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子離れが寂しい

   上のムスメが家を出ることがいよいよ現実味を帯びてきた。
   社会人になって、通勤に時間がかかることから、会社近くに一人暮らしをしたいと言い始めたのは半年前。まあ、大学生の時も、漠然とそんなことも言ってたっけ。
   密かに不動産屋巡りもし、物件を探していたらしい。そしてこの度、条件のいいところを見つけて、仮契約まで漕ぎ着けたのだとか。
  いよいよだ。
   一抹の寂しさが襲ってくる。
  私には普段雑談をする友人がいないけれど、なにも不自由していないのは、きっとムスメたちと何気ないおしゃべりをしていたからかもしれない。
  とかく上のムスメとは趣味が合うので、好きなモノの話を際限なしに出来る。それが出来なくなるのだ、、。私は絶望した。
  ああ、寂しい。
  考えるだけでも辛い。
  いい加減、子離れをしないといけないのか。
  なんでこまめに出さないのよ、とか言いながらするお洗濯も、食べてくるなら連絡してと食べない食事にがっかりしたりすることも、出来なくなるのだ。
   かくいう私は、親元を高校生のときから離れている。母はこの時寂しかったんだろうか。

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