率が向上していく仕組みを作っていくのです。

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この図のように大手企業の志望度は受ける前からかなり高く、
選考の中で志望度を上げる施策は必要ありません。

それに対して中小ベンチャーは初めて知るというところから始まるので
選考会参加への壁を毎回越えるように志望度を上げる仕組みがなければ
どれだけ募集を集めても抜けていってしまう
というわけです。

全部参加することで理解できる5段階の選考フロー

先述している考え方に基づいてWonderSpaceでは5段階の選考フローを構築しています。それが以下の画像になります。

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どうでしょう?それぞれどれもワクワクしませんか?
選考構築への考え方に関しては後ほど解説していきますが大まかな役割や意図をこちらでご説明いたします。

①説明会 兼 戦国選考会
こちらは1時間半の会社説明会と1時間の選考会がセットになっています。
戦国選考は豊臣秀吉のストーリーに沿ったグループワークを行います。
役割:会社のPUROSEやVISION、事業や制度の魅力を感じてもらう
意図:戦国選考という楽しそうな印象を与え、説明会とセットにすることで就活生の負を払拭することで広い入り口を作る

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繰り出される試練をグループで考えて発表していく。また秀吉はどのようなアイデアを出したかなどを伝えてフィードバックしていく。

②ライフワーク選考会
3年間の事業計画と新卒育成カリキュラムを参加者に開示、それを元に自社での三年間をライフワークシートという用紙に記入するワーク。
役割:自社への深い理解とキャリアビジョンを描く機会を作る
意図:自社への企業研究を強制力を持って行わせることができ、選考終了後も就活生がブラッシュアップするので自社を思い出す時間を増やせる。

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自社内定者の実際のライフワークシート。自分自身で描くので納得度の高いシートが仕上がる。内定期間、入社後にもブラッシュアップ可能。

③リクルーター面談
1:1で1時間のzoom面談を行います。面談担当は就活生が3人の中から選べる仕様にしており、自分の選んだ人と面談ができ、10分ほどで面談に関するフィードバックをしています。
役割:自社社員との価値観のすり合わせ
意図:自らが話したい人と1時間の面談ができる。就活生の考え方を深堀り、素直さ、主体性、一貫性を持ちうるかをジャッジ。フィードバックをすることで面談者へのロイヤリティ向上。

④1Day選考会
記事LPという商品を売る意図を持った記事を書いてもらうというグループワークを10:00~18:00(休憩1時間)の合計7時間行う選考会。書いてもらう商品は自分自身。
役割:職に対する興味度を測り、職務適性があるのかを判断
意図:再度グループワークにすることで志望度の高いメンバーと顔を合わせることになり、仲間意識を醸成。またお互いが協力し合うことによって自社で働く仲間としての意識が芽生え選考意欲が向上する。

自社内定者が実際に書いた記事はこちらから

⑤社長面談
弊社にて初のオフラインにて30分の面談を実施。山本社長への質問なども可能。また参加日までに自己紹介シートという資料の提出が必要。
役割:山本社長との価値観のすり合わせ
意図:最後はオフラインで判断したいという思いからオフライン開催。ここまで社長をできるだけ出さない形にしてきたことによって特別感を高める。

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多種多様な自己紹介シート。これもまた自社のことを考える時間を増やせるとともに社長に対しても学生がアピールできる機会を増やすことができる。

何よりも全ての選考フローに意図を持って行うことで就活生の参加にで会社への理解と志望度を引き上げながら内定出しをするということを意識しています。

内定出しこそ最も他社と差別化しやすい機会

また僕がとても大事にしているのが内定出しの瞬間。そこまで積み上げてきた苦労があればあるだけ喜びも増すもの。それを書類を送付なんて勿体無いですよね?
ちなみに自社では戦国選考にあやかってなんと巻物を内定証書としていました。笑

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こんな感じ。あと全員分のウェルカムボードも作成して掲示してました(ほとんど僕の手書き)

このように一人ひとりに対して驚きとサプライズを用意することによって就活にワクワクしてもらうことを一貫して行っていました。巻物の内定証書は親御さんに不評だったようですが(泣)、もらった時はみんながワクワクしてくれました!

初公開!戦国選考を作るまでのプロセス

アトラクション型と言われる選考会を今まで多く作ってきました。
脱出ゲームのような遊びと選考を組み合わせたものをアトラクション型選考と呼んでいます。

アトラクション型選考はそのイベント自体に興味を抱く人が多く説明会と同時開催することによってより多くの就活生に自社のことを知ってもらえるきっかけになるのでこういった手法を僕は多用しています。

選考を作成するにあたってのプロセスは以下の流れになります。
①意外性のある組み合わせのタイトルを考える
②選考会のワークを考える
③ワークへのフィードバックを考える
④冒頭部分を作って選考会が完成!

