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元気に国際教育協力を頑張るためのラクに痩せられる食事術

こんにちは、理事の畠山です。ゆるふわ日記の順番が回ってきたので、国際教育協力に役立つような役立たないような事をダラダラと書いていきたいと思います。

国際教育協力で活躍するために必要な事はなんでしょうか?副代表のイラク駐在日記の前編中編、伊藤のワークライフバランスの悩み、山田のNGO/NPO職員としての悩みをまとめて読んでみると分かるのですが、この業界は、体力勝負であるだけでなく、精神的にもタフでないとやっていけません。アントニオ猪木氏も、「元気があれば何でもできる!」、と言っていましたが、逆に言えば元気が無ければこの業界ではやっていけないという事です。

「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです」というのは魔女の宅急便のセリフですが、私も去年一年間は公私共に色々あり過ぎて人生何度目かのどん底に落ち、1年間で体重が11キロ落ちました。食事ものどを通らなかったのか可哀想にと思われるかもしれませんが、そうではありません。確かに体重は11キロ落ちたのですが、服が小さくなったので、シャツもズボンもワンサイズ大きなものに買い替えました。体重が二ケタ落ちたら逆に服がブカブカになるんじゃないの?と思うかもしれませんが、こういうことです↓

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元気に脂肪を落としつつ、筋力をバリバリにあげたので、腹回りは凹んだのですが、腕(特に上腕三頭筋)や足が太くなったので、これまでの服が着られなくなったという事ですね。異性の目を気にするあまり久しく忘れていましたが、私の座右の銘はストロング・イズ・ビューティフルで、元々格闘家を目指していたので、完全シングルに戻ったこの一年間は、世界最強の元気印オッサンになる事を目指して、⓪2年間で20キロ体重を落とすの中間地点、①筋トレは8-10回でセットを組む筋肥大系の物は一切やらず、3-5回の神経系または20回程度の持久系で鍛錬を積む、②筋肉に効果的に利かせられる単関節種目は一切やらず、連動を意識した多関節種目で鍛錬を積む、③持久走と打撃&投げ技の練習に打ち込む、をしてきました。筋肥大を目的とせず、ただひたすらに強くなりたい、強い奴と戦いたい、出る前に負けること考えるバカいるかよ!という一年間だったのに、それでもここまで筋肥大するのかと驚いています。

一般的にダイエットはしんどいものだと思われがちですが、この11キロ落としたプロセスは、頭を使って食事をする事、というたった一つの事を心がけただけで、元気いっぱいに全く大変な思いはしませんでした。この元気いっぱいにラクラク痩せられる食事法は、多くの国際教育協力を仕事にしている/しようとしている仲間の方達の健康維持にも役立つのではないかと思います。そこで今回は、頭を使って食事をするとはどういう事かゆるふわに書いていきたいと思います。

頭を使って食事をするとは?

頭を使って食事をするの私の定義は、しんどい・お腹減ったという精神的な強さに頼る事無く、いつ・何を・どの程度食べるのかを頭を使ってイチイチ理由をつけることで、体脂肪を落としていく食事、です。

私はいつセサミストリートからスカウトがかかってクッキーモンスターと入れ替われるのか心待ちにしているぐらいクッキーなどの甘いものが好きですし、大学生の頃はコンパ長をしていたぐらいお酒も好きなので、それらを完全に断つという精神的にしんどい食事はしませんでした。しかし、全ての食事でそうしたように、これらのダイエットの大敵っぽいものを摂取する時も、何となく摂取するのではなく、ちゃんと理由をつけて摂取するようにしました。そうすると、しんどい思いは全くせず、一年間で11キロ落としながら、服が小さくなってワンサイズアップになりました。そして、この理由をつけるためには、ちゃんと栄養、特にカロリーにまつわるエトセトラと、三大栄養素の特徴を理解する必要があります。

というわけで、頭を使って食事をするために最低限必要な、ざっくりとした知識を紹介していこうと思います。

そもそも人はなぜ痩せたり、太ったりするのか?ー体脂肪とホメオスタシスの話

人が痩せたり太ったりする原理は、単純化すれば非常にシンプルなものです。消費する以上のカロリーを取れば、余ったエネルギーが体脂肪として蓄えられますし、摂取カロリー以上にカロリーを消費すれば体脂肪を燃やしてエネルギーとして取り出さなければなりません。要するに、

