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夫からの退去勧告

「4月末までに今の家の退去をお願いします」

突然、別居夫から連絡がきた。
今住んでいる家の退去勧告だった。

はて?

離婚成立していないけど?
4月末?
何故4月末?
離婚が成立していない段階で私たちを追い出せると思っているのか?

ちょっと待って。
一度、現状を整理したい。
夫は一方的に、昨年の4月に出て行った。そこから別居が始まった。
夫婦関係は、年々悪化の一途を辿ったのかもしれない。
思い当たるところはある。
ただ、夫はしたいようにしていたし、夫中心で我が家は回っていたし
こちらとしては夫の機嫌を損ねないよう顔色を伺いながら過ごしていたわけで。
それにも関わらず、突然自分の判断で出て行った夫様。

出て行ったことに対しても、特別に非難もしていない。
「ああ、そうなのか」と受け止めるばかり。
だって、非難しても、期待しても、何も私の心は満たされないのだと思い知っているからこそ、どんな状況でもやり過ごすスキルを身につけてしまった悲しいサガの私である。

だから、別に積極的に離婚に応じようとも思わない。

「貴方が私と一緒に暮らしたくないのなら仕方ないんじゃない?」

そう思うし、だから何?と思えてならないのである。

文字にしてみると自分でも驚くほどドライだと思い知る。

そうだ、私は夫に対して感情がないんだ

かつては大好きだったし、大切な存在だった。
だけど、その気持ちは彼には届かなかったし、何度も踏み躙られたことで、もうどうでも良くなっているんだ。

だからこそ、夫が勝手に進めようとしている離婚案件にすら、もはやまともに向き合おうとも思えない。
感情がない、愛情がないのであれば、さっさと離婚したら良いのでは?
って思えるけど、そうではない。

なんだろうね。最後に本気で抗いたいっていう気持ちもなきにしもあらずだけど、本当に自分にとって、どうでも良いことになりつつある:夫との離婚問題。

もうね、疲れたのよ。夫様のワンマン王様プレイに。
はいはい、勝手にどうぞって感じ。

だけどね、こっちの生活は脅かさないでくださいよ。
そこだけ。ほんと、主張したいのはそこだけ。

なぜに、貴方の思い通りに動かなければならないのか?
なぜに、私たちが貴方の思いのままに生活環境を変えないといけないのか?
なぜに私たちまで家を出ていかないといけないの?
あなたが一緒に暮らしたくないって思って勝手に出て行ったんでしょう?
だったらこのままで良いじゃない?
こっちにだってこっちの生活があるんじゃい!

退去の必要性について、疑問に思ったので夫に尋ねてみた。


「現時点で婚姻関係にあるにも関わらず、何故、急に退去なのでしょうか?何か特別な事情がおありですか?」

なんとも業務連絡的な、本当にドライな返信をしてみた。

すると、ラブラブ(死語)であった時でもあり得なかったほどの速さで即レスあり。


「土地、建物は私の所有ではありません。婚姻関係が保てていない今、退去が当然かと思います」

とな。


「ちゃんとした話し合いもなされていない現時点では、婚姻関係はある状態です。保てていないというのは貴方の一方的な意見です。」
「離婚が成立していない段階で、家を出る理由がわからないのですが。
きちんと話し合いを希望します」

「婚姻関係はないですよ」

はい?
モウ、ナニヲイッテイルノデスカ?

日本語が通じない。
会話が成立しない。

アホなのか?ただのアホなのか?
それとも、何か根拠があっての強気な姿勢なのか?

夫からの返信で気になった一言・・・
「土地、建物は私の所有ではない」という一言・・・

ん?そうなの?
まさか、勝手に売り払った??

気になる気になる。これは調べねば!
さぁ、またしても法務局
(法務局に登記簿謄本を取りに行った時のすったもんだについては過去記事あり)

👆過去記事にも書いたけど、私の暮らす田舎町は、とにかく、狭い。
すぐ知り合いに会う。
この法務局でも「えー!」っていう再会があったのでできれば二度と行きたくなかったのだが、その一件を覚えていた頼もしい我が愛すべき達観娘が

「私が法務局行ってきてあげるよ」

との神の一声!

きゃー、娘よ♡ありがとう。
ハタチそこそこで法務局に登記簿謄本取りに行けちゃう貴女を誇りに思うわ♡
って、ハグしまくると

「いや、家を出ろとか私にとっても死活問題だから」

はい、オトナ〜!
そうよねそうよね。貴女も当事者。
巻き込まれた一番の被害者。かたじけない。





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