それでは①から開設していきます。

①意外性のある組み合わせのタイトルを考える

アトラクションの選考会を開催するからには「何これ!面白そう!」っていう感情を起こすようなインパクトあるタイトルがとても大事です。
こういった意外性を出すテクニックとして真逆の位置にある言葉を組み合わせるのが有効です。

戦国選考も「戦国時代」×「選考会」という就活とは無縁の戦国時代というテーマが非常に興味をそそりますよね。23卒の選考会はなんと「ヒーロー」×「選考会」でヒーロー選考会として募集をかけています。
ここまでくるとなんの会社かもわからなくなってきますね。笑
ただこのヒーロー選考もなぜ?という思いで説明会に参加した方にマーケターは集客に困るクライアントを助けるヒーローだという説明によって納得してくれてます。(たぶん)

ちなみにこういった会社との関連性もあると説明会でお話もしやすいので一貫性を持っておくことは大切です。
株式会社猿の場合は猿という社名が豊臣秀吉が由来になっており、秀吉の人生に準えた選考にしようということが戦国選考のルーツになっています。

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※23卒では行っていない戦国選考(欲しい会社さんあればあげます)

ここでやるべきこととしては選考会にかける意外性のある言葉を考えること。これをやるときはポストイットを用意して3分間、選考会と関係ない言葉を書き続けるというワークをするのがおすすめです。またルールとして全ての言葉に対していいね!という承認をすることが必要。

こうやって生み出した内容は3時間考えるものと質はあまり変わらないと言われているので3分間で書き出すようにして、自社への関連性・意外性の強さ・語呂の良さあたりを判断基準に持って一つを選べるといいですね!

②選考会のワークを考える

続いてはどんなワークをするのかを考えていきます。
戦国選考では豊臣秀吉のストーリーがすでにあり、その話をもとにワークも作成したのでかなり作りやすかったように思います。
そんな戦国選考のワークは二つ。
①薪奉行に抜擢された秀吉!毎年高騰する費用削減案を出せ!
②壊れた清洲城の城壁をどうすれば最速で修復できるか話し合い、15分で修復してみせよ

と言う二つのワークにしました。こちらは両方とも豊臣秀吉のアイデアによって自身が出世するきっかけになった出来事をどうすればワークにできるか?と言う発想でワークに落とし込んでいます。

①薪奉行に抜擢された秀吉!毎年高騰する費用削減案を出せ!
このワークは秀吉見聞録というヒントをもとに15分間でディスカッションし、1分間で発表するという内容にしました。

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これが秀吉見聞録。このヒントをもとに就活生は一括仕入れや時期をずらしたり、自らで栽培するなどの意見が出る。そして秀吉の解を伝えます。

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このような秀吉の実際のエピソードから枠にはまらないことの重要さをフィードバックしています。

②壊れた清洲城の城壁をどうすれば最速で修復できるか話し合い、15分で修復してみせよ
こちらは5分間の作戦タイムを経て15分でGoogleスライドに用意したパズルを全員で2枚組み上げるというワークを行っています。特に城壁を治すというところをパズルに見立てて治すというところは我ながら上手くできてるなと思いました。笑

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こんな感じの合計80枚のパズルを2枚完成させる必要があり難易度はめちゃくちゃ高いです。ここでは事前に5分間の作戦タイムを入れることで事前準備の大切さをフィードバックしています。

このように実際のエピソードをワークでどう再現するか?と考えると早くに発想に到達するのでどういうミッションにするかということを先決に考えるといいと思います。

③ワークへのフィードバックを考える
こういったアトラクション型のワークには仕事につながるフィードバックを行うことが大変重要です。そうすることによってただ楽しい!だけではなく、就活としての意識を再確認させることができ、ワークに対しての満足度をグッと上げることができます。

ただフィードバックを前提にワークを作ると自由な発想が失われやすいのであくまで後付けでOKです。そのワークによって”どんな行動がカギとなるか”、”よく陥る結果は何か”をもとにどうすれば改善できるかという部分を提示して実際の仕事でこう役立つ!というところまで示せると良いフィードバックになります。

④冒頭部分を作って選考会が完成!
最後は選考会への没入感を出すためにも導入部分は大切です。またなぜこのワークに取り組むのかという理由を作ってあげることで就活生がワークに集中できる形を作ることができます。

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とこのような形でアトラクション型の選考会は完成します。
何よりも自由な発想とワークをしていて楽しいと思えるかどうかを基準に考えて作り、どのような判断基準を持つかであったり、フィードバックに関しては後付けで作ってあげるのが流れとして作りやすいと思います。

こういった選考会を作ってみたいという方はいつでもご相談ください!