摂取カロリー<消費カロリー

となれば痩せます。じゃあ、カロリーを取らなければ良いんですね!、とはならない所がトリッキーです。なぜなら、摂取カロリーを極端に落とすと、消費カロリーまでつられて落ちてしまうからです。

人間の体というのは巧妙に出来ていて、摂取カロリーを落とすと、ホメオスタシスというものが働いて、基礎代謝が落ちます。基礎代謝とは生命を維持するために必要なエネルギーで、ラフなものはこちらのサイトで計算できます。ダイエットのし過ぎでホメオスタシスが働くと、頭がボーっとする、体がダルくなる、という症状が出てきますが、これは体が生命維持のために使っているエネルギーを節約している状況です。パソコンや携帯電話の節電モードと同じですね。さらに、体がダルいと歩く速度が落ちたり、そもそも億劫なので動かなくなったりと運動による消費エネルギーも落ちがちです。

ダイエットが苦しいという人の多くは、摂取カロリーを絞り過ぎてしまって、より強力なホメオスタシスが働いてしまっているがために、消費カロリーがガタ落ちしていて、元気のなくなる苦しい食事制限へ乗り出しても体重が落ちないという状況にあります。これを考慮すると、先ほどの摂取カロリーと消費カロリーの関係式を、

摂取カロリー<f(摂取カロリー)

と、消費カロリーを摂取カロリーの関数形として捉えた方が、より体脂肪を落とす事の本質が理解しやすくなることに気が付くはずです。

なので、鍵になるのはホメオスタシスが起動しない範囲内で、接種カロリー<消費カロリーを維持するという点になります。ホメオスタシスに入ってしまったかどうかは、体のだるさなど直観的に分かる物もありますが、体温が下がる事も特徴の一つなので、定期的に体温を計測しておくと、ホメオスタシスのスイッチが入ってしまった事を確認できます。

このスイッチが入る一つの目安は、ひと月に体重の5%と言われていて、私の場合はスタート体重が86キロだったので、月に4.3キロ、今だと体重が75キロなので3.7キロ程度落とすとスイッチが入る事になります。

筋肉ではなく、体脂肪を落としたいーカタボリックの話

私も大好きタニタさんのHPによると、体脂肪だけを落として一キロ痩せようとすると、約7200カロリー消費しなければなります。同じく私も大好き大塚製薬さんのHPによると、私のような中年のおっちゃんの一日の消費カロリー(基礎代謝+運動消費)は平均で2700キロカロリーだとされています。つまり、通常の生活を維持しながら3日間全くカロリーを取らずにようやく体脂肪が一キロ削ぎ落せるわけで、なかなか大変な事が分かります。

仮に、そのような3日間を過ごすことができて、かつホメオスタシスが動き出さなかったとしても、実は体脂肪だけで1キロは落ちません。なぜなら、人間の体は、体脂肪を燃やしてエネルギーにしようとするだけではなく、筋肉を分解してエネルギーにしようとするカタボリック(糖新生)という働きも持つからです。これは考えてみれば当然なのですが、飢餓状態に陥った時に、貴重なエネルギー源である脂肪を先に燃やしてしまうよりも、エネルギーを消費してしまう筋肉を先に削って、その後から脂肪を燃やし始めた方が、長生きできます。なので、上記のような生活を3日間できたとしても、実は多くの筋肉が削れるばかりで、思ったほどには脂肪が削れないのです。

この、ホメオスタシスもカタボリックも防ぎながら、体脂肪だけ削っていこうとすると、私の体験だと摂取カロリーは消費カロリーの90%程度に抑えるのがベストで、80%程度だとこれからお話する知識をフルに動員して毎食毎食細心の注意が必要、70%は絶対ムリ、という感じでした。摂取カロリーを消費カロリーの90%に抑えると、一日270キロカロリーのアンダーを出せます。これに30日をかけると、270キロカロリー×30日=8100キロカロリーとなり…、ひと月で体脂肪を一キロちょっとしか落とせない事になります。一年で11キロ削った全てが体脂肪だと自信を持って言えるのは、この範囲内の値だからです。結局、体脂肪を削るのは、頭を使う食事を習慣化して、時間をかけるのが良いのかなと思います。そして、70%に抑えた場合は、月に3.5キロ体脂肪が落ちる計算になりますが、やはりこれだとホメオスタシススイッチが入る値に極めて近いので、絶対に無理だったのもむべなるかなという感じです。

話をカタボリックに戻すと、この体脂肪を削る大敵は、もちろん食事内容に依存する所はあるはずですが、大体食後6時間程度過ぎたあたりや、運動量に対してたんぱく質の摂取量が不足している場合に起こりやすくなります。そして、感の良い人はここで朝食の重要性に気が付くはずです。晩御飯を20時に食べて、朝6時に朝食を取ったとしても、この間は10時間になります。つまり、人間が朝起きた時というのは、既にカタボリックになりやすい状況なので、急いで栄養補給をしてやる必要があります。それなのに朝食を飛ばしてしまうと、食事と食事の間が長くなりすぎて、脂肪ではなく筋肉が落ちる形で痩せていきます。そして、たんぱく質の摂取量不足についてですが、せっかくたんぱく質がでてきたので、たんぱく質・脂質・炭水化物の3大栄養素について話を移そうと思います。

たんぱく質を大雑把に理解する

小学校か中学校の家庭科の授業で学んだと思いますが、3大栄養素はたんぱく質・脂質・炭水化物です。そして、それぞれ1グラム当たりのカロリー量は、

たんぱく質=4キロカロリー

炭水化物=4キロカロリー

脂質=9キロカロリー

となっています。そして、それぞれの役割はざっくり言えば、

たんぱく質=血液や筋肉を作る

炭水化物=脳や筋肉、内臓のエネルギー源

脂質=皮膚やホルモンの材料

といった感じです。先の大敵であるカタボリックを防ぐためには、食事と食事の間を空け過ぎないことに加えて、体重と同じグラム数のたんぱく質を摂取することが肝要です(体重75キロの人であれば、一日75グラムのたんぱく質を摂取する)。ガッツリトレーニングをしている人だと、体重×1.5-2程度のグラム数のたんぱく質が必要になります(体重75キロの人であれば、150グラム)。

私の場合は×2を目指しているので、以下一日150グラムのたんぱく質を例に話を進めていきます。おっちゃんの一日の平均消費カロリーは2700程度でしたが、150グラムのたんぱく質は、4*150=600カロリーで、運動量が多くなることを加味しても、たんぱく質だけで一日に摂取できるカロリーの1/5近くになります。このことからも、無茶な食事制限で体脂肪を落とすのが難しいことが分かります。

私の大好きな森永さんのHPを参考に、たんぱく質を150グラム摂取しようと思うと、どれぐらい食べなければならないか見てみましょう。鳥のささ身であれば650グラム、ゆで卵であれば1.1キロ、豆腐であれば2.3キロ、牛乳であれば4. 5リットルです。恐らく多くの人はそんなに食べられないですし、胃腸が強くない私には絶対に無理な量です。

よく、ボディビルダーの方を見て、トレーニングが凄いと思いがちですが、勿論トレーニング自体も凄いのですが、私が一番凄いなと思うのはあれだけのたんぱく質を摂取しても壊れないお腹の強さです。(次に、あそこまで脂肪を削ぎ落しきる精神力です)

話を戻すと、ジムに行く人がよくプロテイン、プロテインと言っていますが、たんぱく質を英語で言うとプロテインというだけで、別に怪しい何かではありません(ステロイドと勘違いされるケースが多いのかなと思いますが、そっちは禁止薬物です)。プロテインパウダーすりきり一杯でたんぱく質が30グラム程度含まれているので、これを適切に使うことで、胃腸に優しく一日に必要なたんぱく質量を接種することが可能になります。もちろん、胃腸が激弱の私もお世話になっていて、月に2キロ程度プロテインパウダーを接種しています。プロテインパウダーの約7割がたんぱく質なので、月に2000グラム×0.7=1400グラムのプロテインをプロテインパウダーから摂取している事になります。これは、150グラム*30日=4500グラムが月に必要なたんぱく質量なので、私は必要なたんぱく質の約1/3をプロテインパウダーに頼っている事になります。

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(プロテインタワーを作れたので、次のW杯予選の試合で相手のFKの時に壁として置いといてください)

今回の記事の趣旨は体脂肪を落とすことで、マッスルエンパイアを築くことではないので、いつ・どの程度・どのようなたんぱく質を接種すべきかといった踏み込んだ説明はまた今度にしますが、一点だけ体脂肪を落とすことと関連する点については言及しておきたいと思います。それは、たんぱく質を摂り過ぎるとどうなるか?という点です。