やってよかった施策について

ここまで選考会の仕組みやその作り方について書いてきましたが、やってよかったなと思える施策が細かくたくさんあるのでそれについても書いていきたいと思います。

①Matcherを使った内定者リファラル施策

内定者がOB訪問アプリMatcherを使って就活生と30分のzoom面談を行ってもらい説明会への誘導を行ってもらっていました。面談のレビューが書いてくれたときに上位表示される仕組みになっているのでレビューの連鎖を起こせればかなりの数の応募を見込めます。
一人の内定者が150人以上説明会に誘導してくれたので短期間での母集団形成にとても助かりました。

一人で150名以上集めてくれたさくらこ。

②4次選考会参加者へのお祈りボイス

こちらは4次選考会に参加してくれた希望者に合否とフィードバックをボイスメッセージにてお送りしています。こちらは上原成商事の松永さんから教えてもらって実践したものになります。

こちら文章で送るよりも聞くまでのワクワク感を演出できたり、内定者も定期的に聞いてくれてたりするようで大変でしたがやってよかったなと感じました!

③説明会ショートバージョンをYouTubeにあげておく

YouTubeに5分くらいのショートプレゼンをあげていました。
実はこれをみて興味を持ったという方が10名ほどいらっしゃったように思います。また話し方などをみて面白そうと思ってくれたり、エントリーはしてるけど説明会参加してくれてない方にお送ったりと一つあると結構便利に使えます。

使ったツールと予算の内訳

最後に使ったツールなどを紹介しておきますね!

Wantedly(中途採用と折半、5ヶ月分):123,750円
ストーリーという記事を書くことができる採用広報色の強い採用媒体。ナビ媒体のようにエントリーするという形ではなく、あくまでその考え方に共感した人材がマッチするという世界観のあるツール。
https://www.wantedly.com/

CheerCareer(5ヶ月分):150,000円
ベンチャー企業が多く掲載されているナビ媒体。タイムラインや漫画なども載せることができるのでこちらも採用広報に近い方向性のツール。ベンチャー思考の学生さんからどんどんエントリーしてもらえる。
https://cheercareer.jp/

next(5ヶ月分):246,400円
LINEを使った採用管理ツール。学生に対してLINEで連絡から管理まで一括してできるので効率化が可能。また自由度が高いので選考中の志望度を引き上げる役割としても重要なツール。
https://line-next.com/

Zoom(5ヶ月分):10,000円
言わずと知れたWEB会議ツール。2000円のプランで十分使えることと、就活生のほとんどがアプリインストールしてるので結局これが便利。
https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/

matcher:0円
就活生のOB訪問を支援するマッチングサービス。内定者が軸となってこのサービスを利用。意欲高く、能力の高い学生が多く利用しており、お金がかからないという奇跡のサービス。
https://matcher.jp/

Twitter:0円
140字の制限のあるSNS。近年ビジネス利用が流行っており、採用担当のアカウントが無数にあるため、それに合わせて就活アカウントも増えている!
https://twitter.com/

TimeRex:0円
美容院の予約みたいなカレンダーをGoogleカレンダーと連携することで簡単に面談の予約調整をしてくれるサービス。このサービスが神なのは一つのプランは無料で使えること、zoomと連携して予約されるとカレンダーに反映されその予定にzoomのURLも発行しておいてくれる!
https://timerex.net/

合計:530,150円
特にWonderSpaceとしては採用予算というもの自体がなかったのですが、
本当に必要なものだけを考えて実際にこんな感じの費用になりました。

採用に関する予算をここまで抑えることができたので
内定式や社内施策の方にたくさん予算を回しています!

まとめ

いかがでしたでしょうか?年末年始の時間ももう終わりそうなのでこの辺りにしておきますが書きたいことはまだまだ98万字分くらいあります。

それくらい新卒採用は奥が深いですし、限界はありません。
やればやるだけ工数ももちろん取られますし、新卒採用が絶対にうまくいくという保証はありませんが就活生の人生を左右する選択に関わる仕事なので少しでも後悔のないようにしたいですね!!

もしちょっとでも面白そうとか、
話聞いてみたいということあれば全然お話ししますのでいってくださいね!

あと選考作って欲しいというオーダーは
いつでもウェルカムなので恥ずかしがらずに仰ってください!

ではここまで読んでいただいてありがとうございました!!

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