たんぱく質は血液や筋肉を作るんだから、体重×2グラムなんて言わず、これをガンガン摂取して、脂質と炭水化物をカットすれば良いんじゃないか?という点です。そもそも論として、栄養はバランスよく摂るのが大事なのですが(プロテインパウダーよりも、肉や魚の方が筋肉の付きが良くなる感じあります)、たんぱく質の過剰摂取は腎臓と肝臓への負担を大きくするので、健康という観点から全くおススメできません。さらに、たんぱく質自身が炭水化物と同じカロリー量を持っているので、筋肉の破壊量を超えるたんぱく質を摂取しても、それは単純なエネルギー源となってしまい、使われなければ体脂肪となってしまいます。

ただ、私の経験的には、プロテインパウダーに全く頼らず必要なたんぱく質を摂取する食事メニューは基本的に痩せやすいのでおススメです。例えば、鳥のささ身200グラムを食べろと言われると結構きついですが、ご飯200グラムならいけますし(2/3合)、クッキー200グラムなら楽勝です。では、それぞれのカロリーはどうなっているかというと、ささ身は210キロカロリー・たんぱく質46グラムですが、白米は330キロカロリー・タンパク質5グラム、クッキーは驚異の1000キロカロリー越え・タンパク質12グラム、となっています。つまり、たんぱく質は大量に食べづらいが故に痩せやすいという特徴があったりします。

炭水化物をザックリと理解する

①糖質制限ダイエットをやってみた感想

次に炭水化物の話です。糖質制限ダイエットという言葉はネットでもたまに見かけますし、ダイエットと言えば炭水化物の塊である白米を抜くのが定番中の定番なので、炭水化物=太る源と考えられがちです。

しかし、自分の経験から、糖質制限ダイエットはあまり良くないのではないかと思うようになりました。そして、これにはいくつか理由があります。第一の理由は筋肉のエネルギー源となるという炭水化物の役割です。糖質制限をするということは、脂質の所で話すケトジェニックダイエットに乗り出していない限り、エネルギーが空の状況で筋肉を動かすということになります。この状態では、経験的に運動消費エネルギーが落ちているんじゃないかと思います。例えば、糖質制限を数日やってジムに行ってみると、私はベンチプレスなどのmaxの重量が10%近く落ちました。クイックベンチをやってみても、こちらは正確な数字は出ませんが、普段よりもスピードが出ていない感じがありました。この経験から、糖質制限も日が経てば体がある程度慣れてしんどさ自体は軽減されますが、これはあくまでも感覚が慣れているだけで、体自体は普段よりも動けていなくて運動消費エネルギーは低下しているのではないか?と疑っています(&実は糖質制限中にベンチプレスで右肩をやってしまって、エネルギーが無い中で無理に挙げようとするとケガにつながるという勉強にもなりました)。

二つ目は、これをやると、体脂肪が落ちた・リバウンドしたという錯覚に気分を振り回されてしまいます。よく巷には、糖質制限でY日でZキロ痩せた、という情報が出回りますが、3日間全くカロリーを取らず、なぜかホメオスタシスもカタボリックも起きない状況で、初めて体脂肪が1キロ燃焼するということを考えれば、Y日でZキロ痩せるなんてあり得ないことが分かります。なぜこのあり得ないことが起こるのかというと、体脂肪が落ちているのではなく、体に蓄えられたエネルギー(体脂肪ではなく、グリコーゲンという筋肉と肝臓にあるすぐに使えるエネルギーです)が枯渇して、このエネルギーと結びついている水分が落ちているからです。私も、シカゴにオオタニサンを見に行く時に、シカゴには寿司(米&魚は炭水化物&タンパク質セット)の食べ放題があるので、これは良い機会だと思い、糖質制限で何キロ水分が落ちて、糖質補充で何キロ戻るのか実験してみましたが、1週間で2.5キロ落ちて、寿司の食べ放題×2で2.5キロ戻りました。これが純粋に体脂肪の変動だけで起こったのであれば、17500キロカロリーの変動が身体に起こった事になりますが、もちろんそんなにもカロリーは絞っていないし、食べ放題であってもそんなには食べられません。単純に糖質制限に伴う体の水分量の変化で3キロ前後は一瞬で変動するんだなというのがこの実験からの学びでした。糖質制限は始まりにグッと落ちるのでモチベーションアップにつながりやすいのですが、逆に言うとそこから先は一気に体重が落ちづらくなりダイエットを継続するモチベーションをガタ落ちさせてしまうので、あまり良くない方法なのではないか?と、思うようになりました。

では、糖質制限はあまり良くないなら、白米をいつでもバクバク食べて良いかと言われると、そうでもないなと私は思います。なぜなら、白米が含んでいる炭水化物にはある特徴があるからです。

②GI値について

炭水化物は大きく、消化吸収の早い単糖類、消化吸収の遅い多糖類、消化吸収できない食物繊維、の3つに分類することが出来ます(本当はもう少し細かく分類されますが)。そしてこれらは、血糖値とも大きな関係を持ちます。血糖値とは血中のブドウ糖の量の事で、ざっくり言えば今体内に直ぐに使えるエネルギーがどれぐらいあるかということを示してくれます。これも詳細を端折ってざっくり言うと、人間の体は体内に直ぐに使えるエネルギーが沢山あると(血糖値が高い状態)、勿体ないのでこれらを脂肪として蓄えようとする働きを有しています。

つまり、単糖類を沢山食べると、消化吸収の速さのおかげで血糖値がガンと上がって、脂肪としてバッと取り込まれて、血糖値がガンと下がってお腹がすくという状況になります。

これに対して、多糖類や食物繊維は、消化吸収が遅いせいで血糖値が上がるのに時間がかかり、かつ徐々に取り込まれるせいで血糖値のmaxがそこまで上昇しないので、それほど体脂肪として取り込まれず、体脂肪として回収されないので血糖値の下がりも緩やかであまりお腹がすかないという状況になります。

これを数値化して分かりやすくしてくれたものが、GI値です。GI値のリストを見つけたので、これを少し眺めてみます。精白米を見ると、かなりGI値が高く、消化吸収が早いタイプの炭水化物を多く含んでいることが分かります。なので、食事後にエネルギーを使う予定がない晩御飯の時などにたくさん食べると、脂肪として取り込まれやすい特徴があります。しかしこれは裏を返せば、即効でエネルギーになってくれるので、トレーニングの2時間ぐらい前の昼食などに食べておけば素晴らしいエネルギー源となり得るということでもあります。玄米なんかはGI値がそれほど高くないので、昼は精白米・夜は玄米なんていう食べわけをすると、元気いっぱいトレーニングをしつつ、炭水化物も脂肪として取り込まれづらい、というわけです。

他に特筆すべきは、食パンに比べるとライ麦パンや全粒粉のパンはGI値が低い、うどんよりもそばのほうが顕著にGI値が低い、といった辺りかなと思います。GI値を理解・把握して食事を組み立てる、というのが頭を使って食事をする一つの肝になるのですが、そんなの把握しきれないよという人に朗報なのが、この米・パン・麺で分かるように、基本的に白い穀物(生成されたもの)はGI値が高く脂肪になりやすいという傾向があります。同じようなものでも、白くないものは脂肪が付きにくい、というのは覚えやすいですよね。

また、GI値は、食べ合わせによっても変動します。ざっくりと言ってしまえば、食べたものは胃から腸へ行き吸収されるわけですから、先に消化吸収されづらいものを食べると、それが渋滞を引き起こして、後続のものが消化吸収されづらくなる(GI値が低くなる)、ということです。レタスやキノコ、トマトといったサラダによく使われる食材は総じてGI値が低く消化吸収されづらいものであることが件の票から読み取れます。なので、食事の際にまっしぐらに精白米に飛びつくのではなく、先ずはサラダを食べきってから精白米を食べるようにすると、精白米のGI値が低下して、同じ量を食べても脂肪になりづらくなりますし、私もそうしています。

③結局、何をどれだけ食べて良いのか?

個人的な体験だと、GI値を理解・把握している限り、炭水化物は絞り過ぎない方が良いと思いました。具体的に言えば、私の体型だと炭水化物から一日1500キロカロリーぐらい取っても、脂肪は落とせました。タンパク質と炭水化物の1グラム当たりのカロリー量は同じ4キロカロリーなので、たんぱく質の2.5倍ぐらいなら摂取しても全然痩せられました。

頭を使って食事をするというのは、どの食材にどのような栄養素がどの程度含まれているのか把握して食事をする、という事なので、ぜひこれは栄養成分表をある程度頭に入れて欲しいと思います。

ただ、そんなのめんどくさいという人にワンポイントアドバイスをすると、炭水化物は一般的に、穀物・果物・砂糖に含まれていて、肉・魚・野菜にはあまり含まれていないので、気をつけるべき点はご飯とおやつになります。その上で、朝・昼・晩にご飯をお茶碗一杯食べて、味付けが適度な主食(≒砂糖が入れられ過ぎていない)を摂っている限りは、炭水化物量はたんぱく質の2.5倍以内に収まります。タンパク質も加味して避けられると良いのは、主食が無く穀物だけで済んでしまう食事(例えば、チャーハンのみ、菓子パンのみ、ラーメンのみ)と、満足感が出てしまうほどのおやつです。人間なのでこれらを全て断つと流石にしんどさがでてきますし、たまに入ってくるぐらいなら月平均で2.5倍ライン以内に収まるのですが、個人的な体験だと、普段の食事が件の通りであれば、週3ぐらい頻繁に入ってくると2.5倍ラインを超えたようで体脂肪が増えた感触があり、週2でトントン、週に一度のご褒美程度であれば全然体脂肪は落ちる、という感じでした。

脂質をザックリ理解する

脂質に話を移そうと思います。

①脂質は美味しい

脂質は、1グラム当たり9キロカロリーと、たんぱく質や炭水化物に比べてかなり高カロリーです。このため、油を取り過ぎると簡単に体脂肪を蓄えることになります。具体的に見ると、私の大好きミスタードーナツのオールドチョコファッションだと脂質は一つ約21グラムです。マックで言うと、ポテトのMサイズもこれぐらいの脂質が入っていますし、ダブルチーズバーガーなんかにも25グラムぐらい入っています。唐揚げ弁当に入っているような唐揚げも25グラム程度の脂質を持っています。なので、昼にマックでダブチのセット、おやつにオールドチョコファッション二つ、夜に唐揚げ弁当を食べると、それだけで脂質が110グラム以上で1000キロカロリー摂取する事になります。前の章で、たんぱく質で600キロカロリー、炭水化物で1500キロカロリー摂っていたと言いましたが、これにこれだけの脂質が加わると、一日の平均消費カロリーの2700キロカロリーを10%以上もオーバーします。

そして脂質が恐ろしいのは、このメニューを見ると分かるように、たんぱく質と違って食べやすく美味しいので、ガンガン摂取できるし、知らぬ間に摂取してしまう所です。例えば、国際協力関係者御用達の香港の日清のラーメンだと脂質は20グラム程度は入っていますし、帰国時に絶対に食べたいココ壱番屋のカツカレーだと50グラム、これも帰国時に絶対食べたい味噌カツも50グラムぐらいの脂質が入っています。

②良い脂質・悪い脂質

炭水化物の中にも避けた方が良いもの、避けなくて良いものがあったように、脂質にも避けなければならないもの、摂らなければならないものがあったりします。

絶対的に避けるべきなのは、トランス脂肪酸で、農林水産省のHPでもこれは取る必要が無いと説明がされています。これはマーガリンやそれに類似する食材に含まれているので、これを使用した加工食品(クッキー、菓子パン、などなど)にも含まれてしまっています。そもそも脂質がカロリーが高いので体脂肪になりやすいだけでなく、その他にも健康に害があるので、可能な限りマーガリン系統の物を使っているようなお菓子は避けられると良いと思います。

逆に取らなければならないのは、必須脂肪酸です。これは、体内で生成できないのに人体にとって重要な働きをするものなので、食事から摂取しなければならないものです。これは主に、青魚や大豆といったものに含まれています。なので、昼食をお魚定食にしてやると簡単に接種することができますし、私も基本的に昼食は、サラダを軽く食べた後に、サンマ・ご飯・味噌汁・納豆にしています。このメニューは、たんぱく質も豊富なので本当におススメです。

後は、摂っても摂らなくてもという脂質ですが、エネルギーになりやすい飽和脂肪酸と、そうでもない不飽和脂肪酸があり、これらの中でも近年、脂質なのにまるで炭水化物であるかのようにすぐにエネルギーになってくれるMCTオイルが注目を集めています。

このMCTオイルは、特にケトジェニックダイエットをしているときに役に立ってくれます。ケトジェニックダイエットというのは、炭水化物を極限まで絞り上げることによって(総摂取カロリーの5%程度に抑える、食物繊維であってもダメ)、体が炭水化物をエネルギー源に出来ないためにケトン体(脂肪が溶けだしたもの)をエネルギー源とせざるを得ない状況に追い込んでやるダイエット術です。体がケトン体を使用せざるを得ない状況になると、ケトン体を作り出すために脂肪がガンガン燃焼していきます。

しかし、ここまでの内容をちゃんと覚えている人なら、炭水化物を極限まで絞りあげると、カタボリックに陥りやすくなるんじゃないか?いう考えに行きつくはずですが、MCTオイルは脂質のくせに早くエネルギー源となってくれるので、まるで炭水化物であるかのように働きカタボリックやホメオスタシスが始まるのを抑止してくれます。

とは言え、油は油なので、MCTオイルも、体に良いとよく言われるオリーブオイルも、出来れば避けるようにしたいものです。

③脂質との賢いお付き合い

では、基本的に糖質を制限せず、脂質を制限することで体脂肪を落としていくと何が起こるかというと、やはり体が脂質が無くても動くように慣れてしまうので体脂肪が落ちづらくなる時がやってきます。さらに、脂質には皮膚やホルモンをつくる役割があるので、これを極端に絞り過ぎると、皮膚ががさついたり、何となく体調がよくない感じがするという状況がやってきます。

なので、基本は糖質は制限せずに脂質を制限するのですが、主に肌の調子と体脂肪の落ち具合をよく見て、脂質不足が著しくなったなと思ったら、これを逆転させて、糖質を制限して脂質を制限しない生活を数週間入れてやりましょう。ないしは、順調に(月に2キロペース)体脂肪が落ちているのなら、思い切って糖質も脂質も制限しなくても良いかもしれません。こういうチートっぽい事を入れてやることで、また脂質カットで体脂肪が落ちやすくなってくれます。

頭を使って食事をする、実践編

さて、栄養素やカロリーに関するベーシックな知識をおさらいしたので、実践編に移っていきましょう。頭を使って食事をするのは、極端な食事制限が入らないので肉体的にも精神的にもラクに痩せられますが、その分、頭を酷使していく必要があります。

①カロリー計算を忘れずに

まず、絶対にやらなければならないのは、1日辺りの摂取カロリーの計算です。ある程度ラフでも良いのですが、計算をミスっている可能性を考慮して、1日の平均消費カロリーの90%程度のカロリーを摂るようにしましょう。私の体格であれば、1日辺り200キロカロリーのアンダーを出してやれば十分です。

②賢く・美味しく脂質をカット

普段体重の増減が殆ど無い人(普段から消費カロリーと摂取カロリーが均衡している)であれば、普段の食事から何らかの方法で脂質を20-25グラム程度制限してやれば、後はご飯の量を減らしたり、食べたいものを我慢せずとも、200キロカロリーのアンダーを出せます。

普段、おやつを食べている人であれば、おやつに含まれる油は往々にして体によくないトランス脂肪酸なので、これを低脂質の物に替えてやるだけでも十分だったりします。アメリカ在住の人であれば、ビーガンのおやつを利用してあげるのも手かもしれません。というのも、私も詳しくは無いのですがビーガンは動物を食べないらしいので、必然的に動物性の油であるトランス脂肪酸も避けることが出来てしまいます。

個人的に、最近良いなと思ったのは、Whole Foodsなんかで売っている、Dr. McDougall's Vegan Pad Thai Noodle Soupです。久しく東南アジアの物を食べてないなと間違えて買った物ですが、なんと脂質がゼロなのにビーガンっぽさを全く感じさせない美味さでした。これを食べて、なるほどビーガン食を上手く活用すれば良いのかと気が付きました。そして、このパッタイは炭水化物源なので、ジムに行く2時間前ぐらいにおやつとして食べるにもグッドだと思います。

おやつ以外で利用したいのは水煮のツナですね。Krogerなんかで一缶1ドル以下で売っていますが、水煮のツナは殆ど脂質も炭水化物も入っていない、たんぱく質の塊なので、最強食材と言っても過言ではありません。後は、ボディビルダー御用達の、鳥のささ身や、皮をはいだ鳥の胸肉ですね。普段のメインデッシュにこれらの食材を取り入れてあげることで、簡単に脂質を20グラム程度ならカットできてしまったりします。

どうしても脂っこいものが好きだという人は、たんぱく質の摂取量を意識してたんぱく質を美味しく食べるために脂っこいものはOKだけど(例えば鶏のから揚げなど)、炭水化物を油で揚げただけのモノ(例えばポテチーイモ&油、ドーナツ・菓子パン・ラーメンー小麦粉&油)を回避するというのも一つの作戦です。

③GI値を意識した食べ方・食材のチョイス

脂質のカットだけで全然十分ではあるのですが、少しペースを上げて体脂肪を落としたい場合、炭水化物をGI値を意識して摂取するのがおススメです。例えば、摂取総カロリーが同じでも、精白米を先に食べてしまうよりも、サラダを先に食べてから精白米に手を付けるようにすると、血糖値の上昇が緩やかになって体脂肪になりづらくなります。GI値表を頭に叩き込んで、値が低い物が先、高い物が後、という食べ方を心がけてみましょう、健康にも良いはずです。GI値表なんて頭に入らないよという人は、何はともあれまずはサラダを完食してから他の物に手を付ければ、それでも全然十分です。

GI値を意識した食材で個人的におススメなのはオートミールです。他の穀物に比べてGI値が低い一方で、ビタミンなどの栄養が豊富で、さらに様々な味付けを楽しむことが出来ます。日本ではお茶漬けの素で食べる人もいたりするようですが、私は甘いものが好きなので、チョコレート味のプロテインパウダーをかけて朝食に食べています。甘くておいしいし、レンジでチンするだけで手軽だし、朝からたんぱく質をしっかり摂取できるので、おススメの朝食です。

あと、個人的に気に入ったのがしらたきです。私の普段の晩御飯は、豆腐・しらたき・わかめ・タマゴのキムチ鍋なのですが、私もラーメンは大好きなのですが、案外ラーメンを食べたいのではなく、何かをすするという動作をしたいに過ぎない部分が少なくない、ということをこのメニューを主戦力にしてから気が付きました。しらたきがそもそも低カロリーなのですが、食物繊維も豊富に含まれているので、ご飯を食べる時の先駆け隊長的な食材にピッタリです。

④理由をつけて暴飲暴食

とは言え、私はお酒が大好きなクッキーモンスターなので、無性にクッキーを一袋全部食べたくなったり、ビールも3本ぐらい空けたくなる時があります、人間だもの、みつを。

こういう時にも、必ず理由をつけてやるようにしています。例えば、締め切りが重なっていて、ほぼ徹夜で頭をフル回転させなければならない日があったとします(よくある)。頭もガンガンに糖分を消費する器官なので、クッキーやドーナツのバカ食いは、こういう日に合わせてやるようにしています。また、お酒も、翌日がトレーニング休みの日に合わせて飲むようにしています。これは体脂肪を落とすのとは直接関係ない話ですが、やはり酒を飲むと次の日に体のキレが落ちるので、バリバリにトレーニングを積むために、酒を飲むタイミングに理由をつけてやっています。ボディビルディングが目的の人だと、私とは逆に、アルコールは筋肉の合成を阻害してしまうのでトレーニング休みの日に合わせて飲むのが良いかもしれません。

⑤たんぱく質だけは死守

結局の所、たんぱく質は美味しくないし食べづらいので、1日に摂取しなければならないたんぱく質の量を何があっても死守していけば、胃のキャパに限界が無い人でなければ必然的に炭水化物や脂質の摂取量が減ってきます。

⑥体と相談しながら食事を考える

体脂肪を落とす上で怖いのは、カタボリックやホメオスタシスです。しかし、これらは体温を毎日測定してやれば探知してやることが出来ますし、体調の変化で読み取れることもあります。さらに、脂質制限と炭水化物制限をスイッチするタイミングも体調や皮膚の調子から判断することになります。普段から自分の体調をよく見て、食べるものを考えるようにしていきましょう。


こんな感じで、頭を酷使することで、肉体や精神を酷使することなく体脂肪を落として、元気いっぱい国際協力に打ち込むことが出来るようになります。みんなで頭を使った食事をすることで健康になって、一人でも多くの子供達に有意義な教育を届けられるように共に頑張っていきましょう!

(そもそも健康に問題がある人は、自分で頭を酷使するのではなく、医師に頭を酷使してもらって、医師の指示に従った食事をするようにしてくださいね!)

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